先日のスコットランドの「独立投票」と、地方自治体の議員問題が同じ問題だと言えば、何を言い出すのだと思われるかも知れない。
グローバル化は、国家の存在理由を希薄にしている。
地球規模の動きの中で、現在の国家は無用となり、地球国家のようなものを支えるのは、多様な個となっていく。
地域の個性、組織の個性、人の個性が、直接、人類のコンセンサスを支える存在となる。
最近、地方議員の不祥事が目立つのも、実は、それだけ地方の重要性が増し始めている兆候だ。
これまで、中央集権国家の方が「国益」には有利だから、地方はどんどん弱体化していった。
明治維新後の日本や、近年の中国のように、中央集権は短期で、目に見える成果をたたき出した。しかし、維新後の日本が敗戦に至り、戦後はバブルに至ったように、物事には光と影がある。昇竜の中国も垂直上昇の先は見えている。
牡羊座の英国、天秤座の日本
日本は、日本人が思う以上に、先進的だ。というより個性的だ。世界のどの地域よりも効率的なミキサーであって、放り込んだ文物が、新しいものに生まれ変わってしまう。
仏教も儒教も科学も帝国主義も経済も、皆日本流になって生まれ変わり、成功も失敗も独自に展開した。
最も新しいところで、経済的な成功と失敗も、世界が後追いをしている。
日本が生んだ方式は、元は皆どこかから流れ着いたものだが、結果は、どこにもない「日本」になって、逆に世界の手本にさえなっている。
これも、日本の天秤座たるゆえんだ。天秤座は出発の牡羊座の到達点を表し、ここからまた別の形になって始まるところだ。(赤ちゃんの牡羊座に始まり、結婚の天秤座で別の人生を歩み始める)
牡羊座の英国で、スコットランド独立問題が起こっている時、対角線上の天秤座、日本では、地方創生担当大臣が生まれた。地方創世の動きがあるからこそ、地方は、地方議会はこれで良いのかに焦点が当たる。
日本の地方創世は、国家を維持するための手段であり、スコットランド独立の真反対の動きだ。しかし、この真逆の試みの中に、双方とも、地球国家への胎動が始まっている。
英国も日本も、違う形でそれをリードしようとしているのかも知れない。
また、国家とは何かという問題に対し、同じ時に、もう一つの皮肉な提案をしているのが、「イスラム国」だ。