山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

勉強のこと

2010-02-18 00:08:08 | 宵宵妄話

変なタイトルですが、この年になって自分でも意外なほど勉強している感じがします。自分の人生で一番勉強をした時期は何時なの?と訊かれたら、それは会社を辞めて自立をしようと考えた時だよ、というのが私の答えなのですが、年齢的には57歳から63歳くらいのときだと思います。恥ずかしながら小学校から大学を卒業するまでの間、勉強をしたなあという実感を自ら覚えたことは、一度もありませんでした。特に高校などは受験校だったにも拘らず本気になって勉強をしたことは一度も無く、大学も中途半端なままに卒業してしまったという感じでした。

会社に入ってからは、仕事に必要な最低限のことは学ぶ努力をしたとは思いますが、それ以上のことは大して必要も無く、仕事の上では学ぶことよりも学んだことをどう活かすかが本命ですから、そちらにばかり力を注いでいたという感じです。ところが、会社を辞してからは何もかも一人でやらねばならず、自ら学ばない限りは、仕事が成り立たなくなったのです。これはもう何とか学ばなければなりません。コンサルティングに必要な知識や情報の習得は勿論のこと、コピー機の使い方からパソコンの操作まで、独習的な学びを余儀なくされました。この時の学びは、今の自分の一番の力となっていると思っています。

その仕事をリタイアして、今は毎日が日曜日のくらしなのですが、意外と勉強しているのです。そのきっかけを作ってくれたのがくるま旅であり、ブログの開設だったのです。くるま旅をしていますと、初めての出会いをたくさん経験します。凡そ見当をつけていたことは調べる必要も少ないのですが、見たことも聞いたこともない無いようなものに出会ったときには、びっくりし、感動すると同時に、もっとよく知りたいという思いがこみ上げてきます。となれば調べる必要が生じてきます。ですから、旅に出かける時には辞書や地図や旅に係わる参考資料の持参が不可欠になってきます。その場で分からない時には、旅から戻ってから調べるということになります。そして、その多くをブログの記事として発表するためには、その内容をより確実なものとする必要があり、曖昧な部分を更に調べるということになります。これが私の現在の勉強の内容なのです。

くるま旅とブログの原稿作成が連動しているところに、学ぶニーズの拡大があり、楽しみの増幅があります。いろいろな調べごとには、「ねばならない」という強制要素を含んだものと「知りたい、そうしたい」という自動的・自主的なものとの2種があると思いますが、後者の自ら調べたいという取り組みには、ある種の楽しみがたっぷり含まれています。未知のことを知るという楽しみは、人間の持つ高度な欲求の一つのような気がします。

私の現在の勉強は、今までの勉強などとは全く違って、実に楽しいのです。旅の思い出を反芻しながら、もっと知りたいことは無限に広がってゆきます。ブログの原稿を書きながら、調べなければならないことが幾つも湧いて出てくるのです。今の世は、ネットという重宝な調査手段があり、大抵のことを調べることが出来ます。実にありがたい世の中になっています。この年になって、このような世の中が出現したことに感謝しなければならないなあと思っています。(弊害も多いので、時々批判や愚痴を吐くことになるのですが)

ブログを書くためには2冊のノートを用意しています。1冊は思いついたテーマを書きます。何でもいい、その時に心を動かしたことがらをメモするだけです。そのテーマで書けるのかどうかは分からないのですが、テーマを見つけたことが実に嬉しいのです。自分の生きている証の一つを拾ったという感じです。心を動かすものに出会ったということは、生きているからこそ出来ることなのです。

もう1冊は、拾ったテーマを書くための材料を集めてメモするためのノートです。この材料集めは、自分の頭の中にあるものは高が知れており、足りないものは探して集めなければなりません。本を開いたり、資料を引っ張り出したり、地図を眺めたり、写真を再チェックしたりと、なかなか面倒なのですが、これが実に楽しいのです。もしそのテーマが旅に関するものであれば、旅の前楽・後楽を味わうことになりますし、社会問題であれば、その問題の周辺事項まで知るチャンスに恵まれます。これらの多くはネットの情報が大きな力になります。引き出した関係情報をコピーすると、ノートはたちまち層倍の厚さになってしまいます。ちょっと扱いにくくはなりますが、これが今の自分の学びの証明の一つだと考えると、それだけで満足できるのです。

くるま旅をし、ブログを書くようになってから、私はかなりの物知りになったような気がします。それはもしかしたら錯覚なのかもしれませんが、今の私にとっては、60の手習いなどとは比較にならない、真に充実した学びの成果なのだと思っています。この新しい習慣は恐らく死ぬときが来るまで続くのではないかと思っています。そうありたいと願っています。

幕末の大儒、佐藤一斎の言葉に、「小にして学べば、則ち壮にして為すこと有り。壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず。」(言志晩録60 学は一生の大事)がありますが、まさに至言だと思います。そして私はもはや最後の学びに入ったのだと思いを新たにしています。朽ちなくても、朽ちてもいいのです。ようやく巡り会えた学ぶ楽しみをこれからもずっと続けてゆきたいと思っています。

 

拙著の発行のご案内

この度、前著の続編として、「山本馬骨のくるま旅くらし読本」(副題~60歳からのくるま旅くらしの楽しみ方という、くるま旅くらしのガイド書を刊行しました。くるま旅くらしの意義、考え方、楽しみ方の理屈や事例などを紹介することにし、又付録にくるま旅くらしに関する何でもQ&Aを付加しました。これから新しく、くるま旅くらしを始めようとされる方には、これ一冊で旅の要領の凡そがお解かり頂けると思います。

初版20冊はすでに無くなり、第2版が出来上がり、15冊を追加しました。手づくりです。少し高額で心苦しいのですが、1冊1000円(送料・振込手数料込み)でお頒けいたします。(送料と振込手数料だけで400円超となるため原価の回収が出来なくなってしまうものですから)

ご希望の方は、メール(pdl-taku.9930@themis.ocn.ne.jp)にて〒、住所、氏名、冊数をご記入の上お申し込み下さい。お支払いは、同封の振込用紙にて最寄りの郵便局にてお振込下さい。メールのPdllはLの小文字です。

※より詳しく内容をお知りになりたい方は、私のホームページ山本馬骨のくるま旅くらし元帳にアクセスしてご覧下さい。のブログの右側にあるブックマーク欄からもアクセス出来ます。

 

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