魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

歴史人表

2010年01月07日 | 自動車人間学

自動車人間」ご高覧頂きありがとうございます。
「自動車5機能タイプ表」はボリュームの関係で、昭和元年からになっていますが、それ以前のタイプを調べて頂けるよう検討中です。
「自動車人間学」のサイトになると思いますが、現在は未定です。


弱い立場(2)

2010年01月07日 | 兄弟関係

また、坂本龍馬ブームだそうだ。閉塞状況を打ち破る英雄の代表だからだろうか。
NHKでは、「坂の上の雲」と平行して「龍馬伝」を放送する。
20年の「失われた時代」を打ち破るために、維新と明治の志を思い起こして欲しいのだろう。

正直なところ、坂本龍馬のことは良く知らない。
維新のどさくさの中で倒れてしまったため、ほとんど、生き残った人達の思い出話が、龍馬の人物像を生んでいるように思う。
そういう意味でも、岩崎弥太郎に語らせる今回のドラマ構成は当を得ているのだろう。

日本の英雄伝説は、ヤマトタケルと、義経が代表ではないかと思うが、坂本龍馬もここに並ぶことになるかも知れない。
真相がどうかなど、様々な憶測があるが、英雄は虚実ともに偶像化していくものだ。

三人には共通性がある
末っ子。志半ばで倒れる。大移動。皆に慕われた。存在を憎む人と助ける人がいた。恋物語がある。そして、社会の激動期に現れた。
(大黒様のイメージが強烈すぎて忘れられているが、実は、大国主もそうだ)

日本人の歴史上の人物人気No1は、常に織田信長だが、庶民の人気はこの三人が圧倒的に高い。(大黒様はひいきの引き倒しで滑稽になってしまった)
歴史を考える場合、悪役もこなす信長の方が評価されるが、好き嫌いで言えば、終始、良い人であり続けた方が好かれるのだろう。

また、信長は弱みを見せないのに対し、三人とも泣いたり、恋をしたり、助けられたりする。ドラマや物語として、等身大の人間性を感じるから、日本人の心に響く。

兄弟関係で見た場合
世の中、特に昔は長子より弟妹の方が圧倒的に多い。世間の常識も情緒も弟妹の視点に立っている。

善人で有能でありながら、疎んじられ、報われない・・・
自分自身が常にそんな思いでいる人には、ヤマトタケルや義経の気持ちに感情移入しやすく、奔放な恋や、大冒険旅行とあいまって、我がことのようなヒーロー物語になるのだろう。
日本全国、至る所にヤマトタケルや義経の立ち寄った土地がある。

これに比べれば、信長には恋の影が薄く、大旅行をする立場でもなく、泣きもしなければ、本能寺以外は大きな失敗もしない。
かわいげがないのだ。

つまり、信長は長子の生き方であり、失敗は絶対に許されない。失敗すれば誰も助けてくれない。一巻の終わりだ。
だが、庶民の英雄達は常に失敗をし、誰かに助けられ、さらに懲りずに挑戦をし、女に甘え、泣き、笑う。これは末っ子の生き方だ。

坂本龍馬の実像がどんなものであったのかは解らない。
ただ、姉も龍馬も弟妹であったことは、龍馬の視点を考える上で、大きなヒントになるのではないかと思う。