閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

蔀戸

2018-09-06 18:11:32 | 日々

9月に入って勢いを増すアサガオ。
ちょっと目を離すと、あらゆるものによじのぼっている。

台風が接近中のときにニュースを見ていた。
予想される雨風に備える各地の様子が、次々に映し出されている。
船をしっかりつないだり、土嚢を積んだり。
どこかの大きな神社では、拝殿の鈴のひもを、風で傷まないように柱にくくりつけている。
「あそこは開けっ放しなのかなァ」とMがつぶやいたとき、カメラが切り替わり、宮司さんが二人がかりで、大きな木の格子をよっこらしょと下ろすところが映った。
蔀、半蔀、格子。古典では見慣れた単語だけれど、実際に上げ下げするところを見たのは初めてで、「そうか、閉めるんだ!」と、あらためて感心する。
初詣やお祭りのときでもなければ、日没後の神社に行く機会はないし、「丑の刻参り」などもしたことがないので知らないけど、台風でなくても、ふだんから夜は閉めるのだろうか。
軒が深く、日中でもうす暗い建物の中は、蔀戸をおろすとほとんど真っ暗になるだろう。
そうか、平安時代って、そうだったんだ。
紫式部日記に、まだ夜も明けぬうちから「御格子を上げて」とばたばた立ち動く描写があるけれど、あの戸は寝るときだけやむをえず閉めるもので、目が覚めたらできるだけ早く開けたいのだろうな、と…
ほんの3秒か4秒のニュース映像から、そんなことを考える。

紫式部といえば、この人を評して「めんどくさい性格」とか言う人が多く、そうなの?と、ピンとこなかったのですが(だって、誰も本人に会ったことないんでしょ?)、つい先日、タエコさんのブログを読んでいて、わかりましたよ。
つまり、他人のことを「めんどくさい人だなあ」と思ったことのない人は、自分自身が「めんどくさい人」で、しかもその自覚がない、ということなんだって。
なあるほどねえ。そうだったのねえ。
タエコさんは、知り合いの知り合いの知り合い(というのは、つまり見ず知らずの方!)で、わたしよりだいぶお若いはずですが、この一件で「お師匠」に昇格しました。
閑猫の頭ん中の「お師匠名簿」は年々更新中。

 

秋の気配。ヒヨドリバナ。
相変わらず地味な人だ。

 

今年は、念願のフジバカマ(本物!)も育っているので、たのしみ。
こちらはまだつぼみは見えない。
アサギマダラ(蝶)の食草を植える活動をしている人から、春に苗を分けていただいた。
猛暑に負けず、しっかり根付いた様子。
図鑑には、「ヒヨドリバナは香気が少ない」とあるけれど、試してみたところでは遜色ないように思う。
フジバカマの葉も、花が咲く頃にはもっと香りが高くなるかしら。

 

げんの・しょう子ちゃん。
小さいのに、いつもくっきり写るお嬢ちゃん。

涼しくなって、さすがにセミも盛りを過ぎ、夜に鳴く虫がふえた。
今年はどういうわけか、家の中にコオロギがたくさんいる。
ぴょんぴょん跳ねる小さい黒いコオロギで、「リ・リ・リ・リ・リ…」と数をかぞえるように鳴いている。
これがお風呂場に4匹くらいいて、お湯がかかると可哀想だから、いちいちつかまえて出してやるけれど、すぐまた戻ってきてしまい、きりがない。
戻ってくるのではなくて、別のが入ってくるのかな?
網戸は閉まっているし、猫もこんな小さいのは持ってこないし、どこから入るのかまったくわからない。
昨夜は2階の天井にアオマツムシ(かな?)が2匹いて、いきなり「リィーーーッ!」と大音量で鳴き出したので、「うわあ」と思わず耳をふさいだ。
これもどこから入るのかわからない。
外の遠くの草むらで鳴いているぶんにはきれいで風流だけど、室内で聴くものじゃないですよ。


本日のコマちゃん。

箱の上に、2匹寝ている。と思うでしょ?

 

じつはコマだけなの! 長~いの!

 

指を出すと、すぐ噛む!

寝ているとき、薄い上掛けの上から、足の先を「がぶ!」と噛まれることがある。
「いててっ!」と足をひっこめると、遊んでくれてると思うらしく、大喜びで飛びかかり、前足で抱え込むようにして噛みつき、同時に後足で蹴るから、スゴク痛いのよ。
恐怖のカム猫コマちゃん。

 

本日の「いいね!」

How trees secretly talk to each other

樹は独自の地下ネットワークを持っていて、情報を共有したり、養分を送ったり、しているそうです。
1本切ったりすると、瞬時にネットで広まり、森じゅうの木から一斉に敵視されるわけだから、相当の覚悟が必要。(←ということは書いてません。これは閑猫の独断)

コメント
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