転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



イーヴォの弟ロヴロ・ポゴレリチ(ポゴレリッチ)の来日公演が
日時・価格等、正式に発表された。既に発売されているようだ。

ロヴロ・ポゴレリッチ(プロ・アルテ・ムジケ)
公演日 : 2011/12/15 (Thu) 19:00
会場 : 東京文化会館小ホール
Tokyo Bunka Kaikan Recital Hall
\15,000~3,500 (税込)

プログラム:
 リスト: オーベルマンの谷
     バラード第2番 ロ短調
     水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
 ムソルグスキー: 組曲「展覧会の絵」

************

イーヴォ・ポゴレリチという前提がなければ、
私がロヴロに関心を持つ機会は、もしかしたら無かったかもしれない。
そう思うと、ロヴロ・ポゴレリチを聴くにしてもその出発点が、
私の場合は、なんとなくヨコシマな(^_^;感じがしないでもないのだが
日程的に可能なら、やはり生で演奏を聴いてみたいと思っている。
師走で、平日の夜で、東京、という演奏会予定は、私にはかなり厳しいが。

CDで聴く限り、ロヴロは年々、面白い自己主張をするようになっていて、
若いときの生真面目な演奏とは違う『展覧会の絵』が
リサイタルではきっと聴けるだろうと思う。
またこの曲に関しては、90年代からイーヴォのレパートリーでもあるので、
聞き比べてみるというのも、興味深いことかもしれない。

ロヴロ・ポゴレリチは、兄のイーヴォより13歳ほど年下で、
経歴においてもほとんど接点がない。
80年代にイーヴォがロンドンに家を持って以来、
旧ユーゴ国内にいた両親・弟との付き合いは途絶えた、
という記事も読んだことがある。

2003年夏に一度だけ、私は、イーヴォがロヴロに言及した記事を
見かけたことがあった。
それはイーヴォが公演でイスラエルを訪れた際の新聞記事で、
インタビューの中で弟について訊かれたイーヴォは、
『私は彼の演奏については語ることができません。
彼は、私とは違う道を行くピアニストです。
私は彼の演奏会に行ったことがありません』
と短く述べていた。その記事ではまた、その取材の数年前に
(ということは、2000年前後のことだろうと思われるが)、
ロヴロが、テル・アビブのルービンシュタイン・コンクールに挑戦し、
敗れたとも書かれてあった。

近年のイーヴォは、同業者についてほとんどコメントすることが無いので、
ロヴロに関してだけ殊更に冷淡な態度を見せたということではないと思うが、
兄弟ふたりが、依然として交流を持っていないらしいことも確かだと思われる。
99年以来ロヴロは毎年夏にクロアチアのパグで、自分の音楽祭を主催しており、
今年も8月1日から14日に行われる予定になっているが
Pag Art Festival(ロヴロ・ポゴレリチ公式サイト・英文))、
残念ながら、イーヴォが共演したということは、これまでのところ全くない。

なお、今回のロヴロの招聘元になっているプロ・アルテ・ムジケは、
同じクロアチアのケマル・ゲキチの日本のマネージメントでもある。
ゲキチとロヴロ・ポゴレリチは、何か交流があるのだろうか。

ケマル・ゲキチ公式サイト:日本での公式サイト。素晴らしいファンクラブがあります。
 以前から、拙サイトからもリンクさせて頂いています。大変お世話になっています。

Trackback ( 0 )



« 週末の いろいろ 軽くカクラン... »