花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

備えあれば

2011-11-16 07:17:22 | Weblog
 土曜日、プールに行こうと思っていたら水着が見つからなかったので、代わりに散歩に行くことにしました。家は出たもののさてどこへ行こうか思案していると、「新宿で飲んで電車がなくなり、タクシー代も飲み切ってしまった時のために、家まで歩くとどれくらい掛かるか、試しに歩いてみよう」と、そんな考えが頭に浮かびました。特に理由もなく、副都心線(明治通り)に沿って歩いてみることにし、雑司ヶ谷、西早稲田を経て新宿まで歩きました。約1時間半。歩いて歩けないことはなさそうです。新宿でビールを飲んで電車で帰っても良かったのですが、新宿まで来たら渋谷までも歩けるだろう、渋谷で飲んで終電がなくなることも決してないとは言えないしと、今度は渋谷へ向かいました。代々木から明治神宮を突っ切って原宿に出て、渋谷へ下りました。勢いが付いたのか、ここまで歩いたのだから帰りも歩こうと思い、246を赤坂見附まで歩き、四谷から外堀通りを通って家へ帰りました。全部で4時間を少し超えるくらい掛かりました。
 さて、「備えあれば憂いなし」と言いますが、中には余計な備えもあるかもしれません。例えば、銀座で飲んでいて、そこで帰れば良いものを、新宿で飲み直し、それでも電車のある時間に帰ればまだしも、「新宿から歩いて1時間半だからな」と、ダラダラ飲み続け、本当に歩いて帰る羽目になり、次の日、ボロボロとなってしまえば、「憂いなし」なんて言ってられません。「技癢(ぎよう)」という言葉があります。自分の腕前を示したくなる気持ちの意味です。「技癢」に相通ずる人間の性として、変に備えをしてしまうと、備えを必要としないのに、敢えてその局面を作ってしまう誘惑に駆られてしまいそうです。特に酔って前頭葉が機能していない時はなおさらです。