マイ書斎もどきが曲がりなりにも完成した今、
次に欲しいものは、なるたけ大きな本棚だ。
何を入れるってアナタ、それはもう、
ポゴレリチに関する資料一式だ。
CDやDVD、レコードなどのディスク類以外に、カセット、ビデオ、
来日公演を中心とする演奏会プログラムの類が山ほどあり、
さらに記事の切り抜き、コピー等の紙類がファイル7冊分、
ほか、未整理の記事をとりあえず入れた書類ケースと、
切り抜きをする前の雑誌のままのものが十数冊。
これらは収納する場所や形態が定まらないまま、
ただ「イーヴォ・ポゴレリチに関する第一級資料」(爆)
として、長年、私と、あちこち転居をともにして来たのだ。
神戸から今治に行ったとき、この中の「英字新聞記事」のファイルが
完全に行方不明になってアセったことがあった。
80年代の終わりにワシントンDCの議会図書館で取ってきたコピーや、
90年代初頭に飯田橋のブリティッシュカウンシルに通い倒し
The Timesのマイクロフィルムを見まくって集めた資料が、
ごっそり消えたかと思ったときには、気が遠くなった。
結果的に、このファイルは後に広島に来てから発見されたのが
もう二度と、こんな心臓に悪い事件が起こらないよう、
私は、官舎暮らしが終わった今こそ、
彼の資料を本格的に整理したいと考えている。
娘「それにしても、凄い集めたね」
私「それはもう。これだけ集めるのは並大抵のことではない。
だが言っておくが、これらは私があの世へ行った後は紙くずだからな」
娘「どーして!?貴重な資料である、っていつも言ってるじゃん!」
私「『私にとってのみ』貴重なのだ」
娘「………(^_^;」
私「厳密に言うたら、私と同程度のポゴ・ファンにとってのみ、だ」
娘「じゃあ、ネット・オークションに出したら売れる?」
私「ふぅむ。場合によっては、売れるかも、な」
娘「おかーちゃんみたいなファンが、欲しがるかもしれないよね?」
私「期待はせんほうがええとは思うが。もしかしたら、だな」
虎は死して皮を残す、転妻死してスクラップブックを残す。
スキンヘッドのオッサンが、金ぴかの衣装を着て扇子を翻している、
という妖気の漂うスクラップブックを。
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