shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Leader Of The Pack

2009-01-07 | Wall Of Sound
 「リーダー・オブ・ザ・パック」は、フィル・スペクターと共に数々の名作を世に送り出したエリー・グリニッチが85年にボブ・クリュー(フォー・シーズンズやダイアン・リネイ、ハニーズetcのプロデューサーとして有名)と製作したミュージカル作品で、この2枚組アルバムはそのミュージカルの歌部分だけを改めてスタジオ録音したもの。エリーが旦那のジェフ・バリーとのコンビで書いた名曲の数々... ロネッツ、クリスタルズ、ダーレン・ラヴ、シャングリラス、レインドロップス、ディキシー・カップス、といったガール・グループ・クラシックスから、トミージェイムズ&ションデルズやマンフレッド・マンといったロックンロールに至るまで、懐かしい60'sヒッツのリメイクが満載の、オールディーズ・ファンにとってはたまらない企画盤なのだ。最大の聞き物は何と言ってもダーレン・ラヴ本人が参加して過去のヒット曲をセルフ・カヴァーしていることで、特に「ウェイト・ティル・マイ・ボビー・ゲッツ・ホーム」「トゥデイ・アイ・メット・ザ・ボーイ・アイム・ゴナ・マリー」「ノット・トゥー・ヤング」「クリスマス・ベイビー・プリーズ・カム・ホーム」で聴かせる伸びやかな歌声は60年代よりもパワーアップしており、スピーカーの前でただただ圧倒される。この人はホントに上手い。ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」そしてシャングリラスの「リーダー・オブ・ザ・パック」の3曲でリードを取るアニー・ゴールデンのヴォーカルは瑞々しい感じで好感が持てる。もちろんロニーとは比べるべくもないが、「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」の「ウォッ、オ~♪」にはモノマネ大賞をあげたいくらいドキリとさせられた(>_<) エリー自らがリードを取るのはクリスタルズの「ダ・ドゥー・ロン・ロン」とレインドロップスの「ホワット・ア・ガイ」だが、まったく衰えを知らない彼女の歌声が60'sの空気を運んできてくれる。バックのサウンドもゴージャスで、その音圧は凄まじいの一言。まさに現代に蘇ったウォール・オブ・サウンドだ。何でも有名なクラブDJがイベントでかけたのをきっかけにオルガンバー/サバービア関連のサイトで紹介され、今ではとんでもないプレミアがついているらしいが、幸いなことにeBayでわずか$10で落札できてラッキーだった\(^o^)/ それにしてもこんな名盤が入手困難とは嘆かわしい。CD化したら絶対に売れると思うけどなぁ...

ダ・ドゥー・ロン・ロン