yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

足るを知る

2012-02-04 07:12:15 | 文学
知足、「足るを知る」は、『老子』(辯徳 第三十三)の最初にある文です。「足るを知る者は富む」とあります。「自分が置かれている今の状況に満足して感謝して生きる」ということ。そうするとどんな状況にあっても幸福感で満たされると言うことでしょう。
「自分が幸せだと思えば幸せ」ということだと思います。

次いで下記の文があります。
「人を知る者は智、自らを知る者は明なり。人に勝つ者は力有り、自らに勝つ者は強し。」
他人のことがよくわかる人はそれなりに知恵があるけれど、もっと上がある。それは自分の内面にある人間としての価値をきちんと認識している人です。自分のことがわかっていれば、ほかのあらゆることを見抜くことができる。これを聡明といいます。また、人と張り合って勝つ人は、そこそこ力がある。しかしもっと強いのは、私利私欲に走りがちな自分自身に勝つ人です。要するに聡明で克己心のある人は満足することを知っています。感謝を忘れることなく生きていれば、本当にゆたかな人生を送ることができるということでしょう。

        田口佳史 「老子の無言」 光文社
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