花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

相対評価の陥穽

2024-05-24 19:37:00 | Weblog
 給与原資を抑制しつつも、業績の相対評価で配分傾斜を強めて社員のモチベーションアップを図る場合、デメリットとしてチームワークへの悪影響があるように思います。話を分かりやすくするため野球チームを例にとってみます。チームメイトより勝利に貢献しようと頑張るのは結構なことです。しかし、相対的に自分の評価を上げてくれるのは、自分の活躍ばかりではなく、他のメンバーの不成績もあります。自分がホームランを打つのはプラス評価ですが、仲間が三振すれば、それは相対的に自分の有利に働きます。

 チームが優勝して年俸の総額が上がるのであれば問題ないものの、総額据え置きなら、自分の利益になる他人の失敗を歓迎する向きが出ないとは限りません。相手ピッチャーの配給の癖を見抜いたとしても、自分だけのものとし、同僚にそれを伝えることを躊躇するかもしれません。仲間の低評価が自分のプラスにつながる時、みんなで頑張ろうの意識は薄れ、悪い方向での個人プレーを助長することが懸念されます。