5月のフィリピン大統領選で当選したロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)が30日、首都マニラのマラカニアン宮殿で就任式に臨んだ。型破りな発言で「フィリピンのトランプ氏」とも言われ、人々は格差解消などに剛腕の発揮を期待するが、人権軽視の姿勢に不安も広がる。外交面では中国との対話に意欲を示すが、米国との同盟を冷え込ませる懸念もある。
アキノ大統領は安定した政権運営で、年平均6%の経済成長を実現。しかし、選挙ではドゥテルテ氏がアキノ氏の後継候補らに圧勝した。ドゥテルテ氏は南部ダバオ市長。中央政界に不満を持つ有権者が地方政治家に「改革」を求めた。
ドゥテルテ氏は首都への富の集中を批判し、地方振興に力を入れる方針。ダバオ市長時代に実績のある治安対策にも自信を示す。
ただ、選挙期間中から問題視されていた暴言は止まらない。5月31日には相次ぐ記者の暗殺について「腐敗していたからだ。記者だから暗殺を免除されるわけではない」と発言。メディアから一斉に批判されたが、謝罪を拒否し、「取材のボイコット」を宣言した。独善的とも言える性格が表面化し、地元記者は「国政でダバオのやり方は通じないのでは」と不安を語る。
一方、南シナ海問題で対立する中国とは関係改善に意欲を見せる。アキノ政権は中国をにらみ米国との同盟関係の再強化に動いたが、ドゥテルテ氏は「米国には依存しない」と発言している。
@それでもフィリピン国民がチョイスした訳だから、どうしようもない。ただ、折角アキノさんがコツコツ構築してきた、親日親米路線を親中に切り替えれば、もう誰もフィリピン人を相手にしなくなる事だけは確かだ。他人の意見には、耳を貸さない傲慢野郎だしね。