閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

夏の読書

2007-08-15 07:55:41 | 日々

Kが宿題の感想文を書くからなんか貸してくれえと言って来る。
課題本はないの?と聞いたら、なんでもいいんだって。
「でもラノベと○○みたいなのは駄目だってさ」。
○○は作家名で、Kは昨年も一昨年もこの人の本で
感想文を提出しているので、違うジャンルのものも
読みなさいというわけ。

本棚をざっと見渡してみる。
いわゆる名作文学の類は、どこの図書館でも読めるので、
自分ではほとんど所有しておりません。
童話とコミックとSFとミステリと短編集とエッセイを除いて、
小説の中から古すぎるのと長すぎるのと妖しすぎるのを除いて、
感想文が書けて、先生も認めてくれそうな本っていうと…
ああ、ないですね、ぜんぜん。

いまどきの高校生はこういうとき何を読むんでしょう。
だいたいわたしはライトノベルとそうでない小説の
区別の基準もよくわかりません。
(表紙の絵がアニメなのがラノベっていうの?)

国語の教科書に辻仁成が載ってたそうなので
『ピアニシモ』を貸す。
(この本がなぜここにあるのか不明、わたし読んだ記憶ないし)
1時間ほどでさらっと読んでしまったらしい。


感想文抜きで、夏休みにおすすめの1冊をあげるなら、
ジョン・クロウリーの『リトル、ビッグ』でしょう。
1冊といっても、2段組で約350ページが上下2巻だから
ちょっとやそっとでは読めないボリューム。
こういうものをみっちり読むだけで
他に何もしない夏って、いいと思うんですけど。

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やっぱりかたづかない

2007-08-14 09:38:19 | 日々

机の上も、机の下も、本棚も。
(そう、机の下にも物が置いてある…)

このまえ電話工事のときに、本棚の本を
3段ぶんほどバタバタと出したのですが、
(電話のさしこみ口や電気のコンセントが
すべて本棚の裏にあるので…)
それがなぜかどうしても元に戻らない。
いったいどうやって入ってたんだっけ?

ついでだから、いらない本を処分しようと、
ダンボール箱を持ってきて、本選びを開始。
しばらくしてふりむいたら、箱にはすでに
茶々姫がちゃっかり入って幸せそうにお昼寝中。

あー、いいや、もう。
涼しくなってからにしようっと。
(「涼しくなってからすること」のリストが
どんどん長くなっていくこのごろです…)

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絵本のつくりかた・校正篇

2007-08-12 10:19:24 | 絵本のつくりかた

このカテゴリはお久しぶりです。
が、じつはあまり書けることがなくて…。

Mはパプアニューギニアに取材に行ってきたあと、
専門の鳥関係の絵をずっと描いています。
それが終わったら、3つほどある「新たなプロジェクト」の
どれかが(あるいは同時に?)始動する予定なので、
また少しずつご報告していけると思います。

わたしのほうは、いろんな画家さんと
いろんな絵本をつくっていて、
絵ができて校正が出たのが1冊、
ラフができたのが2冊、
それぞれ「すごくいい!」のばかりで、わくわく嬉しくって、
ああ誰かにしゃべりたいなあ。
でも、まだ内緒。

絵本じゃないんですが、ドルフィン5の初校が出ました。
初校というのは「1回目の校正」のことです。
校正というのは「印刷の間違い直し」のこと。
もうイラストも入っています。
これをB4の紙に見開きで刷ったのが80枚以上あるので、
自分の机では広げることができず、
階下の大きい食卓に持っていって作業。

校正は、ふつうに文章を読んでしまっては駄目で、
機械的に「文字を見る」ようにします。
これにはちょっと特殊な頭の切り替えが必要。
うまく「校正モード」に入ったときは、お米粒の中の
砂粒のように、間違いがパッ、パッと浮き出て見えるのです。

わたしは原稿段階で納得いくまで推敲をするので、
校正で文章を大幅に直すことはほとんどありません。
こまかいミスと、ルビ(ふりがな)をチェックするだけ。
(今回、イラストはぜんぶモノクロなので、
位置とか、縮小率とか、傾きとかを直してもらいます)
原稿が手書きの時代は、写植オペレーターさんの
読み間違い、打ち間違いもあって、校正は時間がかかりました。
いまはデータで渡すので、直しはほんとに少ないです。
でも、だからって安心してはいけない…

じつはドルフィンの前作で、「試験管」という文字が、
わたしの原稿の変換ミスで「試験官」になってて、
初校の2度目の見直しでやっと気づいて。
こういうの、目では見ていても、頭が見過ごしてるんですね。
あぶなかったー、と編集者さんに言ったら、
その人は「発泡スチロール」を「発砲…」と
やっちゃったことがあるそうです。
(あああ、ばらしちゃった、ごめんなさい!)

日中とにかく暑いので、集中するのがむずかしい。
ふと気がつくと「読んで」しまっている。
「いかんいかん」と戻って、切り替えて、じっくり「見る」。
セミの声がじわんじわんと紙にしみこんでいきます。
冬の話なのに。

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猫の手

2007-08-10 08:26:44 | 日々

夏に庭仕事をするなら、
朝、日がかんかんあたりはじめる前か、
夕方、日が傾きはじめてから。
どちらかといえば朝のほうがいい。
土や草がしっとり湿っているし、蚊もいないから。

苺畑のフェンスに沿って草むしりをしていたら、
金網のすきまからいきなり黒い手が「にゅっ」と出て、
草を握ったこっちの手を「ぱしっ」とおさえるではありませんか。
ひええっ、驚いた!
そんなとこで寝てたのか、三太郎。

寝そべったまま手を出すだけで、
べつに手伝ってくれるわけではないけど、
ずっとそのへんにいて、帰りは一緒に帰ってきました。

猫の醍醐味というのは、なんといっても
この「実用性のまったくないところ」
にあるのではないでしょうか。

 

本日のおまけ。
机の下で熟睡しているさんちゃんのおなかの下に
コードが見えるのでひっぱりだしてみたら
携帯電話の充電器でした。
…充電完了?


もうひとつおまけ。
「リベラ」の項で本人より異議申し立てあり。
勉強も「1キロバイトぐらいは」しているそうです。
…めもりぃ? はあどでぃすく?

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リベラ

2007-08-08 17:04:17 | 日々

にゃあさんちの日記で以前紹介されていた
英国の少年合唱団です。
名前をそのままタイトルにしたCDを聴きました。

透明なハーモニィがガラス細工のように綺麗。
真夏に聴くにはうってつけの清涼剤です。
(あ、でも、きっと冬に聴けば暖かくなると思う)

Kに貸したらそれっきり戻ってこない。
むこうの部屋でずうっと鳴っています。
BGMにして勉強…はしてないのか。
(えーと、いちおう受験生なんですけどね?)

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あさり

2007-08-06 09:28:44 | 日々

「夏休みの工作」の検索でこちらにいらした方、
まったくなんにもお役に立たなくてすみません…。
でもせっかくだからそのことも書いておこう。

小学1年のとき、「お琴」を作りました。
佃煮か何か入っていた浅い木箱を使って、
輪ゴムの弦を張って、厚紙で「琴柱」も作って。
ぺんぺんとかぼそい音で、ひっきりなしに
チューニングしてないといけないお琴でした。
今考えるとあれはお琴というより
アフリカの民族楽器に似ていたかも。

3年生くらいかなあ、「船」をつくったのは。
長方形の板の端をノコで切ってとがらせて。
それがラワン材か何かやたらとかたい木で、
斜めに切るのにものすごく苦労しました。
ぺらぺら薄くて大きな両刃ノコしかなかったんだもの。
あれは小学生には無理に決まってますよ。
うちの父は日曜大工なんかぜんぜんできなかったし、
教えてくれる人がいなかったのです。
(いまでは自分用の片刃ノコを持ってるし、
たいていのものはじょうずに切れます。
釘打ちもまあ8割くらいは成功する、かな…)

それから、これは工作じゃないけれど、
あさり貝の標本を作って持っていった記憶があります。
ちょうどチョコレートの空き箱があって、
チョコが1こずつ入っていたくぼみに
綿を敷いて貝殻を1こずついれて。
貝の模様が全部違っていて、とてもきれいだったのに、
先生はほめてくれませんでした。
おつゆのあさりの殻なんて安易だと思われたのかも。
でも、わたしはこの箱が大好きで、
返してもらった後も長いこと大事にしていました。
きっとそのころからコーネル趣味の子だったんだ。

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イタリアのショパン・ロシアのショパン

2007-08-03 09:01:42 | 日々

音楽ソフトをいじっていたら、突然思い出して、
「そうだ、あれ聴きたい」と注文して買ってしまったCD。
20数年前に日本でもかなりヒットして、
日本語のカバーバージョンがたくさん売れてたけど、
この人のアルバムは2枚しか記憶にない。
イタリアの人だということさえ今まで知らなかったくらい。

むかし「ドンカマ」って呼ばれてたリズムマシンと
シンセサイザでこしらえたような音で、
どの曲も似たような感じ、って当時も言われてましたが、
ベスト盤を久しぶりに聴いて、良いじゃないかーと思う。
「I Like Chopin 」のロングバージョン、やっぱり名曲。

ところで本家のショパンのほうですが、
最近ブーニンの弾くエチュード集を買いました。
(わたしの音楽の興味はこのように雑多なのです)
クラシック音楽とフィギュアスケート、このふたつで
「ぞくぞくっ」とさせてくれるのはみんなロシアの人。
でもわたしはロシア文学って1冊も読んだことがない。
知ってるのは紅茶に苺ジャムをいれる国ということだけ。

 

寿桃さん。
すてきなイラストありがとうございました。
(そうそう、「お問合せ窓口」はファイル添付もできるのでした。
ということをじつはよく知らなかったわけですが…)
ギター弾くカイの青っぽい色がきれいですね。
テールとジョナの「アイスクリームでデート」も可愛いな。
本は表紙以外モノクロの絵しかないので、
カラーの絵を見るのはとっても嬉しいです。

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風工場

2007-08-02 10:02:27 | お知らせ(いろいろ)

連載「青い羊の丘」第5話。
ニュータイプロマンス2007年夏号。発売中です。

男の子の衣装が涼しそうで、いいな。
今回の話は、毎年おいしい桃と葡萄を送ってくださる方に
感謝の気持ちをこめて。
(暑さに弱い作者は、夏の話を書いても
ついつい木陰へ逃げこんでしまうのでした)

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みくすちゅあ

2007-08-01 07:50:19 | 日々

Kがパソコンの音楽作成ソフトで「夏休みの宿題」を
やっているので、ちょっと借りて遊んでみる。

面白い。
コードを入力したり、音符を1こずつ手作業でいれたり、
それをいくつも重ねたり、伴奏をつけたり、音色を変えたり…
まあ、所詮「電子おもちゃ」の域を出ないのかもしれないけれど、
わたしだったら何日でも遊べてしまいそう。

Kは、メロディの上にヘリを飛ばしたり爆弾を落としたりして、
なにやら物騒なモノを試作中。
それと並行して学校のMacで映像を加工していて、
最終的には音と絵と言葉のコラージュみたいな
作品になる予定、らしいです。

いまはいろんなソフトがあって、わたしのパソでも
メモリアップすればそういうものが使えるはず。
3分間くらいのちっちゃいアニメなんか
ひとりで作れるんだったら作ってみたいな。
フェイドイン、フェイドアウト、とか、
半透明のものが重なって透けてみえる感じ、とか、
遠くから聞こえる笛の音、とか、
文章では表現しきれないことを視覚的に、あるいは聴覚的に、
表現できたらすごく楽しいだろうと思う。

だけど、そう思うのは、実際にやったことがないからで、
わたしの場合、こういうのは現実逃避に決まっている。
だいいち、今からそんなことに手を出しはじめたら、
ただでさえ夏場はちっとも進まない本業が
ますますオロソカになっていくではありませんか。

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