転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 

愛煙  


舅は本当に煙草を愛している。
なにしろ、12歳だか13歳だかの時分から連れ添って、
とっくの昔に、一日40本を越す深い仲になっているのだから、
どうかすると、姑との間より強い絆で結ばれているのでは、と思うくらいだ。
だが、転移性肺腫瘍の人が、煙草なんか喫っていて良い訳がない。

私「煙草は、このところ、どうです?減りました?」
舅「いんや。前より増えたで。やっぱり苛々するけえの」
私「はぁ・・・・(^_^;)」
舅「精神衛生のためには止めんでもええ、と四国の医者は言うたで」
私「それはそーでしょうけども」
舅「悪い方の肺へ、フタしといて貰おうかいの」(←出来るか!)
私「ですが、肺を治療することになったら、喫煙は無理なのでは」
舅「そりゃまあ、病室では喫えんじゃろうの

いや、そーゆー意味ではなくて、だな(^^ゞ。

しかし、それでも舅の意思を尊重し、
病室を抜け出して、二階の喫煙コーナーまで出かけるのに着られるよう、
私は舅にすすめて、入院荷物の中にぶあつい綿入れを入れさせた。
ふらふらと喫煙に出かけて、風邪でもひいたら元も子もない。
だが、これを活用できたほうがいいのか、悪いのか。

ニコチン中毒だろうとなんだろうと、舅は煙草を求めるし、
煙草のほうでも舅を求めているのではないかと私は思うことがある。
これ無しでは、彼は生きて行けないのではないだろうか。
治療をして、仮に病巣部分に関しては完治が望める状態になったとしても、
それによって煙草が喫えなくなってしまうようなことがあったら、
舅は、舅でなくなってしまいそうな恐怖が、私には、ある。

「できるだけ長く、おいしく煙草が喫える治療を御願いします」

と主治医に頼みたい気分なのだが、それはどう考えても本末転倒か(^_^;)。

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