魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

行先不明

2019年05月23日 | 日記・エッセイ・コラム

中国の大躍進政策失敗の再来は2018~2019と見ていたが、まさに今、中国は試練にさらされている。米国の抵抗、西側との葛藤で、停滞している。しかし、この程度ではまだ、再来とは言えない
大躍進政策は内部からの崩壊であり、政策そのものの失敗だった。おそらく今、中国が掲げる「中国製造2025」が「大躍進政策」に当たるものなのだろう。
では、大躍進政策失敗のカギとなった「雑さ」とは、「中国製造2025」の何に当たるのだろう。

白髪三千丈のお国柄か、目標を立てる時に、夢や希望が壮大過ぎて、足下に目が行かない。何事も「既に成っている」ことにしたがる中華文化は、今の位置から次のステップを踏めると考える。右足の次に左足を出せば一歩進むハズだと。しかし、走り過ぎて崖から飛び出すと、足をグルグル回しても、ストンと落ちる。
中国共産党の描く未来は、人のフンドシで横綱になる「草船借箭の計」による未来だ。
何に足を踏まえて立っているのかを忘れ、手に入れた力で、他人のもの全てを自分のものにしようとする。しかも、口では他人がそうしていると罵りながらだ。
確かに、これまでは草船借箭は計画以上にうまくいった。しかし、習近平は相手がそれを容認してきたことを計算していなかった。やはり、親の世代の苦労を知らない二世政治家だ。
一方、トランプは今年から裏目(空亡)に入る。愛国おじさんにとって、再選されない方が幸せだろう。

大転換は進む
習近平の、「雑な」夢は失敗するとしても、300年、700年単位の大転換では、やはり、西欧からアジアへの転換は揺るがない。ただし、アジアが欧米を逆支配するような「中国の夢」のことではない。グローバル化する世界では、国家や民族は無意味になる。
幕藩体制から統一日本になったように、国際連合から地球連邦に変われば、価値観も変わり権力構造のあり方も大きく変わる。

アジアの時代とは、中華古代帝国が西欧民主主義に取って代わるのではなく、モンゴリアンの冒険心のような、アジア的創造力が西欧文明をリードすることだ。
中国の「雑さ」は、裏を返せば、コペルニクス的転換を容易にする。
信仰心に囚われる西欧では、月に行くにも反対が起こり、遺伝子操作にも反対が起こる。だからこそ、コペルニクスも苦心した。
欧米化された日本も同様だが、新しい技術に、古い価値観の抵抗が起こり、新しいことの実現が容易ではない。
しかし、信仰心を持たず、西欧的近代文明の価値観・モラルを持たない中国は、何の躊躇もなく最新技術に飛びつく。高層ビル、高速鉄道、ネット、キャッシュレス、ドーピング・・・はてはクローンまで、何の抵抗もなく飛びつき、先進国が問題視すると、禁止のポーズだけは見せるが、単なる状況判断で、全く本気ではない。

今後、SFで恐れられるような出来事が、中国から爆発的に起こるだろう。
中国人の、人間的「タガ」の無さは、纏足や宦官の文化、手足を切ってしまう刑罰を見ても、人間性を立て前とする、西欧文明とはかけ離れている。
どうも、アメリカ大陸までも進出した、モンゴリアンというのは、やることが恐ろしい。生きたまま心臓をくりぬいたり、首を切って並べたり、人間に対する尊厳がない。
裏を返せば、万物平等と言うことなのだろうが、それを昇華させた仏教文化が広まらなかった中国なら、デザイナーベビーどころか、次元を超える、とてつもない遺伝子操作が起こるのも時間の問題だろう。

もし、「中国の夢」が実現すれば、中国発の「タガのはずれた」革新は、善し悪し関係なく、人類を、一気に次のステージに導くかもしれない。
ただ、アジアの時代が、中国の時代になるとは限らない。インドも日本もいる。
インドの知能と、日本の緻密なバランス感覚は、アジアの影響力拡大に欠かせない柱だ。
中国の力に安易に迎合したり、無意味な敵対をするより、多くの国が一体になって、イニシアチブを形成し、中国をうまく活かして利用する「意志」こそが必要だ。


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