ウチの子たち

　近所には植木畑が結構ある。チャコの散歩、地元じゃ有名な植木やの畑を通る。
ピンク色の花をびっしりつけた箱根ウツギがずらっと並んでいる。…大きくなったなぁ…。そう、これはウチの庭で満開を迎えた箱根ウツギの子ども達。
あれは、５年前の事。延び放題の枝を切っていたら、通りがかりの人が、「その枝頂けますか？」はい、どうぞいくらでも…。欲しい人がいるんだなぁ。
ならば、と、枝をバケツに入れ道端に…『御自由にお持ち下さい』…張り紙をしておいた。
何度も行ったり来たりする人がいる。私の姿があると取りずらいのかな…。一旦家の中へ。…あっ、全部ない。道路に目をやると、枝を抱え足早に去って行く姿。人気ものだなぁ…。
少し休憩して、また枝を切っていると、隣りの苗木畑で作業していたマダム達が「欲しい」と少し持って行った。
暫くして、そのマダム達が戻って来て、「それ全部頂けますか？社長があるだけ貰って来てくれって」…斑入りの葉で確かに珍しいのだが…「花の写真も欲しいそうで…」どうぞどうぞ、かたす手間が省けて助かります。…後でお礼にと、小さなランタナの苗木をひとつくれた。さてさて、ウツギ育てていくらで売るんだろう。
それなら、そこの畑を通るたびに段々大きくなる子ども達が楽しみになる。孫、曾孫も増えている。育った木は姿を消し…どこかで誰かの目を楽しませている事だろう。