もう、政治のことや中韓に関わることには触れたくないのだが、あまりに西風が強すぎて、目を開けるだけで砂が飛び込んでくる。
靖国神社爆破犯が、日本に再入国して日本の警察が逮捕した。
日本出国前の、いわば現行犯的な逮捕なら、「でかした」と言えるかも知れないが、今回のこれは、「また、やっちまった」としか言いようがない。
事件以来、韓国内では、「韓国人のはずがない」「日本の謀略だ」の見方が飛び交っていた。
韓国政府も、「日本からは何の問い合わせも来ていない」の一点張りだった。
前回、靖国放火の中国人を中国に送り返して、日本との外交問題にした韓国は、日韓関係を回復させたい今、逮捕、裁判すれば同じような結果になることは目に見えている。
できれば、火中の栗を拾いたくない。
見たわけでもないし発表もされていないから、全くの推測だが、日本の警察側からの要請に対し、韓国の警察、政府は、「意向に沿いたいが、国内事情もあるので、本人を説得か連行して送り返すから、どうぞ、ここは穏便に、そちらで処理して下さい」と、もみ手で頼み込んできたのだろう。
向こうの勝手な国内事情と、何らかの甘言にほだされて、日本の警察、政府はそれを了承した。恐らくは、「日本だって困るだろう」的な駆け引きもあっただろう。
確かに、日本で逮捕すれば、簡単明確に、事件の処理はできる。しかし、その結果どうなるかまでの、知恵が働いていない。
その場が穏便に収まるならと、日本がやったことがどうなったか。
金大中事件、慰安婦問題・・・枚挙にいとまが無いし、思い出すのもおぞましい。
目先の利ということで遡れば、そもそも、日韓併合だ。
今回、日本が処理することで、韓国は国内からの突き上げを、全て日本に振り替えることができるフリーハンドを得たし、日本は被害者でありながら、悪役を買ったことになる。死傷者が出ていないのは幸いだが、そのことがよけい、日本による謀略説の勢いを増長するだろう。そこまで急いで解決しなければならない事件だろうか。
日本の警察、政府は、日韓関係を「配慮」してのことだろう、経緯を公表しないうちに、日本での逮捕になった。事件後、又も出国させてしまったことは警察の落ち度だが、出入りの水際制度も問題だし、対応する政府は、あまりにも日本的な、闇ナベの食い過ぎだ。
福岡殺人事件で、帰国していた中国人留学生を簡単に死刑にした中国もどうかとは思うが、転んでもただでは起きない韓国の泣きや脅しに、簡単に折れる「日本のクセ」は、もう治らないようだ。三枚上手の韓国から見れば、白地に赤の赤子の手だ。