山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

旅の記録から:2005年東北の春訪ね旅(第9日)

2009-03-10 02:51:29 | くるま旅くらしの話

第9日 <5月2日()

道の駅:浅虫→(野辺地町経由・むつはまなすライン)→道の駅:横浜(青森県横浜町)→むつ市内スーパー<買物>→恐山霊場(青森県むつ市)→(大間道)→大間温泉保養センター(青森県大間町) →(大間道)→ 早掛レイクサイドヒルキャンプ場(青森県むつ市)(泊)<200km>

今日は倅に未だ行ったことのない恐山の霊場(恐山菩提寺)を見せてやろうと考え出発。野辺地から陸羽街道を左折し、むつはまなすラインに入り陸奥湾を海岸沿いに北上する。運転は倅が担当。1時間ほどで道の駅横浜へ。この地は菜の花の作付け面積日本一とかで、菜の花に因んだイベントや地産品などに力を入れている。来年辺りで国の補助が無くなるらしく、いろいろ苦労されているらしいと聞いた。少し休憩のあと出発し、途中むつ市内で少々買物をしてから恐山に向う。

急な山道には登るにつれて道の側に残雪が目立つようになった。しかし緑は多く、春の訪れは豊かだなと感じた。地熱が高いからなのかもしれない。11時少し前到着。硫黄の臭いがし、所々煙がくすぶって焼けた瓦礫のような道に、死者を悼むケルンのようなものが積まれていて、何度来ても薄気味の悪い所である。イタコの霊呼びが本当のことと信ずるような、まさに催眠的な環境雰囲気である。初めての倅にも異常な場所と映ったに違いない。「俺は、死んでもこのような所には来ないからな」と念を押しておいた。

   

恐山菩提寺の山門。左右にイタコの小屋などが並んでおり、異様な雰囲気が漂っている。今でもこの小屋を訪ねる人が結構多いのは、この世とあの世との出会いを求める人が多いからなのか。

   

賽の河原と呼ばれている場所は、硫黄の臭気と草木一本も無い荒涼たる火山の地熱が、所々に煙を上げている。地獄のイメージにはぴったりだが、何とも不気味な場所ではある。

   

恐山菩提寺の地蔵殿。このお寺のご本尊は地蔵菩薩であるとのこと。田舎道の傍らに温和なお顔をして佇(たたず)んでいるあの姿が、この中に入っても見られるのだろうか?

   

賽の河原の南側には鏡のように輝く宇曾利湖があった。地獄の中に天国が拓かれていると一瞬錯覚する風景なのだが、その湖には生き物の姿は無い様で、やっぱり天国ではないのだと気づかされる。

参詣が終わって気分転換に温泉にでも入ろうと調べたのだが、近くの薬研温泉も下風呂温泉も硫黄泉だというので敬遠。少し遠いけど大間の温泉まで足を伸ばすことにした。大間は北海道に渡る際のいつもの通り道で、何度も行っているが倅には初めての場所。大間温泉保養センターは、間もなく改修工事が始まるらしく休業予告の張り紙がしてあったが今日は大丈夫。なるほど要改修のレベルの施設だなと思いながら、泉質は悪くない湯に浸り、本州最北端の温泉を味わったあとレストランで昼食。

今日は車のバッテリーの負担を楽にしてやるためにもと考え、むつ市郊外にあるAC電源つきのキャンプ場に泊まることにした。ガイド書で調べた早掛レイクサイドヒルキャンプ場という所である。勿論初めての場所だ。行ってみると早掛沼という小さな湖(というよりやはり沼と呼ぶべきか)があり、その辺一帯が公園施設になっており、その一画にキャンプ場があった。一組の若者達がバーベキューパーティをやっていた。木々に囲まれ、沼の景色も調和がとれていてなかなか良い所だった。湖の向こうの側の丘に行ってみると、桜の樹が多く植えられていて、むつ市主催の桜祭りが明日辺りから行われるらしく、提灯などが吊り下げられ、準備の最中だった。しかし桜の方は未だほんの咲き始めといったところで、祭りの雰囲気にはフィットしていないのが気の毒。弘前や角館の桜はどうなっているかなと思いをめぐらす。

電源があるのでTVなどを安心してみることができる。しかし拓だけはいつもの通り早寝であった。

コメント
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