昨夜は久しぶりに星空が見られましたので、早速「Vixen StarBook TEN」と「ASIAIR Pro」を使った電視観望にトライしました。機材構成はこんな感じで、赤道儀はSX2です。SX2標準ではStarBook Oneによる手動操作ですが、店にあるのはStarBook TEN仕様にしてあります。
電視観望の構成は、60mmガイドスコープにASI385MCカメラをASIAIR Proでコントロールします。StarBook TENで最初のアライメントだけはしておきますが、後の天体導入は全てASIAIRのアプリをタブレットPCから操作します。
ASIアプリでは自動導入する際に天体を確実に導入してくれる「Plate Solve」という機能がありますが、アプリから自動導入すると自動でPlate Solveも働いてくれるので、天体をドンピシャCCDカメラの視野中央に入れてくれます。ところが、最初に何度か導入をやりましたが、いくら待っても天体が導入されるず時間ばかり経ってしまいます。本来はできるはずなのですが、その原因がもしかしたら、60mmガイドスコープに取り付けてある0.5倍レデューサーではないかと考えて、それを外してから再度ピントを合わせて自動導入をやってみたら、驚くことに完全にプレビュー画面の中央に導入してくれました。
まず木星を入れてみましたが、こんな感じでドンピシャです。導入に要する時間もStarBook TENでやるのとそれほど変わりません。後から何が原因でPlate Solveが働かなかったか考えてみたら、アプリの設定でスコープを240mmと焦点距離を入れてあったのに、レデューサーを使っていたので、それが原因でダメだったのかもしれません。それともう一つ考えられるのは、ピントがきちんとあっていなかった事とレデューサーの収差による星像悪化が原因だったと考えています。
M27もこんな感じで中央に一発で導入してくれます。今まで小さなCCDチップの中に天体を導入するのを苦労していたのが何だったのだろうと思うほど簡単に導入できています。
自動でPlate Solveが働いているのは、この表示で星の数などを教えてくれて撮像しながらパターンを認識しているのだと分かります。
M57もこんな感じで導入できますが、対象が小さいのでタブレットの画面を拡大して見る事ができます。まだピントが甘いので中心星までは見えていません。
スターウォッチングなどで確実に電視観望と眼視による観察を一台の望遠鏡でする場合には、60mmガイドスコープと主望遠鏡の視野をきっちり一致させておく必要があります。それをしていないといくら正確に自動導入しても肝心な主望遠鏡の視野に天体が入っていないという事になります。それさえきっちりやっておけば一台の望遠鏡で電視と眼視の両方同時にする事が可能です。
とりあえずこれでStarBook TENで電視観望が確実にできるようになったので、次はAZ-GTiで同じ事ができないか試してみます。以前にもやって失敗しているので、今回その原因が分かったので、多分次は成功すると思っています。
この電視観望によるスターウォッチングは、画期的な手法ですし、一度やり方を覚えれば初心者でもできるようになると考えています。今まで眼視で天体を見せても無反応だったのが、これでさらに楽しんで天体の本当の姿を見せてあげられるので、これからがさらに楽しみになってきました。