朝から疝痛を見せた当歳馬が、一旦は落ち着いたが今度はひどく痛い、ということで昼過ぎに来院。
外傷と重なったのだが、開腹手術適応なのは間違いないので、覚醒室で倒馬して開腹手術開始。
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盲腸をガス抜き。
結腸基部を触ると、背側奥でどこかへ入り込んでいる感触。
横隔膜の孔に吸い込まれたか?
ところが別な方向、腹腔内頭よりに結腸骨盤曲らしきものが触った。
それを引っ張り出す。
結腸捻転か?
結腸壁の肥厚はひどくないが、縞模様になり、結腸動脈近くには膠様浸潤がある。
切開しても腹腔を汚さないくらい引張り出せたので、骨盤曲を切開して内容を出した。
すっかり空にして腹腔内へ戻すが、ひどく脾臓が大きい。しかも、硬い。
脾臓の表面には1mmほどの血豆が密発している。
結腸を押し戻すしていくと・・・その脾臓の背側尾側から出てきている。
結腸左背側変位だ。
結腸が脾臓にひっかかって居るのを外そうとするが、簡単には外れない。
当歳馬の結腸壁は薄い。ひっぱってはいけない。脾臓を腹腔正中へ押すようにして外すのだが・・・・
塩酸フェニレフリンを点滴してもらう。それで脾臓が縮む。
心拍がおかしくなることがあるので、気をつけて。
結腸が脾臓だけでなく、胃にもひっかかっているので、結腸基部を触ると胃の奥、背中側へ入り込んでいるように感じたのだ。
脾臓は締め付けられ、腫れあがり、硬くなり、出血点ができた。
なんとか結腸を整復できた。
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これほどひどく胃と脾臓に巻きついていた結腸左背側変位は初めてだ。
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向こうの山が白くなったです
えっへん、オラの季節です
オラ君、いいお顔。
今年の冬のにおいはどうですか?ってお話しくなる。
山が白くなったと思ったら、もう今朝は里も白いです。