山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

雪が積もった!そして消えた

2010-02-19 00:18:16 | 宵宵妄話

ここ数日底冷えのする日が続いていましたが、とうとう雪らしい雪が降り積もりました。昨日の天気予報では夜遅くから明け方には雪になるという話でしたが、午前2時ごろはまだ降っておらず、又空振りか明け方にちょっぴり降る程度だろうと思いながらの就寝でした。守谷という所は、昔でいえば下総地方に属しており、常陸とは気候風土が少し違って、暖かい感じがします。茨城県の天気予報という場合は、多くは県都の水戸を指していることが多いようですが、県南はどちらかといえば、千葉や東京に近い風土といえるような気がします。

   

我が家のメインツリー(クロガネモチ)の葉の上に降り積もった雪。あまり重さを感じさせないのは、やっぱり春の淡雪だからなのだろうか。

ところが朝起きてみると、真っ白の世界が広がっており、庭の樹木たちの枝葉の上にも綿のような白い雪がうっすらと降り積もっていました。ニュースでは、関東地方の雪は茨城県を中心に降っているとか。珍しいことだなと思いました。普通関東地方の雪といえば、栃木県や群馬県など高山の連なる山沿いの方の話だと思っていましたが、今回は違ったようです。守谷にもしっかり降り積もっているのを見ると、やっぱりここも茨城県だったのだ、などと改めて変な安心感のようなものに抱かれるのは、県北で育った者の潜在意識がなせる業なのかも知れません。

積もる雪を見るのは、何年ぶりかと思うほど久しぶりのことです。守谷に越してきてから6年目になりますが、確か今朝が2度目ではないかと思います。積もらない雪と積もった雪とでは、雪に抱くイメージが全く違います。積もらない雪は寒く、積もった雪はなぜか温かく感じられます。北国の人たちが、安心して雪国に暮らせるのは、降り積もった雪が温かさを感じさせてくれるからではないかと、ふと思ったりします。ま、雪国に住まわれている方からは、何を言ってるのか、とお叱りを頂戴しそうな話ですが、雪が滅多に降らず積もらない地方に住む者には、ある種の憧れというか、雪に対するイメージがあるのです。

   

キャンカー(SUN号)の屋根にも、淡雪が5CMほど積もっていた。早く出番が来る日を待っているのに。

このような雪の世界を、くるま旅をして見たいなという思いがあるのですが、それを実行する勇気がないため、実現していません。そして、これからも行かず仕舞いになると思っています。雪道や凍てついた道路を運転する勇気がどうにも湧いてこないのです。冬の車の運転は、苦手意識が強く、まだ一度もチャレンジしたことがありません。北海道には冬の出張で何度も行っていますが、タクシーに乗るのも恐ろしい感じがします。スリップして停まるのが当たり前というような世界で、車を運転しようとは思いません。

というのも私は小さい頃からウィンタスポーツが全く苦手で、スキーもスケートもする気が起こらないのです。今冬季オリンピックが行なわれていますが、正直言ってさほど関心がありません。そもそも何故そのような苦手意識が生まれたのかといえば、子供の頃に凍った田んぼで遊んでいる時に頭と尻を思いっきり打ち、酷い目にあった経験があり、それ以来もうあのような場所には絶対に行かないぞと決めたのでした。それを古稀を迎えるまで守っているというのですから、吾ながら呆れた話です。北海道や東北など、寒い地方に生まれなくて良かったと思います。(いや、その反対かも知れません。今から50年前の北海道なら、スキーやスケートなどは生活の一部に入っているに違いなかったと思いますから)

もしスキーやスケートに興味・関心があったならば、冬場でも車を駆って雪の世界に出かけて行くのでしょうが、特にこの歳になればそのような蛮勇はどこを探しても出てこないのです。それにもかかわらず、雪の世界に対する憧れはかなりのものがあるというのですから、相当の天邪鬼ということなのでありましょう。車はともかくとして、一冬で良いから雪深い里に一人(家内は絶対同行はしないと思うので)一軒家を借りて住んでみたいなどとも思うのですが、恐らくそのようなことをしたなら、春先になって、布団の中に生きも絶え絶えになって横たわっている老人が発見されたなどというニュースになってしまうかもしれません。ま、思いだけでやめておくのが無難ということでしょう。 

   

街路樹に雪の花咲く。ハナミズキは落葉樹なので、枝に積もった雪は美しい。汚れた花を見るよりもこちらの方が上かも。

閑話休題。久しぶりの雪なので、消えないうちに写真を撮ろうと家の周りを一回りしました。門の前の公道に雪が全く積もっていないのは、路面が温かかったからなのか、それとも時々行き交う車の所為なのか、全面真っ白という景色とはなっていませんでした。車庫や樹木の積雪も3cmほどですから、それが当たり前なのかも知れません。でも道の両側の街路樹(ハナミズキ)の枝には降り積もった雪が花を咲かせており、なかなかの景観でした。我が家の庭のブルーベリーや梅の枝にも、ほんわりと雪が積もって、何ともいえない温かさを覚えました。心なしか樹木たちもこの雪を歓迎しているのではないかと思いました。

 

左はブルベリーの小さな林(5本)の雪。右は梅の枝の雪。開花間近な蕾に淡雪が何ごとかを囁きかけている感じがした。

部屋に戻って、窓の外に降り続ける雪を見ながら、雪見酒でもやろうかなどと家内と話をしていると、庭の隅の方に動く物があるので、目をやると、何と何処かの首輪に鈴をつけた猫が横切って行くところでした。ちょっとびっくりしました。というのも、雪が降れば、普通猫はコタツで丸くなり、犬は喜んで外を駆け回るというのが相場なのに、この猫はいつもの猫道を散歩に出かけてきたようなのです。いやあ、この頃は猫も雪の世界に浮かれ出すのですかねえ。それとも守谷の雪は珍しいので、猫も興味津々で探索に出かけたということなのでしょうか。東北の猫たちはこれをどう見るのかな、などと性もない妄想にしばし吾を忘れたのでした。

その雪は9時くらいには降り止み、午前中には日陰のホンの一部を残して跡形もなく消え去ってしまいました。日差しが回復すると、今朝の出来事は幻だったのではないかと思うほどでした。もし毎日雪が降り続き、根雪の上に更に積もってという世界ならば、このようなノーテンの感想などは決して持てないのだろうなと思いつつ、雪国に住む方々の労苦と我慢強さを思ったのでした。一瞬の幻想のような時間でした。

 

拙 著  刊 行 の ご 案 内

この度、前著の続編として、「山本馬骨のくるま旅くらし読本」(副題~60歳からのくるま旅くらしの楽しみ方という、くるま旅くらしのガイド書を刊行しました。くるま旅くらしの意義、考え方、楽しみ方の理屈や事例などを紹介することにし、又付録にくるま旅くらしに関する何でもQ&Aを付加しました。これから新しく、くるま旅くらしを始めようとされる方には、これ一冊で旅の要領の凡そがお解かり頂けると思います。

初版20冊はすでに無くなり、第2版が出来上がり、15冊を追加しました。手づくりです。少し高額で心苦しいのですが、1冊1000円(送料・振込手数料込み)でお頒けいたします。(送料と振込手数料だけで400円超となるため原価の回収が出来なくなってしまうものですから)

ご希望の方は、メールpdl-taku.9930@themis.ocn.ne.jp)にて〒、住所、氏名、冊数をご記入の上お申し込み下さい。お支払いは、同封の振込用紙にて最寄りの郵便局にてお振込下さい。メールのPdllはLの小文字です。

※より詳しく内容をお知りになりたい方は、私のホームページ「山本馬骨のくるま旅くらし元帳」にアクセスしてご覧下さい。

 

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