yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

技術革新と幸福度

2019-01-07 07:03:33 | 文化
技術革新と幸福度について、東京大学教授の日高邦彦氏が雑誌に、次のように寄稿されています。

技術革新において幸福度の向上を考えることが、実は倫理に適っていることに気付かされた。
これは、電気学会倫理委員会委員長を拝命し2年を経たところでの一つの体験である。
倫理、特に技術や研究に関する倫理は、近年、その考え方が大きく変わってきている。従来、不正の防止を目的とした法令遵守型の予防倫理を強調し過ぎたため、敬遠される原因にもなっていた。それが、米国を中心に、社会および個人のwell-being(身体的、精神的、社会的に良好な状態を示す幸福の概念)への貢献を目的とした志向倫理を前面に打ち出そうとする活動が進んでいる。志向倫理と言われても、まだピンとこない方も多いであろう。そこで、ある行為をすべきかどうかの判断基準は、社会の幸福、結果的には自分の幸福につながるかどうかである、となれば倫理に対するハ-ドルも低くなるであろう。(中略)人類とAIが協調して技術革新を進め、倫理の手本となるような社会が実現できることを大いに期待している。

 日高邦彦 「技術革新と幸福度」電気学会誌 Vol.139 No,1

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 髪の落つるを歎ず 白居易 | トップ | 想定外 佐々木毅氏 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

文化」カテゴリの最新記事