地場・旬・自給

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あしがら農の会「研修制度の検討」 

2006-11-08 06:01:14 | あしがら農の会
あしがら農の会が、「地場・旬・自給」の理念を掲げ、活動を続けてきた背景には、放棄農地の増加と、足柄での新規就農者の希望がありました。

現在、新規就農者は増えました。市民農の増加も、着実に継続していると思われます。一方、放棄地の増加はとどまりません。各行政も、耕作放棄地の減少を政策課題に挙げ、対応しています。そうした状況を背景に、更に新規就農者がこの地を選択し、訪れることが予測されます。会の目的からしても、受け入れを推進することには、異論の無いところかと思います。

しかし、現在のように一定のレベルを確保しつつある農業者の中に、仲間として加わる為には、それなりの栽培技術や、農業者としての考え方が必要でしょう。又、会の理念に対する認識、あるいは会の持つ言葉には出来ない空気なども、体感してもらう必要があると思われます。一定期間、研修生として参加してもらうことは、互いにとって有意義と思われます。

研修施設は全国に様々存在します。研修を受ける側の立場に立つて考えてみると、研修の目的は多様なものです。純粋に農業技術を習得したい。と言う人も居るでしょう。また、憧れとしての、農的な生活を味わって、確認したい人も居るでしょう。中には、自給自足的生活を体験したいと言う人も居るかもしれません。農業者になる糸口を探していると言う人も多いです。

一言に農業研修と言っても、多様です。各県に一つぐらいは行政が主導する、技術研修所があるようです。あるいは、各地にきわめて優れた農業者が個人的に主宰する研修施設もあります。しかし、それで充足できない研修分野が、あしがら農の会には生まれてきていると思います。

国の行った研修機関に3000人が参加し、農業者になった人は、10人に満たなかったと言う話です。農業技術は伝える事ができても、農家になるまでの道筋を伝える事は、行政には難しいことだと思います。また、カリスマ的な農業者一人に学ぶ場合は、農家のあり方を限定的な範囲で考えがちでは無いでしょうか。

一番望ましい環境は、実際に道を切り開こうとしている、多様な先達が居る事です。様々な形で、道を切り開こうとしている実際を見ることです。農の会には、多様な人材が集まり始めています。農業者として、又建設業者として、極めて優秀な人が顧問であり、協力していただける、環境もあります。これらの要素を生かし、研修制度を検討してみることは、重要なことではないかと考えます。

具体的な形は今後検討してゆくことになるでしょう。中心としては3ヶ月から半年ぐらいの期間の研修がイメージとしてあります。長くて1年でしょうか。それ以下では、受け入れ側の負担が大きいでしょうから、謝礼を貰って行う研修になるでしょう。また、1年を越える期間になると、むしろ費用を払って、手伝ってもらうと言う事になるでしょう。

都合の良い労働力という見方は、お互いにとって良く無い。又、手取り足執り指導を行う、学校形態も負担が大きい。研修を受ける人に、宿泊場所を提供する。行う作業を提案できる。希望があれば、研修用の自分の畑を提供する。出来る限り、研修する人の自主的な活動にする。又、研修を経てこの地に就農する場合の農地の確保、販売の協力。こうしたことも、考えて置くことが大切になるだろう。
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