晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

『東京番外地』

2007-05-31 20:43:22 | Weblog
 『東京番外地』(森達也著 新潮社 2006年刊)

 網走番外地ではありません。著者が、首都東京の15スポットを訪ねそこで感じたことを書いています。地番が無いわけではありません。でも、何となく因縁のありそうな場所ばかりです。



 札幌と比較しながら読みました。札幌って、何て健全で、同質で、画一的な街だということがわかりました。



 東京拘置所を訪ねました。有名人が過去も今も収容されています。蛇足ですが、死刑囚は刑務所にではなく、拘置所にずっといるのだそうです。札幌にも拘置所はありますが、歴史の重みが違っています。

 歌舞伎町ですが、これだけはススキノのレベルは負けていません。男の性欲と従軍慰安婦の問題が語られています。

 イスラム教信者の集落などは、札幌にはありません。身元不明相談所もおそらく札幌にはないでしょう。もちろん、皇居はありません。

 地裁は、東京にも札幌にもあります。人が人を裁くとはどういうことなのでしょうか。公園もどちらにもあります。ホームレス、路上生活者の問題は深刻です。

 東京タワーに対抗できるのは、テレビ塔ですが、蝋人形の館などはありません。

 東京都慰霊堂には、関東大震災と東京大空襲の犠牲者が安置されています。札幌でいえば、西本願寺別院になるのでしょうか。

 後楽園ホールのような常設の格闘技場はありません。多摩霊園には多くの著名人が眠っています。



 札幌にしかない番外地があるでしょうか。ほとんど思いあたりません。それは、私の日常の生活領域の狭さのせいなのでしょう。


 


 
 
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