yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

888の8乗

2013-12-12 07:03:42 | 科学
江戸時代の人々は数学好きで、和算の入門書「塵劫記」が愛読されたということです。「塵劫記」は吉田光由(みつよし1598~1673)が著し、初版は江戸時代の初期1627年でした。日本各地で、数学の問題が考案され、算額という額が神社に奉納されました。
山形県、鶴岡市の遠賀(おが)神社には、次のような算額があるそうです。(レプリカの写真 下)これは日本で3番目に古い算額で、元禄8年(1695年)に奉納されました。

問題:ある数の8乗が、3866垓(がい)3727京9427兆989億9008万4096である。
   この数はいくつか。
すなわち、「386637279427098990084096」という23桁の整数の8乗根を求める問題です。
江戸時代の人は算盤を使った「開平法」を知っていたのでしょう。例えば、361のルートを計算すると19を求めることができます。上記の23桁の整数のルートを3回計算すると888が求められるはずです。

私は電卓(10桁まで)や、エクセル(11桁まで)で試みましたが解答できませんでした。そこで、インターネット上の高精度計算サイト(下記 URL)で桁数を26に設定して888の8乗を求めましたら、確かに23桁の数値を得ることができました。
http://keisan.casio.jp/calculator
 思えば、ニュートン(1642~1727)が生まれる以前から、数を考えることを楽しみ、追求していた江戸の人々。日本人の数学への純粋な心意気を感じます。


コメント
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