山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

2010年北海道くるま旅でこぼこ日記:第10日

2010-09-07 04:18:47 | くるま旅くらしの話

第10日 <7月19日(月)>

【行 程】 

厚田港・北海道HMMCCキャンプ地 → 美唄市内スーパー → (高速道)→ 道の駅:ライスランドふかがわ → 道の駅:あさひかわ → フラヌイ温泉 → 日の出公園駐車場(泊) <179km>

今日はクラブキャンプの最終日。この厚田港では海のお祭り日でもある。海の日、この港では、海の恵みに感謝し、漁の安全を願っての船のパレードが行なわれる。気になるのは天気である。昨年は荒天のため、船のパレードは中止となっている。今年はどうなのかとチョッピリ心配だった。予報ではあまり安心できるような空模様ではなさそうである。4時過ぎに外の様子を見ると、雨は降ってはおらず、思ったよりも雲は薄くて、切れ目から僅かに青空がみえるところもあり、この分では大丈夫なのかなと安堵した。しかし、朝食が終わる7時過ぎには、いつの間にか黒雲が北の方から湧いて来て、穏やかならぬ空模様になり出した。予報では、日本海側の北部の羽幌辺りでは、何やら警報が出ているとのことである。

地元の方の決断は早く、パレードは時間を繰り上げて行なわれるようで、8時に出航するとか。たくさんの大漁旗を掲げ漁船が、先頭に神様を祭った神輿を載せて、神主さんの祝詞を終えた後に、何艘もの船を引き連れて港の波止場を離れていった。キャンプの仲間の殆どは参加する船に乗せて貰って出て行ったが、我々は残って写真などを撮らせて頂くことにした。花火なども打ち上げられお祭り気分は一挙に盛り上がった。波止場の突端の灯台を掠めて、10艘近くが順次隊列を組んで進んでいったが、いつもだと小一時間ほどかけてのパレードなのに、見ていると、今日はあまり遠く行かない所で転回して戻って来ていた。雲行きは益々怪しくなり出しているので、安全を優先しての処置なのであろう。チョッピリ物足りない感じがしたが、中止されるよりは未だよい。20分ほどのあっという間のパレードだった。

船が戻って間もなくすると、ポツポツと雨が落ち始めた。大正解のタイミングのパレードだったということであろう。海の仕事をしている人たちの判断は確実だなと思った。われわれの方も出発の準備を急いだ。集会所だったドームテントを撤収し、間一髪で濡れる前に後片付けを終えることができた。所用で朝一番で既に出発された方もおられたが、残った者はお世話になった地元の方たちにお礼の挨拶を述べ、お互いの再会を約してお別れの握手・挨拶を交わす。本当にお世話になりました。自分などは一年分に相当するほどの焼き肉やホタテ貝を食べさせて頂き、真に幸せである。邦子どのも取り立てのウニなども賞味させて頂いて、この上ない満足顔だった。ありがとうございました。

名残りを惜しみつつ皆さんと別れた後は、月形町に向かって山の中の道道11号線を走る。来る時は初めてだったので多少の不安もあったけど、2度目となると何の心配も無い。幸い雨の方も大した降りにはなっていない。道端の野草がきれいだ。特に山アジサイは素晴らしい。思わず車を止め、カメラのシャッターを切った。何とも清楚な咲きぶりで、庭のそれとは全く違った雰囲気である。やっぱり、山にあっての山アジサイだなとしみじみ思った。

30分ほどで月形町に出た後は、当初予定していた月形温泉に入るのを止め、パスして美唄市街に向うことにする。去年初めて賞味した、焼かないで食べる焼きソバをゲットしようというわけである。これはTVのケンミンショーで取り上がられたのを見ていて、去年面白半分に買ってみたのだが、すっかり気に入ってしまい、今年ももう一度是非というわけである。しばらく田んぼの中の道を走って去年と同じスーパーへ。さっそく買い求める。今年は新しい製品も加わって、カレー味や塩味などが売られていた。今までのソース味を中心に、新しいものもどんな味がするのかと買って見ることにした。このような素朴な食べものが妙に好きなのである。生来の貧乏性なのであろう。それをありがたいと思っている。肉よりもジャガイモの方がずっと好きというのは、若しかしたら今の時代では身体のことを考えると、却って有利なのかもしれない。

焼きソバをゲットした後は、予定では高速道で旭川まで行こうと考えていたのだが、邦子どのがどうしても深川の道の駅に寄って、特大のおむすびを食べたいというので、途中のICで降りることにした。北海道の高速道のことが良くわからないままに美唄ICから入ったのだが、深川にもICがあるのかと思ったら、地図を見たらJCTが目に入り、降り口は無いのだと勝手に判断し、手前の滝川にてR12に入ることにした。後でよく見たら、深川にもICはあった様で、行き当たりバッタリの行動は無駄が多いなと反省した。

深川の道の駅には丁度12時ごろに到着。今日は休日とあってか、かなりの混み様である。ようやく端っこの方に空きスペースを見つけて車を停め、館内へ。ライスランドと名づけられたこの道の駅は、地元産の米を深川米としてPRする基地ともなっているようで、館内には米に関する様々な情報が紹介されていて、精米機の仕組みなどは模型のレベルを超えているものが展示されている。北海道の米は最近急速にその品質を高め、内地と引けをとらなくなって来ているようだ。深川米もその一つなのであろう。何を食べても美味いとしか思えない自分には、味の詳しいコメントはできない。とにかく味にはうるさい邦子どのが、ここの大判のおにぎりを気に入っていることは幸せだなと思っている。

ということで、特大のおむすびを3個買う。ワサビと海苔の佃煮の入ったのが自分の分。あとの二つは邦子どのの分である。邦子どのの方が多いのは、夕食分が入っているからで、又、自分の方は、先ほど買った焼きソバを食べたいという考えがあるからなので、それぞれ理由があるというわけ。車の中でお湯を沸かしお茶を淹れて飲みながらの、おむすびも焼きソバも美味かった。外は一しきり雨脚が強くなったようである。今日はこの辺りは、特によく降るエリアに入っているのかもしれない。

食事の後は、一眠りと行きたいところだが、今日はこの後なるべく早く上富良野のフラヌイ温泉に行って汗を流そうと考えているので、午睡は我慢することにする。この道の駅のトイレは新しく、きれいで、真にありがたいと感謝している。今日もゆっくりとお世話になった。キャンプ地などのトイレはどうしても旧式のものが多く、落ち着かない。3日分の不満(?)を満たして、安堵する。ストレスというのには様々なものがあるけど、身体的なものに関しては、出るものが中途半端でスッキリしないという奴が、結構大きい様に思う。とにかくよかった。

雨の中を出発して、旭川に向う。R12の脇を流れる石狩川は、濁流が溢れており不気味だった。関西の方の梅雨は晴れたと聞くが、数日前からの集中豪雨の被害の甚大さを、川の氾濫の恐怖を思わずにはいられなかった。北海道には大雨などが降らないことを願うばかりである。山間部を通り抜け、間もなく旭川市街へ。1年ぶりの旭川の街中は、昨年と少しも変わってはいないように見えた。R12と分かれ、R237に入って少し行くと旭川の道の駅に到着。ちょっと立ち寄り、誰か知り合いの人はいないかと覗いてみたのだが、今年はキャブコンは見られず、何だか道の駅は寂れた感じがした。時間帯の所為なのかも知れない。近くのホームセンターで、名水のストック用にとポリタンを買う。荷物になるけど、ポリタンは2個ないと給水時に困るのだ。それなのに今回は家を出る際にうっかり忘れて来てしまった。これで、延寿の水などを10L確保することができる。旅の間の飲料水は、水道よりも名水の方がいいと思い込んでいる。先日の真狩湧水も少なくなり出しているので、明日辺り補給する考え。

旭川の道の駅を出た後は、花人街道と呼ばれるR237をひたすら富良野方面へ走る。美瑛町の入口辺りはいつも混んでいて、渋滞が起きているのだが、今日もまた小渋滞が起きていた。信号のタイミングが適切でないような気もするが、結局のところは車が多すぎるということなのであろう。ぜるぶの丘、菅野ファームなどの花の名所を横に見ながら、今日は寄らずに通過し、深山峠を越えて上富良野の日の出公園方面へ。日の出公園下の大駐車場は、昨年から畑に変わり、その代替地としてキャンプ場付近にある空き地が当てられていたが、温泉に入る前にちょっと覗いてみると、去年のままの荒地状の駐車場に車が3台ほど停まっていただけだった。近くのガードマンの人に訊くと、ここはお祭りの時に使うだけで、普段は元の駐車場がつかわれているとか。しかし畑に戻った場所がそんなに短期間で元に戻るわけがないので、恐らく以前はバスの発着所になっていた場所を言っているのだろうと思った。

フラヌイ温泉へ。思ったよりも車が多く停まっており、こりゃあ混んでいるのかなと少し心配になった。しかし入って見ると、車の数ほど人は多くなくてホッとした。ここは近くにある自衛隊の人たちもやって来るので、夕時になるとかなり混雑するのである。それで日中なるべく早くと思ってやってきたわけなのだ。15時を少し過ぎたばかりでも、我々と同じように時間をたっぷり持っている人はどこにもいるようで、風呂に入ると同世代らしき人たちがおしゃべりをしながら湯に浸っていた。ここの温泉には二つの浴槽があり、源泉が31℃、加温したのが42℃前後となっている。今の時期は、圧倒的に源泉に入る人が多く、こちらは身を入れる空きがないほどの賑わい振りである。ぬるいというよりも涼しいという感じで、一旦入ると気持ちがいいので、皆なかなか出ないのである。知り合いと一緒に入っている人はおしゃべりを絶やすことなく、何時までもぐちゃぐちゃと続けている。男のおしゃべりは、女のそれよりも性質(たち)が悪いように思う。浮世風呂なのだから、まあ、いいじゃないかという考えもあるけど、自分としては風呂の中でぐちゃぐちゃ、べチャべチャとしゃべり続けている男の老人は気に入らない。大抵の話題は病気のことか年金のことくらいで、ちゃんと調べることを調べ、やるべきことをやっていれば、お互いの愚痴など喋りあっても仕方がないのではないかと思うだけである。さっさと湯船を出て、俺らにもゆっくり温泉を味わわせてくれよ、といいたいのが本心なのだが。

小一時間ほど入って、まずまず満足して車に戻る。邦子どのはなかなか戻ってこない。15分ほど待っていたのだが、戻る気配なし。と、かなりの雨が降り出した。入りに行ったときは止んでいたのだが、再び天は機嫌を損ねたらしい。これじゃあびしょ濡れだと、傘を持って出迎えに行ったのだが、玄関に行ってもなかなか出てこない。又、倒れたのではないかなどとチョッピリ心配にもなったりした。以前、のぼせて倒れて呼び出しを受けた前歴があるのである。更に15分も待って、ようやく満足そうな顔で出てきた。そのころまでには雨は小降りになり、殆ど止みかけていた。全く人騒がせな雨と邦子どのではある。

車に戻り、とにかく今日の宿はこの近くにしようと、先ずは元の駐車場の方へ行ってみることにした。ダメな時には千望峠の方へ行くことに決めてはいる。行って見ると、やはり下の大駐車場は麦畑となっており、麦秋を迎えていた。バスの発着する方の駐車場にもガードマンらしき人がいたので、ここに泊まってもよいか訊いて見るとOKとのこと。それじゃあ、ここにしようと決める。小雨は相変わらず降り続いている。

今夜は粗食にすることにして(普段も粗食なのだが、昨日までの2日間はいつもの胃袋を驚かすものばかりだった)、軽くビール一杯と酒を少々のみ、あとは美唄で買った、焼かない焼きソバのカレー味というのを賞味して、それで終り。未だ18時前である。TVを見るのもうっとうしくなり、とにかく寝床に入ることにする。邦子どのも薬の所為なのか、寝るのに異存は無い。一眠りして目覚めたら23時少し前だった。朝までには未だ大分時間がある。眠くもないので、そのまま起き出して記録の整理にパソコンに向う。終わったのは1時半頃か。それからもう一度眠りに就いたのだった。

コメント
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