遊木民のアトリエ

現在は農業・木工業
                           

家具の経年変化

2005-08-21 | 木工の部屋


 このマガジンラックは12年前に居間用に作ったものです。

 材料は 取手、側板   チーク
      底板、脇板   ピーラー(米松の柾目)

 仕上げ オイルフィニッシュ

             オスモエキストラクリアー
             オスモノーマルクリアー

 メンテナンス      クルミオイル(年1回)    



 組み手は「四方胴付きほぞ、割くさびほぞ留」で、通しほぞに「くさび」を打ち

込み抜けにくくする構造です。



 私の木工のポリシーとして、木の感触を大切にすることがあります。

 ニスや、ウレタンなど合成の塗料を木の表面に塗装してしまいますと、木を触るのでは無く、合成樹脂を触ることになり、木の良さを感じることはできません。

 そこで、当方では木に植物性のオイルを擦り込む「オイルフィニッシュ」という方法を主に使っています。

 オイルは木に染みこみますと、表面を硬化させます(布に油が付き、しばらくすると布が堅くなる)。しかし、木の表面を覆っているのではありませんので、木が空気や、水分を出し入れする(呼吸する)ことを妨げません。

 従って、年数が経つと表面が変化(タンニンが酸化することによる発色等)してきます。これが経年変化です。

 メンテナンスとして、クルミオイル等を擦り込むことで、表面はより硬化し、耐久性が増してきます。

 家具は使い込むことで、進化します。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
クルミオイル (磯野 数三)
2005-08-21 09:54:23
見事な出来映え! 年を経るほど高級感が出てきますね。
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