転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



広島 大規模なPCR検査実施へ 住民など最大80万人対象(NHK 2021年1月15日 4時01分)
『新型コロナウイルスの感染拡大が続く広島市で、住民などを対象にした大規模なPCR検査が行われることになりました。検査を実施する広島県は対象を最大で80万人と見込んでいて、こうした大規模な検査は全国的にも異例です。』『対象は特に感染者が多い、中区、東区、南区、西区の住民およそ60万人とこの地域で働くおよそ20万人の最大およそ80万人と見込んでいて、費用の自己負担はないということです。』『広島県の湯崎知事は14日の記者会見で「検査は強制ではなく、あくまで任意だが、感染拡大防止のため積極的に受けていただきたい」と述べました。』

民間のいわゆる「野良検査」でなく、公的な裏付けのある検査が
こうして大規模に行われることそのものは良いのだが、
是非とも、「陰性者への指導・注意」を厳重に行って貰いたい。
PCR陰性は、「一応ひと安心」程度の意味はあるが、
「無罪放免陰性証明」などには全くなり得ないことを、
検査前に、或いは結果通知時に、よくよく指導徹底しなくては駄目だ。
そこを失敗すると、意図とは逆に、感染爆発へと市民を誘導してしまう。

本当はコロナに罹っているのに、PCRでは陰性と出ることが結構あるのだ。
既に罹患していても、感染初期で体内のウイルス量がまだ少ないとか、
そのとき採った箇所の検体にたまたまウイルスが含まれていない、
などの事情で、検査陰性でありながら、後から発熱して感染者だとわかって来る、
という事態が既にあちこちで起こっている。
また、陰性でなおかつ本当にコロナに罹患していないなら、免疫もない訳で、
今後、ウイルスに出会えば簡単に感染する、真っ新な状態だとも言える。
PCR陰性と出たら、「大丈夫!もう好きなように行動してよろしい!」ではなく、
「引き続き、マスク着用・3密回避・手指消毒に努めるように」
という意味合いだと、受け取らなくてはならない。
今のような流行時には、不要不急の外出も駄目だ。陰性であっても。

勿論、PCR陽性なら、無症状でも感染者であり、発病する可能性があるので、
保健所や検査機関・医療機関の指示通りに、自宅待機をせねばならない。
「自宅待機」とは文字通り、「家から出ないこと」を意味する。
仕事は休むがコンビニ程度は行っても良い、という意味ではない。
自治体は、そうした自宅待機者が家から出ないで居られるように、
食料や生活必需品を宅配するような制度を整えなくてはならない。
サプライが無かったら、特に一人暮らしの感染者など生きていけない。
また、症状が出てきたら、程度に応じて入院なり宿泊施設待機なりが
用意されなくてはならない。
その受け皿もないまま、ただ大勢の人に「陽性」と告げるだけでは
何の対応にも救済にもなっていない。

そういう、検査前・検査後の指導や追跡・対処まで、遺漏なくやれる、
という前提があってこそ、囲い込みとしての大規模検査が機能するのだ。
それがないのだったら、大規模PCR検査は特大の墓穴になりかねない。
軽い気持ちで検査したら陽性だったが、まずいので職場には黙っておく、とか、
有り難いことに陰性だったので、今後は安心して帰省できるし会食できる、などと
判断する人が続出したら、無症状者を対象とした大規模PCR検査は、
感染防止どころか主に感染拡大のほうに寄与することになってしまう。
そのあたりの見通しが、県や市としてどうなっているのか、非常に気になっている。
検査した市内80万人は、検査後にどうなるの?
陽性者は自宅待機(←完全には守られない)、陰性者は野放し(←一部は実は陽性)、
となっては、事態を悪化させるだけだ。

なお、私自身は何らかの症状でも出ない限り、
或いは感染者の濃厚接触者となって疫学調査上の必要が生じない限り、
PCR検査は一切受けず、自宅に籠もっていることのほうを選ぶ。
陽性陰性を判定して貰うだけでは、今の私にメリットは無い。
陽性でもそうでなくても、無症状である限り、
「出歩かない」という私の生活に変化は無いし、
陰性かつ本当に感染していないのだとしても、
いい気になって出歩けば、感染し・感染させる機会が増えるだけだ。それより、
「自分が感染者である可能性があると常に考え、不要不急の外出はしない」
のが私の感染防止対策であり、社会貢献だと思っている。

ただし、世の中の人全員が引き籠もりに撤したら、当然、経済がまわらない。
仕事しないと生きていけないんだ、呑気に籠もってなんかいられないんだ、
と、隠居老人以外の納税者のほとんど全員が言う筈だ。
だからこそ、国や地方自治体に私が望むのは、大規模検査より前に、大規模財政出動だ。
緊急事態宣言下で、仕事が最小限まで減ったとしても首をくくらずに済む程度に、
まず、生活を保障して貰いたいと、私は思っている。
雇用調整助成金の特例措置延長、緊急雇用安定助成金、休業支援金に加えて、
更なる第一歩として、再度の定額給付金を、早く。
打てる手がある以上、もっともっと惜しみなく打って貰いたい。
「金で解決できることなんだから、金で解決しろ」
というtweetに、私は同感だ。

Trackback ( 0 )



« back to being... 「黙食」! »