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6月の小田原の農作業

2023-06-05 04:36:23 | あしがら農の会


 月に一度小田原に来る予定でいる。6月の初めには2週間来る計画でないと、作業が終わらない。来れるかどうかは石垣の農作業との関係がある。今年は石垣の方で、稲刈りと脱穀があり、台風対策という事もあった。それで1週間以上は来れなかった。帰ってまた稲刈り、ひこばえ農法の研究がある。

 今年は6月は月初めと月末と2度来る事になる。今回の小田原は田植えである。その田植えを十分にできずに、少しだけやらせてもらった。田植え前の準備が大変なのに、それに参加できなかったのは、残念で、申し訳のないことだった。例年以上に素晴らしい田んぼになっていた。

 タマネギとジャガイモの収穫が出来たことは嬉しかった。と言ってもこれも日ごろの管理をしていないのだから、偉そうなことは言えない。楽しいところだけをやらせてもらう状態である。出来ればと考えていた、家の脇の麦刈りはやった。たぶん反収で言えば、300キロはありそうだった。麦の会の方の麦刈りは、やりたかったが出来なかった。

 麦の会の方の参加はもう私の参加は無理なのかもしれない。会としての参加者の意識が減ってきている。会としてできないのであれば、個人の麦畑にした方がいいのかもしれない。地場の小麦は生産すれば、買い手はある。手伝いがいるならその手伝いくらいならできる。そこまですることはないのかもしれない。みんなで決めてもらうほかない。

 家の脇の2畝の麦畑の麦刈りである。倒れていたので、手刈りである。倒れたのは結局のところ、出来過ぎである。2畝で60キロあるだろう。冬風が強いという事もある。箱根からの吹きおろしが、舟原は通り抜ける。木が倒されることもあるぐらいだから、かなりのものだ。肥料を控えた方が良いかもしれない。



 最後になって、台風くずれの豪雨でやられたのは痛かった。それでも小田原にいる内に刈るだけはやれたのはまだ良かった。と言ってもこの後脱穀まで雨の続く中、やらなければならない。手伝いたいのだが、帰えれば石垣ののぼたん農園の仕事が待っている。

 田んぼの方の1週間の水回りも出来た。これは楽しい仕事だった。朝起きるとすぐにでも行きたくなるのだが、8時と約束をしたので、毎朝8時に出かけた。今日が最後になるが、描いている今も行きたくなるのを我慢している。水回りをしていると田んぼの様子が気になるものだ。
 
 もう8時には誰かが来ていて、一緒に見回った。田んぼの準備が良く出来ているので、実に楽な水回りだ。30分以上かかったことは一度もない。田植え直後から大きな問題はなく、微調整だけなので、手間はかからない。朝の田んぼを散歩するのだから、これは仕事とは言えないだろう。

 小田原に居た時には水回りが私の仕事だったことが長い。何十年もしていた。水回りが楽しくて、ついつい一日3回も行ってしまった。そんなに行く必要はないのだが、朝に水調整をすると、昼頃どうなっているかと思うと、ついつい出かけてしまう。

 
 マゴノ森の草刈りをした。大豆の会の人たちと大勢で、1時間ほど草を刈った。かなりきれいになった。草刈りは溜池も行った。溜池は予定日が雨が降りそうだったので、渡部さんと2人でほとんど草を刈った。予定日は晴れて大勢消えくれて、刈り取る草が少なく、物足りなくさせてしまったかもしれない。

 夕方も風呂屋に行くついでに、通り道なので3回目の水回りをしないではいられなかった。今回も朝以外も通るので見たくなるのだが、朝だけにした。これから持ち回りで朝30分の水回りを行う。朝の30分のみんなの共通の仕事にしたい。その意味で朝以外は行くのを我慢した。

 今年タマネギとジャガイモがとても良かったのは、天候のせいもあるが、土壌が出来てきたという事も感じた。裏作というか表作に大豆を作っている。この繰り返しが4年目になった。山の赤土ローム層の土壌を削って、段々畑にしたものだ。大豆の力を感じる。

 全く肥料分のなかった土で、良く畑の土になってきたと思う。大豆の会でそば殻や米ぬかを相当に入れている。大豆の残渣も漉き込む。そうした繰り返しで4年が経過して、良い土になってきた。良い土になれば、当然タマネギもジャガイモも良く出来る。5年で有機農業の土壌が作られるという事の実践例だろう。

 もう一つは高畝栽培がある。先日の豪雨もそれはすさましいものだったのだが、高畝の為作物に被害がない。雨が止んだ翌日の午後も、畝間が川になっている。それでも作物には被害がなかった。タマネギのベットが30センチ高。ジャガイモは50㎝はあった。

 ジャガイモは大きな高畝の中に2列にジグザグに植えらえている。ジャガイモは反収で言えば、3、5トン以上ある。これは全国平均反収3,231キロ以上の収量である。ここでも有機農業の優位性を示している。有機農業は手間はかかるが、収量は慣行農法に劣ることはない。これを誤解している人が実に多い。有機農業の人がいい訳に使う事もある。

 タマネギは最初に大きめのものを100個収穫したのだが、1週間の間に残ったものがまた成長していた。有機農業で大きなタマネギを作るのは難しいとされているが、今年のタマネギは売られているような大きなタマネギになった。玉ねぎも慣行農法を超えている。農の会の実力の高さを示している。

 有機農業だから収量の低いのは仕方がないというのは、努力不足なだけだ。叢生栽培とか、不耕起栽培とか、そいういう有機農業は収量は低いだろう。現代農業の科学的な成果を取り入れた有機農業を行えば、慣行農法の作物よりも活性化するのは当然のことである。自然の摂理である。

 小田原の農業は今回も充実したものだった。いつもやってくれている小田原農の会の仲間のお陰だ。特に渡部さんには感謝しきれない。機械のことで苦労しているらしいが、何か機械のことで渡部さんに恩返ししたいと思っている。良い形はないものだろうか。


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