新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

『らんまん』の『解体キングダム』

2023年07月13日 | テレビ番組
今朝の『らんまん』。長屋の女性5人が丸太を持ち「それいけーっ!」と、仕切りの土壁を目指して突き進む!壁をぶち抜く!
万太郎が石版印刷機を据え付けるために長屋の改装に踏み切ったのです。

大きな壁の穴から見えた表情には、江戸の女性の気っ風が溢れて爽快でした。

壁を壊す・・・、これと同じ光景が昨夜のNHK『解体キングダム』で放送されました。私のお気に入りの番組です。
ホテル解体のために、100tの巨大重機で、30mの高さにあるコンクリートの壁を、10m×4mのパーツに分けて地上に下ろすというものです。
高層ビルの解体には「階上解体」と「地上解体」があります。前者は最上階に重機を運び上げてから、1階ずつ下に向かって解体していきます。この時の放送もあり得ないほど見事で感動しました。
後者は重機を地上に据えて解体する方法で、40mのアームを伸ばして作業をします。これくらいのビルは地上解体の方が日数が少なく経費も安くなるそうです。

横はマンションや駐車場という市街地ゆえに、振動や音を最小限にするために「三角倒し方法」をとります。
ピンポイントで2ヶ所の表面のコンクリートを剥がし、内部の鉄筋を溶断したあと、左上の箇所をつかんでゆっくり引っ張ります。
重機からは、遠すぎて細部が見えないので、壁の近くにいる人が上下左右を細かく指示し、連携プレーで壁は前方にゆっくり倒れてきます。・・・といっても熟練のオペレーターの息を詰めた作業が続きます。

700組の結婚式に使われたホテルでも、コロナの影響でついには解体を決意せざるを得なかったという辛い選択があったのです。

入念に作り上げた建物を、40年も経てば今度は入念に破壊する。ここに使われたエネルギーの量を思うと、何か理不尽な世の中だと思ってしまいます。
NHK+で、見逃し番組を見ることができます。






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