転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



金曜日が最悪な病人気分で、目は回るし、
お腹はゴロゴロで吐き気もモヤモヤとするし、
肩凝りがひどくて頭痛もするしで、ヨタっていたのだが、
昨日今日は徐々に回復し、主として症状は目眩だけになった。

今回の目眩は、火曜日に発症して木曜日に一旦消失し、
金曜日に再発して、三日目のきょうは緩やかに回復傾向にあるが、
やはり上を見たり下を見たり、寝ころんだりするたびに回っている。
セファドールを飲むと、一応、気分は良くなるような気がする。

この目眩をなおすには、目眩の出る頭位を積極的に取って、
意図的に、幾度も目眩を起こしているうちに、体が慣れる、
・・・という治療法が、ネットではよく紹介されているので、
昨日今日と、いろいろやってみたのだが、
自分からわざわざ目眩を幾度も味わってキモち悪くなるなんて、
どーゆーマゾな治療方法なんだと、しまいにナサケなくなった。

確かに、目眩の出る姿勢を何度も取るようにすると、
そのうちに目眩が軽くなって来るのがわかるが、
その頭位をしばらく取らないで居ると、また元の木阿弥になり、
うっかり床のものを拾おうとした途端に、ぐる~っと視界が回る。
短期記憶には強いが全然定着しない、という宿主(私)そのものだ。

昨夜など、寝ようとして仰向けに寝ころんだら天井がユラ~っとなり、
漫画でも読んでから寝ようかと左側臥位になった途端、
またグルグル~となり、しばらくして、そうだ目覚ましかけないと、
と右側臥位になったらまたグルグルグル~と回った。
これだけ連続して回ると、さすがに船酔い気分になった。
私は動作がリズミカル、・・・いえ嘘です、とても乱暴なので、
そっと行動する、ということがどうしても身につかないのだ。

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さて昨夜、目を回しながら読もうとした漫画というのは、
以前も書いたが、惣領冬実『チェーザレ~破壊の創造者~』だった。
現在7巻まで出ていて、読み返すたびに面白いので、
気分転換をしたいときによく手を出す漫画のひとつだ。

チェーザレに注がれるマキアヴェリの視線は興味深いし、
多感なチェーザレがダンテに並々ならぬ洞察力を示す箇所も印象的だ。
確か、私が大学1年で取った「社会思想史」の、
年度末レポートの課題はマキアヴェリの『君主論』で、
また大学2年の英語講読のテキストはダンテの『神曲 地獄編』
だった記憶があるのだが、あの頃、私は一体何をしていたのだろう。

『君主論』は岩波文庫の日本語のを買って後書きだけ読み、
テキトーにもっともらしいことを並べて終わり、
『神曲』もまた訳本を買って出そうなところだけ読んでお茶を濁した。
そしていずれも、単位が取れたらそれきり忘れた。

今にしてわかるのだが、私は本当にバカだった。
言われた通り、ちゃんと読んで、正面から取り組むべきだった。
手を伸ばせば届くところに、あれほどのものが提示されていたのに、
私は、その意義も理解せず、ただラクをすることしか考えなかった。
私がロクなオトナにならなかったのは、
行った学校や、施された教育が悪かったのではなくて、
単に、私が怠惰で愚かな手抜き人間だったからだ。
豚に真珠とはこのことだった。

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