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6月初めの小田原の農作業

2024-06-06 04:06:43 | あしがら農の会


 写真は田植えの終わった翌朝の欠ノ上田んぼだ。苗は5葉期のもので、田植え直後からそこそこの深水にしている。深水にしても欠ノ上田んぼの苗は活着がいい。翌朝には活着の証拠である露をつけている株があった。充実した田植えが出来て、大満足であった。
 
 小田原の6月は田植えだ。欠ノ上田んぼの田植えが、6月1日にあった。以前は6月1週目と2週目に分けて行われていたが、今回は6月1日だけで5反全部が終わった。30人ほどの参加だった。30人とはいえ、5反を一日で手植えの田植えするのは余りないのではないだろうか。

 以前よりも広がって5反あるのに、一日の手植えだった。中央の水のないところは、今年は大豆にする。減反奨励金目当てではない。ここで大豆を作れば、大豆は水が好きと言うことを確認できるだろう。花の咲く頃水がないと実がつかない。去年はそれで実付きが少なかった。

 田植え準備として5月30日に苗取りを行った。苗取りは急きょ日にち変更だったにもかかわらず、11名の参加で予定通り終わった。全体に今一つの苗だった。確か6週育苗にしたはずだが、硬さがある点は良いのだが、伸びと分げつが今一つだった。8度まで下がった停滞した日があった為かもしれない。

 苗は一週間延ばしたからといつて、1㎡100gまきでの成育限界がある。1週延ばすならば、80g蒔きにした方がいい苗になる。面積的な問題と苗取りの困難さがあるのだろうが、1本植30×40㎝にして、苗数を減らせば、何とかなるのではなかろうか。苗8割。

 そう今年の植え付けは欠ノ上ではすべて、30㎝×40㎝植えで行った。私の提案で、田んぼ全体で試すことになったので、少し怖い。昔の尺角植というのは、33×33は1089になる。30×40㎝は1200になる。それほど大きな差はない。

 むしろ日当りを考えた側の南側の40㎝が良い効果を上げると思われる。これは上手くゆけば将来有機農業の定番になる可能性がある。石垣島の渡部さんが考えた方法だ。これは記録しておく必要がある。合理性のある事だから、良い結果が出そうな気がしている。

 田植え後の4日間、田んぼの水回りを引き受けた。月に一度しか来れないのだから、こういう時に頑張らねば。水が落ち着くまで細かな入水口、排水口の管理が必要になる。きちっと整備されている田んぼは少なく、どこも水口と水尻を作り直すところからだった。

 18枚田んぼの中を水路は行く。これで流れ水状態が生まれ、初期水温が上がるのだ。これを良い水位の状態に落ち着かすまでには、繰り返し、調整が必要がある。それでも4日に帰るころには何とか、水は収まってきた。もう一息というところで、帰ることになった。

 水位の調整は安定するまでが難しい。雨も降るし、川の水位もかわる。上流の他の田んぼが代かきで水を使うという事もある。あれこれ想像しながら根気よく調整してゆく。一番上で入水量を変えても、4,5時間経たなければ、結果は見えない。一応は上手く収まった。

 次は溜池の草刈り。田植えの終わった翌々日天気が上がったので、溜池の草刈りをした。かなり草は伸び始めていたが、池の中のカキツバタの周辺まで、草刈りが出来た。広川さんが加わってくれて4人体制でいくらか余裕が出来た。

 カキツバタを植えたのは2017年4月のブログに書かれている。最初に10株ぐらいを購入して植えた。少しづつ広がっているので、草刈りもやりがいがある。もう数年したら、上の池はカキツバタが一面になりそうだ。カキツバタを植えてから、6年ぐらいだ。舟原溜め池整備10年構想だったから、もう一息である。

 夏になったら、カキツバタを植え替えてしまうという考えもあるだろう。カキツバタが、覆いつくして群落になれば、雑草も生えなくなるはずだ。出てくるのは、ガマの穂と、イグサだ。何かに使えれば、いいのだが、イグサの方は強いので籠など編めそうに思うが。

 3つめの農作業が大豆畑の周囲に溝堀。これはかなり重労働だった。田んぼ1辺の溝掘りをして、それで限界だった。なんと渡部さんは3辺やった。しかも私の溝よりかなりしっかりしたものだった。昔なら半分ぐらいは出来た。それだけ体力が落ちたと言うことだろう。

 それでも田植えはみんなと同じに出来たからまだ良い。朝9時から夕方5時半まで作業が出来た。身体も特に痛みが出たというようなことはなかった。サウナ効果であろう。帰り際に入った、船橋グランドサウナで、完全に身体が回復できた。

 昨年大豆は病気が出て、種と使うのが難しくなった。それで欠ノ上田んぼの一枚を使って、新しい畑で種取り用に大豆畑を作った。これが上手く行けば、種の更新になる。小糸在来種保存会が、千葉にありそこで種を分けてもらった。そこでも昨年は不作だったそうだ。

 去年の大豆は全国的に出来が悪く、今までの有機大豆の取り組みが難しくなった地域もあるらしい。これから、日本の大豆も、気候の異常高温に対してどう対応して行けばいいのか課題が多い。今年の田んぼの大豆畑は興味深い。上手く水を入れて、異常高温への対策が出来ればと思う。

 大豆はやはり水が必要だ。台湾の大豆では、水は良くないと言われていたが、どういう事だろうか。ことし、田んぼの大豆がうまく行けば、大豆をもう少し増やしてもいいのだろう。18番田んぼは大豆にすることが出来るだろう。大豆は需要が大きい。また自給には筆数のものだ。

 そして最後の農作業に麦刈り。今年は雀に大分食べられた。刈り取れないかとがっかりしていたのだが、私のいる間になんとか刈り取りをしようと、励まして強行した。最終日できつかったのだが、出し尽くしかけていた体力をもう一度絞り出した。サウナに行ったおかげで、なんとか筋肉痛を緩和できた。

 家の脇の麦までは出来なかった。申し訳なかった。渡部さんにお願いするほかない。玉ねぎの収穫も出来なかった。それほど、他の農作業で目一杯だった。それでも、なんとか2カ所2反近くの麦畑の刈り取りが出来た。まずまずだろう。

 収量が少ないのは仕方がないことだが、雀の急増も、別の角度から見れば何か良いことがあったんだろう。自然は人間だけのものではないのだ。受け入れるほかない。小田原の農作業も80までは何としても通うつもりだ。80過ぎても迷惑にならなければ続けたい。

 一日土砂降りの日があった。その日は農作業が出来なかったので、篠窪に行き絵を描いた。もう一日描ければよかっったのだが、農作業が目的なのだから、仕方がない。絵はこう言うときに描くと良いものが出来る。今度の日曜日に展示したい。

 

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