古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

養老先生語録

2004-03-05 | 読書
 養老先生の本を読み進むと、更に、こういうくだりがありました。
【『平家物語』の「諸行無常」の意味もはっきりしてくる。万物はすべて移り変わる
というのは、人間が変わっていくからなのである。人間の身体は7年たてば細胞はほ
とんど入れ替わる。『方丈記』の「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水に
あらず」というのは、人間のことでなのである。】
 前便で、「1年で身体の中身が入れ替わる」と記しましたが、私の勘違いらしく、
正しくは「7年で入れ替わる」。身体の細胞は約60兆あるそうですから、やっぱり
7年ぐらいかかるんですね。
 退職してから、もう7年半ですから、現役時代の身体はすっかり入れ替わったこと
になります。
 でも、どうせ入れ替わるのなら、若い細胞に入れ替わると良いのですが、老人の細
胞は老いた細胞に代わるようです。どういうメカニズムなのでしょう。
 分子生物学の教科書をひもとくと、「テロメヤ」なる言葉が出てきました。染色体
の末端部分にある、短い塩基配列の繰り返し。このテロメヤは細胞分裂を繰り返すた
びに短くなる。ある限度以下に短くなると、もう細胞分裂をしないのだそうで、これ

老化と関係するのでは?と言われていますが、正確なことはまだわかりません。、
 


春が来た!

2004-03-05 | 読書
 風はまだ冷たいのですが、春が来ました。2日、朝のジョギングコースに立て看が立ったのです。
「3月14日、午後○○時から××時30分まで名古屋国際女子マラソンのため一時交通止め」。
この看板をみると、今年も春が来た!と、毎年実感するのです。
 10Kmのジョグを済ませた後、今日は、美術館めぐり、足を四日市まで伸ばそうと思い立ちました。

 10時、家を出て、近鉄名古屋駅から急行で33分、近鉄四日市駅前の四日市市立博物館に行きました。
 平山郁夫画伯のコレクシヨン”ブッダの生涯とガンダーラをめぐる人々”と題する開館10周年記念特別展をやっていました。
 シルクロードをモチーフとした作品を発表してきた平山画伯は、創作の源泉とし
て、シルクロードの古美術を集めてきました。’66年からおよそ40年にわたり収集したコレクシヨンの中から、今回、ガンダーラ(パキスタン北西部、1世紀から3世紀までクシャーン朝の都が置かれた)の仏教美術を中心に展示。仏像彫刻のほかコイン、アクセサリイ、中国の俑(副葬品の人形)などがあり、平山先生の蒐集の幅広さに感嘆!絵は、今回の展示の主役でないため、スケッチが10数点、と”建立金剛心図”(釈迦が悟った瞬間を描いたものだそうです)という作品が展示されていただけでした。
 隣の郷土物産館をのぞいて、レストランでランチを賞味して引きあげました。

 帰宅後、養老先生の本の続きを読み進んだら、こんな文章がありました。
【 私は東京大学という組織を辞めた。はっきり記憶しているのは、正式に辞めた当日から、突然世の中が明るく見えたことである。組織に勤めていると、長い間のことだから本人は気がつかないのだが、さまざまなストレスが常時存在している。辞めたとたんにそれが消えるから、外界が明るくなるのであろう。世の中が明るく見えてから、気がついた。
 女房にとっては、世界ははじめから明るかったのだ、と。女性の平均寿命が長いわけである。】

 養老先生にしてこうなんです。最後の行はパンチが効いています。