shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

フロム・リヴァプール・トゥ・トーキョー Vol. 2

2009-01-01 | Beatles Tribute
 あけましておめでとうございます。去年の10月から軽い気持ちで始めたこのブログも何とか新しい年を迎えることが出来ました。今年も楽しくてノリのいい音楽を発掘・紹介していきたいと思いますのでよろしくお願いしますm(__)m
 
 さて、2009年の1発目はビートルズの曲を日本人アーティスト達がカヴァーした作品のコンピレーションCDで、その名も「フロム・リヴァプール・トゥ・トーキョー Vol. 2」。ド派手なジャケットは66年に出たビートルズのベスト盤「オールディーズ」のパロディーだ。それにしてもフジヤマ、ゲイシャ、スモウ、ゴジラ、新幹線、東京タワーと、中々良く出来たジャケット(パンダは余計やろ!)である。中身の方は70'sから90'sまでを中心に、ヴァラエティーに富んだアーティスト達のカヴァーが収められている。3人組ガール・バンド、ペブルズの①「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」はやる気があるのかないのか分からんような脱力ヴォーカルに大爆笑。平山みきの③「ア・ハード・デイズ・ナイト」はディキシー・ジャズ風のアレンジと彼女のユニークなヴォーカル・スタイルの相乗効果で実に斬新で魅力的なカヴァーになっている。CASHの④「すてきなダンス」はアコギ+ヴォーカルのみのシンプルさが新鮮だし、⑦「アイ・ニード・ユー」はスライドギターを上手くフィーチャーしていて2曲共に耳に残るトラックだ。ザ・スパイダースの⑤「エニー・タイム・アット・オール」は「エニタィマトゥオゥオゥオゥ...ハァッ!」でイスから転げ落ちる。恒松正敏の⑥「悲しみはぶっとばせ」は原曲に忠実なアレンジながらも随所で爆裂するバズーカ・ドラムとフリーキーなギター・ソロがインパクト大。そのフリーキー・トーンは⑪「ノーウェア・マン」でも大活躍で、サイケな世界を見事に表現している。これはめっちゃ気に入った!ザ・ピーナッツの⑨「ノルウェーの森」はセルメンのカヴァーを下敷きにしたアレンジで、ベタな昭和歌謡だけでなくこんなカヴァーもこなしてしまう彼女らのポテンシャルはホントに凄い。特に後半部の怒涛の追っかけコーラスには圧倒される。この盤の収録曲の中で一番有名なのが金沢明子の⑫「イエロー・サブマリン音頭」だろう。大瀧詠一プロデュースのこの曲、コロンブスの卵的発想でビートルズの楽曲を音頭仕立てにしたセンスが素晴らしい。ポールが大絶賛したのも頷ける。ザ・サーフコースターズの⑭「シー・セッド・シー・セッド」はラウドなギターをフィーチャーし、女性ヴォーカルのヘタウマ効果(?)も相まって、リヴォルヴァーな音世界を上手く再現している。ポールの大ファンを自認し、あのブッチャー・カヴァーを28万円で購入したという藤田朋子の⑱「アイ・ウィル」は、とても女優の余技とは思えないような見事な出来で、ドゥー・ワップ・スタイルのアカペラ・コーラスをバックに堂々たる歌いっぷり。この曲のカヴァーでは私的トップ3に入る出来ばえだ。イルカの⑲「ジュリア」はいつ「なごり雪」にすり替わってもおかしくないようなアレンジが微笑ましい。浜田麻里の⑳「ヘルター・スケルター」はメタル・クイーンの面目躍如たる彼女のハイ・ノートが炸裂、B'z松本さんのラウドな爆裂ギターも圧巻だ。これだけ楽しめて1,600円(ヤフオク)なら超お買い得といえるだろう。

イエローサブマリン音頭