馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

当歳馬の夏の疝痛 2

2022-08-08 | 急性腹症

朝、当歳馬が嵌頓性臍ヘルニアを起こして押し込めない、との連絡。

来院したら臍がひどく腫れていて、その腫れの中に腸管も触れる。

ヘルニア嚢がもう破れたのだ。

(逸脱する出入り口になっているのがヘルニア輪。

逸脱した臓器が入っている袋がヘルニア嚢。)

その開腹手術の間に、私は予定されていた肢軸異常のscrew抜き。

それと、血液検査業務。

臍ヘルニアの方は、腸管の損傷はひどくなく、温存して大丈夫そうだった。

内容を盲腸へ送り込んで閉腹したのだが・・・・

           -

臍ヘルニア(でべそ)を温存していると、まれに嵌頓するリスクがある。

経験的には、あまり大きなヘルニア輪のでべそより、指1・2本の臍ヘルニアが危ないように思っている。

どうせすべての臍ヘルニアを手術しているわけにはいかない。

子馬があまり大きくなる前に、ゴムリングで処置するのが良いのかもしれない。

ただし、失敗しちゃいけない

         //////////

花いっぱいのガーデン。

これは池の風景だけど、花が咲き誇るエリアは実に華やかだった。

興味をひかれたのはこれ。

 

本当に働いているところを初めて観た。

刈りたくないところを刈っちゃったりしないのかね。

 

 

 



2 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2022-08-08 19:55:20
 閉腹後も腸管は破れたヘルニア嚢から出入りするのでしょか?

 まるでルンバ(ルンバも見たことないけど。)刈りたくないところまで刈っちゃうならあまり売れないでしょね。節電と言われているようですし。
 これはたぶん維持目的かと。まずは綺麗にしてから稼働するのでは?
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>はとぽっけさん (hig)
2022-08-09 04:30:23
ヘルニア嚢は切除しますし、ヘルニア輪を縫合して閉腹しますので、術後はヘルニアはなくなります。

屋外用の草刈りルンバですよね。長い草や花苗は刈らない、刈れない、ということなんでしょうかね。
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