東京多摩借地借家人組合

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山田洋行 9割超が随意契約 02-06年度防衛省と117件中112件

2007年10月29日 | 政治経済
 防衛専門商社「山田洋行」(東京)が二〇〇二-〇六年度までの五年間に、防衛省(旧防衛庁)から受注したエンジン部品など中央調達分の装備品納入の契約百十七件(契約額約百七十四億六千万円)のうち、九割を超す百十二件(約百六十四億七千万円)が随意契約だったことが、同省の資料で分かった。

 橋梁(きょうりょう)談合や防衛施設庁の官製談合の摘発を受けて、各省庁は一般競争入札の導入を進めている。しかし防衛省の装備品調達は、海外の軍需メーカーからの輸入が多く、防衛上の機密保持という理由でノウハウを持つ業者と随意契約になるケースが現在も大半を占めており、業者と防衛官僚の癒着が続く温床となっている。

 年度別では、〇二年度の契約三十六件(約三十一億三千万円)中、一般競争入札一件をのぞくすべてが随意契約。〇三年度は二十八件(約二十五億円)中二十七件(約二十三億九千万円)、〇四年度の十八件(約四十一億四千万円)と〇五年度の二十件(約四十三億四千万円)は、すべて随意契約だった。

 〇六年度は、十五件(約三十三億三千万円)すべてが一般競争入札の対象となったが、応札者や落札者がいないなどの理由で、最終的には十二件が随意契約となった。

 航空自衛隊次期輸送機(CX)をめぐっては、エンジンなどのシステム納入を〇四年度に約二十六億四千万円を、〇五年度は約十二億五千万円を随意契約で受注している。

 このエンジンをめぐっては、製造元の米ゼネラル・エレクトリック(GE)が今年七月、山田洋行と結んでいた代理店契約の一部を、同社元専務(69)が設立した防衛専門商社「日本ミライズ」(東京)に切り替えた。

 防衛省は八月、本年度に発注するCXエンジン一基の一般競争入札を行ったが、GEとの代理店契約を参加要件としたため、山田洋行は参加できず、入札は二回とも不調に終わっている。

 この直前、入札について説明した部下に、守屋武昌前次官(63)は「随意契約じゃいけないのか」という趣旨の発言をし、実績不足で入札参加資格のなかったミライズ社を強く推していたことが明らかになっている。(東京新聞10月29日)
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若者に仕事を 体験「ネットカフェ難民」 せまい・明るい・うるさい・空腹感…眠れない

2007年10月29日 | 政治経済
 「苦行にあっているようでした」。ネットカフェで1週間寝泊まり体験をした福島市の田中智さん(27)は、実感込めてそう語りました。60歳になった記者も3晩だけお付き合い。「聞きしにまさる苦行」を若者と共有してみました。(菅野尚夫)



 「現代の貧困を象徴する“ネットカフェ難民”を実際に体験してみたらどうだろう」。日本共産党福島県委員会、民青同盟福島県委員会、日本共産党といっしょに日本をかえるネットワークふくしまの3者が共催する「日本共産党綱領を語るつどい どうなる?どうする?これからの日本」(11月4日、福島市民会館)の企画会議で、田中さんがプレ企画として提案しました。

 10月13日から19日まで、「ネットカフェナイトパック」(1泊1500円)に6泊し、食費を1日あたり500円から700円に限定して生活する企画です。「それはいいね。やりましょう」とはなったものの、名乗り出る人はいません。「企画倒れにしたくない」とやむなく、田中さんが“難民体験”をすることになりました。

■ほぼ満席
 13日夜、記者はJR福島駅で田中さんらと落ち合いました。午前0時、仮の“ネットカフェ難民”になりました。

 福島県内には24のネットカフェがあります。入った店は県内でも大きく料金が安い。土曜日の夜とあって、約60の個室がほぼ満席です。この中に“ネットカフェ難民”は、いるのでしょうか?

 店長は、「私たちは“ネットカフェ難民”とは言っていません。『常連さん』のことですね。そういう人はいます。どなたかは言えません」。

 田中さんが開設したブログの書き出しは―。

 「『せまい』『明るい』。寝ることを前提に考えているので、どちらもネガティブファクター」

 「眠ろう」と焦るものの、眠れません。寝返りもできない狭さ。「布団に入ると1分もしないうちにすぐに寝られるタイプなんですがだめです。予想外です」と田中さん。ネットで時間をつぶします。

 入室してから3時間。ココア2杯、ワカメスープ1杯を飲んだものの空腹感は収まらず「胃がムカムカ」するばかり。

 毛布を頭からかぶりますが、耳障りのするBGM。まわりのいびきなどが眠りを妨げます。

 午前7時。「もうすぐモーニングサービス。トーストが食べられる」と田中さん。午前8時チェックアウト。

■孤独地獄
 同じネットカフェに泊まっていた40代後半の男性は、「大手企業の正社員でしたが、上司とトラブって辞めました。ネットカフェは時々利用します。若者の“難民”はいますよ」といいます。

 男性は、県内のマクドナルドや24時間営業の定食屋に深夜滞在している若者がいることを話してくれました。「私は難民ではない」というこの男性とはたびたび店内で出会うことになります。

 厚生労働省が8月28日に発表した、全国の“ネットカフェ難民”は5400人。そのうち非正規労働者は約2700人、正社員300人、失業者1300人、無業者900人です。東京では1カ月の平均収入が10万7000円。食費代は2万5000円から2万9000円。1日833円から966円です。

 “難民体験”が終わった朝、田中さんはいいました。

 「僕は、体験が終われば、体を目いっぱい伸ばして眠れる部屋があるという、気持ちの逃げ場がありました。本当の難民は、日雇い派遣で収入がたたれたら、ネットカフェにも来られないという不安が常に付きまといます。毎日が拷問だと思います。家も、仲間もなく社会と断絶している孤独地獄が最も苦痛なんだと思いました」

60歳記者へとへと
 「年寄りの冷や水。やめとけ」。周囲の忠告を無視しての体験取材。疲労回復まで1週間以上かかりましたが、現在の若者の背負っている「貧困」の深刻さを垣間見ることができました。



田中さんの体験日誌
13日(土) 初日。朝食は「朝マック」370円。「安く上がった」と思うところですが、700円の半分以上と思うと気がふさぎます。

14日(日) 「安い」と街でうわさのうどん屋さんへ。「かけうどん(中)とり天のせ」284円。無料の天かすなどをしこたまかけ、豪勢?

15日(月) 久しぶりに睡眠状態に入った感じ。館内掃除の日なのか、朝7時から大きな掃除機が「グオー」。7時半、仕事場に向かう時間。ネットカフェからの初出勤です。

16日(火) モーニングサービスの食パンが黒焦げに。もちろん食べました。昨夜の夕食は「豚丼」。けんちん汁を付けて500円。

17日(水) 寒さがこたえました。からだをしっかり休めるには、時間も質も不十分。

18日(木) 見た目には普通に勤務していますが、するべきことが意識にまとまってこない感じ。これが続いたら給料もらえないなあ。

19日(金) 注意力が散漫になり、系統的に課題にとりくむ思考力がなくなりました。利用者は「透明人間」同士のようにすれ違って交流が生まれません。人間らしい連帯から取り残された場所だと実感しました。


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【ネットカフェ難民が住居を失った理由】―東京の集計
・仕事を辞め家賃など払えなくなったため32.6%
・仕事を辞め寮や住み込み先を出たため20.1%
・家族との関係が悪く、「住居」を出たため13.8%
・借金などのトラブルがあったため5.4%
・家族との関係ではないが、「住居」を出たかったため4.5%
・友人などと同居していたが、居づらくなったため3.1%
・仕事は続けているが家賃など払えなくなったため2.2%
・その他11.2%
・無回答7.1%
【寝泊まりでネットカフェ以外によく利用する場所】―東京の集計
・路上(公園、河川敷、道路、駅などの施設)29.5%
・ファストフード店23.7%
・サウナ23.2%
・カプセルホテル16.1%
・友人の家など7.6%
・簡易宿泊所(ドヤ)3.1%
・カラオケ店3.1%
・ビジネスホテル、旅館2.7%
・その他の飲食店0.9%
・夜は起きていて昼に図書館などで寝る0.4%
・その他6.3%
・ネットカフェ以外にはない4.0%
(厚労省調べ。複数回答あり)

(しんぶん赤旗 10月29日)
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定期借家制度って、何か借主にメリットあるの?

2007年10月29日 | 定期借家制度
(問) 平成6年4月から1戸建ての貸家を借りて居住しています。定期借家という借家制度ができたそうですが、借りる人には何かメリットがあるのでしょうか。また、借りる際にはどんなことを注意したらよいでしょうか。

 (答) 2000年の3月1日から今までの借家契約に「定期借家契約」が加わりました。
 この定期借家契約は、契約の期間あるいは建物の種類・用途を問わず、契約期間が満了したときは、契約は更新されることなく、終了する契約です。従って契約期間が満了すると、借家人は家主に対し、立退料や引越料その他を一切補償されることなく無条件で明渡さなくてはなりません。

 あなたが借りている貸家の契約は、普通借家契約ですので、借地借家法第28条により、家主に建物を使う必要など正当の事由がない場合には、これまでどおりの借家契約の内容で更新されるので心配する必要はありません。

 家主の中には「法律が変ったので定期借家契約」に切替えを求めてくる場合があるかも知れませんが、今回の改正では、居住用借家の場合には、『当分の間』定期借家契約への切替えはできないことになっています(特別措置法附則第3条)。

 定期借家契約は「礼金・敷金はなくなり、家賃も安くなる」など、メリットがあるかのような宣伝がされていましたが、実際の借家市場では礼金・敷金を取るケースが多く、家賃も普通借家物件に比べ高額な物件が出回っています。賃貸住宅市場は不況で空家が多く、定期借家物件は今のところ人気がありません。

 はっきり言って定期借家契約は借家人に何のメリットもありません。再契約できるという条件が付いても要注意です(注)。再契約できるかどうかは家主の意思次第で借家人は何の要求もできません。不動産業者に勧められても断って、更新のできる普通借家物件を紹介してもらいましょう。

 (注)国土交通省の「定期借家契約の実態調査」(2004年1月16日発表)の中に平成14年の定期借家契約7111件の内で再契約が出来なかったのは3911件で55%という結果がある。

 言い換えると55%の借主が再契約を一方的に拒否されて無条件で居室から立退かざるを得なかったという事実は注視しなければならない。

 定期借家制度は期間が満了すると貸主は契約を一方的に終了させ、立退料を支払うことなく確定的に明渡を完了させられる。借主にとっては非常に危険な契約である。


東京借地借家人新聞より



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風呂場を増築しただけで無断増改築で契約解除?

2007年10月29日 | 増改築と修繕
 立川市高松町の借家に住むTさんは、家主さんの許可を受け、風呂もない借家のため、家主さんと工事費折半の約束で風呂場を増築する工事を始めた。ところが地主の代理人の不動産会社から、風呂場の増築は無断増改築であり、借地契約を解除すると因縁をつけてきた。Tさんは家主さんとともに組合に相談に来た。昭和59年の更新時に更新料の金額で地主と借地人である家主さんとの間で話し合いがまとまらず、更新料を支払わないまま法定更新になっていた。どうやら、地主はそのことを恨んで嫌がらせをしてきたもよう。

 Tさんの家主さんは、不動産屋と交渉したが地主は一部分の増築(4平米)の承諾料10万円の支払いでは承諾しない。速やかに風呂場は撤去するよう回答があった。契約書には無断増改築禁止の特約はない。



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