転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM〜#1』を観てきた。
地元の映画館では毎日20時45分~22時55分の回しか上映がなく、
日々、仕事で疲れているうえに晩ご飯後に出直すのが難しかったのだが、
きょうは私が休日だったのと、主人が東京出張のため留守で晩ご飯が要らず、
なおかつ明日は主人が居ないのだから、朝5時半に起きなくて良い(爆)、
という好条件が重なり、やっと出かけることができた。
この金曜日が最終日だったので、間に合って本当に良かった。

2008年の復活武道館の映像が多かったが、
私は80年代半ば以降、RCサクセションのライブはかなり行ったし、
野音も武道館も皆勤だったので、この映画に出てくる映像は90年代前半までなら、
大抵、一瞬見ただけでどこで収録されたものか、すぐわかった。
幸い、自分は映っていなかった(と思う(^_^;)が、
この会場に私も居たのだなあと思いながら観るのは、感慨深いものがあった。
88年の清志郎ソロの中野サンプラザも、久しぶりに観て実に懐かしかった。
改めて聴いて『Razor Sharp』は本当に研ぎ澄まされたようなイイ曲だったなと思った。
そして、次々と映し出されるライブ映像を観ながら・聴きながら、
この当時の清志郎は髪が長め…、このときはお化粧がピンク…、
この頃になるとちょっとオジさん…、等々と、様々な印象が瞬時に蘇った。
ちなみに、なんでタイマーズが無いんだ、と途中で一瞬、思ってしまったが、
あれは清志郎じゃなくて「そっくりさん」だからだね(爆)。

台詞やナレーションはなく、字幕も何年何月という表示だけになっており、
各年代のライブ映像を行ったり来たりする映画で、あっという間の二時間だった。
『雨上がりの夜空に』は最も多くライブで取り上げられた曲だと思うのだが、
映画では最初期の映像が使われていて、歌詞も勿論当時のバージョンで、
とても意外な選択だったが、これはこれで良かったとも思った。
普通のテレビ番組等の編集だったら、『雨上がり―』は特別な曲として
扱われるところだが、この映画ではそうではなく、ただの一曲だった。
それよりも『毎日がブランニューデイ』だけが、清志郎自筆の歌詞字幕つきで、
ほかの曲と違うニュアンスで収録されていたのが、私には印象に残った。
清志郎はきっと、あの曲に描かれたように幸せであっただろうと思うと、
ファンとしての私の心もまた、温かい思いで満たされ、幸福だった。

清志郎は、いつも「ありがとう!」「愛してます!」と言ったが、
客に向かって頭を下げることの無い人だった。
歌うことによって、返礼は全部した、という人だったなと観ながら思った。

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