あれほどおおぜいいらした「けむけむさんたち」が、
おひとりも見あたらない。
気にせず外を歩けるようになった。
めでたし。
もしかすると、彼らはいなくなったのではなく、
どこぞでひそかに「変身中」なのかもしれない。
いや、じつはほとんど確実にそうなんだけれど、
それは考えてもしかたないので、つとめて考えないことにする。
とりあえず目の前にいなければ「いない」ということにしておこう。
備えあれば憂いなしとよく言うが、
憂えるタイプの人は、いくら備えても、
むしろ備えれば備えるほどに憂えてしまうもので、
無駄だから何も考えないほうが良い。
何事か起こるまでは呑気に笑って暮らし、
起こったときは迅速に柔軟かつ前向きに対処する…
そういう人になりたいものである。