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水牛の扱い方。

2023-05-23 04:14:33 | 水牛





 水牛池の3頭。右からワカバ、さくら、のぼたん。池の向こう岸に草が生えていないのは、池を掘ったときの泥を盛り上げたからだ。水牛池の下側はアダンの林になっている。ここの土は他とは違い、粘土混じりのものであった。昔ここら辺りは池だったと聞いている。

 暑いときは水牛は水浴びをしている。大声で牛の名前を呼びながら、放牧地には入る。朝のぼたん農園に着いたときと、夕方になって帰るときの2回である。昼間もご飯の後に、もう一度見に行くこともよくある。水牛は放牧地全体を歩いているようだが、やはり水牛池の周辺にいることが多い。

 水牛池は日が当たるのだが、水の中にいれば強い日光に当たっていても大丈夫だ。これから夏になると、風通りの良い木陰に寝転んでいる時間が長くなる。熱帯の生き物なのに、陽射しに弱い動物と言うことは、不思議である。陽射しが強すぎると言うことだから、気を付けておかなければならない。

 今まで水牛が病気のようになったのは、1度だけある。ワカバがぐったりして放牧場の隅の木陰に寝転んで、動かなくなった。この時はびっくりしてしまい、あわてて福仲先生に電話を掛けたのだが、あいにく那覇に行かれていた。島田さんに連絡を取った。

 水牛の鼻が乾いていること。眼の状態がうつろな感じ。紐を引っ張っても動くことが出来ない。糞の色がいつもの黒ぽいものでなく、黄色っぽい色をしている。など話すと、エサをやって見ろと言うことだった。自分の所では理由は分からないが、そういうときに餌を与えたら、直ったことがあるといわれた。

 早速、おびき寄せるために用意してある、牛の配合飼料を持って行ってみた。いつもは、走り寄ってくるのだが、この日は余り動こうとはしなかった。鼻先に置いてみたら、少し興味を示し嘗めた。すると気を取り直したように、身体をもたげて、食べ始めた。

 すると次第によろよろと立ち上がった。ふらついてはいたが、徐々に安定して、動き出した。与えた100グラムぐらいの餌を食べ尽くすと、今度はそばの牧草に興味を示して、次第に歩き出した。歩きながら餌を食べてくれた。これでなんとなく立ち直った感じがした。

 と言っても状態は悪いらしく、熱があり下痢もしているという状態のようだった。子供のノボタンは心配そうに、ワカバのそばでオロオロしていた。心配だったのだが、そのまま帰るしかなかった。翌朝行ってみると、まだ本調子ではなく、鼻は乾いていた。

 目がうつろな感じで反応はまだ鈍かった。それでも糞の色は元の色に戻った。まあ大丈夫そうなのでよかった。島田さんも来てくれてみてくれたのだが、何か悪いものを食べたのかも知れないと言われていた。毒草のようなものを食べた可能性もある。と言うことだった。

 結局原因は分からなかったので、対策もないのだが、その後はそうしたことは起きていない。新しい放牧地に放してからは、水牛池の湧き水しか飲んでいない。特に水遣りはしていない。アオコが発生して緑色になっているが、この水しか飲んでいないが、今のところは調子を崩すことはないようだ。

 水牛は池の中に、わざわざ糞尿をする。糞尿にいる微生物を池で増殖してそれを飲んでいるのでは無いかと言う話である。微生物がお腹に戻り、反芻するときに食べた草がうまく発酵分解されると言うことかもしれない。その辺は確かなことは分からない。

 今のところ池の水だけで問題があるようではない。池は水がじわじわと湧いてきていて、水位は下がることはない。雨が降ったときにおバーフローシテ水が入れ替わるようだ。水牛が水を濁らせていないときには、水が澄んでいることもある。

 放牧地Cは1、5㏊と広いので、3頭の水牛が好きなだけ草を食べても、今の時期は草が無くなることは無さそうだ。そうなると、好きな餌だけ食べて、ススキなどは食べなくなる可能性が出てくる。草管理が少し難しくなるが、どこかでススキをユンボで掘り起こすなど必要になるかも知れない。

 水牛にはできるだけ農作業をさせようと考えている。田んぼの代掻きはいつもさせているが、今度はサトウキビ畑の畝立てをやらせる。先日予行演習をしたのだが、何とか旨くやってくれた。始めてやったサクラも結構上手く作業をした。

 次に考えているのはそのサトウキビが出来たならば、サトウキビ絞りをさせたいと考えている。宮良小学校には、サトウキビ絞りにワカバは行ったことがある。その絞り器は借りることが出来るかも知れない。まだ先のことだから、どこかで使わなくなった、絞り器があれば手に入れたいとも思う。

「水牛20ヶ条案」
1,放牧地に入るときには、水牛の名前を大声で呼ぶ。
2,水牛は角がある大型動物、いつでも危険があることをわすれない。
3,水牛と人間の上下関係を明確にしなければならない。
4,安全講習を行い、水牛に近づく人は必ず受ける。
5,水牛は仕事が必要な動物なので、適当な仕事を作る。
6,水牛に近づくときには顔の近くの紐を持つこと。
7,強い日照の下にはいられない。紐が絡んで動けないことがある。
8,突然走り出すような、意外な行動を取ることがある。
9,水牛には身体に泥を塗りたくる池が必要である。
10,他の水牛の匂いに反応する。他の水牛と接したときには注意が必要。
11,水牛に挟まれる事故があるから、後ろが壁の場合は注意。
12,人間に危害を加えることは無い。
13,水牛に近づくときには声をかけ、近づくことを知らせる。
14,水牛に近づいたならば、身体を触って安心をさせる。
15,水牛のそばでこごまない。物を落としたときには足で蹴り出す。
16,水牛の発情期には注意が必要。満月前後に注意。
17,水牛のそばで転倒することがないように注意。
18,月に一回、紐、柵、鼻綱、池、水など点検日を設け、水牛ノートに記載。
19,安全を安易に考える人が事故を起す。
20,長袖長ズボンの服装装備で水牛に接する。

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