転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



先日発表された、宝塚歌劇団の来年上半期のラインナップに、
花組が『黒蜥蜴』をやるというのが出ていた。
私にとって『黒蜥蜴』といえば美輪様に他ならないのだが、
宝塚でやるには結構、良い題材なのではないかという思いも、
以前からあったので、この演目が目下のところは一番楽しみだ。

花組
◆宝塚大劇場:2007年2月9日(金)~3月19日(月)
◆東京宝塚劇場:2007年4月6日(金)~5月13日(日)

グランド・ロマンス
『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴』~江戸川乱歩作「黒蜥蜴」より~
脚本・演出/木村信司
■主演・・・(花組)春野寿美礼

他のキャストは発表されていないのだが、オサ(春野寿美礼)ちゃんが
主演ということはやはり、明智小五郎をやるということなのだろうか。
宝塚は男役中心の強引な翻案なんかまったく平気だから、
明智を主人公にしてどのようにでも話は書き換えることが可能だろうが、
私の希望としては、オサちゃんなら黒蜥蜴のほうをやって欲しいかも(^_^;)。

このあたり、私にも葛藤があって、女役なら退団後に女優になってから
いくらでもやれると思うし、前にも書いたように娘役をさしおいて男役が
女性の主役を演じるということに、根本的に賛同できないものがあるのだが、
オサちゃんには、それを越えて「黒蜥蜴なら観てみたい」と思わせるものがある。

そもそも、この話は、いくら明智が格好良くても名演でも、
黒蜥蜴のほうが、若くて綺麗で可憐、という宝塚のお姫様的娘役だと、
成り立たなくなってしまうのでは、という気がするのだ。
黒蜥蜴は、男役の存在感があってこそ演じられる役ではないだろうか。

オサちゃんが黒蜥蜴にまわるとなれば(誰もそんなこと言ってないのだが)
私としては、更に、理事の轟さんに明智を演じて貰いたい。
いや、本当はオサちゃんの一人二役ができれば最高だと思うのだが、
分身の術になってしまうので非現実的だろうから、それなら、
オサちゃんの黒蜥蜴を受け止められる明智は、轟さんしかなかろう、と。

確かに、主演男役の筈のオサちゃんに、黒ドレス姿で通して貰うのは、
宝塚ファンとしてはやや欲求不満が残るけれども、
今回は、芝居一本モノではなくて、併演のショーが普通にあり、
それも人気のあるオギー作品だから
(ショー『TUXEDO JAZZ(タキシード ジャズ)』作・演出/荻田浩一)
オサちゃんの男役姿はショーのほうで満喫させて貰うことにして。
そうなれば二度オイシイのではないかと。

或いは、オサちゃんがどうしても男役でなくてはならないなら、
彼女が明智で、黒蜥蜴のほうに轟さん、というのはどうだろう。
これも案外良いかもしれない。黒蜥蜴は声が低いほうがいいし。
轟さんくらいの落ち着きや存在感があったら、
名探偵の明智を翻弄する黒蜥蜴、という図式がぴったりではないか。

・・・・私はどうしても、黒蜥蜴をオッサン役者にさせたいらしい。
男性の美輪明宏が演じている、というのが、
私の中で物凄く強固な刷り込みになっているのだろうと自分でも思う。
でも黒蜥蜴は原作だって「おばさま」と呼ばれるような熟女だもの。
二十代で、娘役の芝居をしている役者とは相容れない要素が多すぎる、
というふうに思えてならないのだ。

で、実際に観に行ったら、年齢設定が大幅に若返っていたりして。
『明智と黒蜥蜴が、もし二十歳で出会っていたならば』
みたいな、可愛い恋愛ものになっていたら、どぼじよう(T.T)。

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