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殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

忠臣蔵

2020年12月14日 15時44分08秒 | みりこんぐらし
今日、12月14日は赤穂浪士討ち入りの日。

江戸は元禄時代、犬公方で知られた五代将軍綱吉の頃の話である。


元禄14年3月14日

播州赤穂城主、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が

江戸城、松の廊下で吉良上野介(きらこうずけのすけ)に斬りかかる。

殿中で刀を抜いた罪により、浅野内匠頭はその日のうちに切腹。

主君の切腹で赤穂城はお取り潰しとなり、家来は浪人となる。


軽症だった吉良上野介は、両成敗の掟があったにもかかわらず

おとがめなしだった。

この措置を不服とした家来の有志が

城代家老の大石内蔵助(おおいしくらのすけ)をリーダーに

仇討ちを企てる。

そして翌年の12月14日、吉良上野介の屋敷に討ち入って

主君の無念を晴らすが、世間を騒がせた罪により

47人の浪士たちには、揃って切腹のお沙汰がくだる…

そういう物語だ。


赤穂浪士の討ち入りは実際にあったそうだが

センセーショナルなこの事件はその後

かなり脚色されて歌舞伎や芝居の演目となった。

そのため今や、元の話がどうだったのかはっきりしないらしい。

よって忠臣蔵は、史実というより物語として

今も生き続けているわけだ。


物語では、若い浅野内匠頭が

朝廷からの使者を迎える接待役に選ばれ

今で言うと官僚みたいな立場の老人

吉良上野介から指導を受けることになる。

しかし吉良の指導に対するお礼の贈り物が少なかったため

意地悪をされながらも頑張る。


接待役の仕事が本番を迎え、いよいよ今日で最後という時

吉良から接待役のドレスコードを教えられ

その通りに紋付袴で儀式に臨む。

しかし本当は第一礼装の烏帽子大紋(えぼしだいもん)

だったことを知り、大ショック。

家来の機転で烏帽子大紋に着替え、出てきたところを

松の廊下で吉良上野介と出くわして、また意地悪を言われ

とうとうキレて斬りかかった…

ということになっている。


が、歴史研究家と言われる人たちがテレビで主張するには

浅野内匠頭は精神的に弱いタイプで

重責による緊張によって吉良上野介を逆恨みしたのだという。

そして主の死によって自動的に無職、つまり浪人となった

赤穂浪士と呼ばれる人たちも

仇討ちを期待する世間の声に押されて仕方なくやったのだ…

あるいは再就職ゲットのために、忠臣アピールをしたかったのだ…

という話。


今となっては何が本当だかわからないが

逆ギレした殿様と、家来の打算を組み合わせることで

残念な事件にしたがっているような気がしないでもない。

忠義だの恩だの仇討ちだの、嫌う勢力がけっこういるからね。


その真偽はさておき、私はこの忠臣蔵が昔から好きで

さまざまなテレビ放映やDVDをたくさん見てきた。

なぜ好きになったかというと祖父の影響もあったが

浅野内匠頭の妻あぐりが、広島県の人と知ったのが大きい。

あぐりさんは、県北にある三次の出身だそうだ。


物語に出てくる数々のエピソードは

日本人の好む事柄が盛り込まれているため

見るたびに血湧き肉躍るわけだが

わずかばかり会社の経営に関わっている身としても

しみじみとうなづけたり、参考にできることが多々ある。


『贈り物事件』

朝廷の使者の接待役に選ばれた浅野内匠頭は

指導係の吉良上野介に贈り物をすることになった。

一緒に接待役をする別の藩の殿様は、吉良に豪華な贈り物をしたが

浅野内匠頭の贈り物は少なく、これがいじめの発端となった。


贈り物を届けた家臣がつまらん…

私はそう思っている。

主君が質素でいいと言ったとしても

家臣は身銭を切ってでも、他藩に並ぶ贈り物をするべきだった。

最初にプレゼントを惜しんだばっかりに

殿様は死に、お家は取り潰されたのだ。

後でいくら泣いても、取り返しはつかない。


『畳事件』

浅野内匠頭は、朝廷の使者の休憩所をセッティングする。

吉良に畳替えの必要をたずねると、しなくていいと言われ

そのままにしていたら、前日になって畳替えをしてないと怒られる。

家臣が奔走して畳屋を集め、翌朝までに数百枚の畳替えを済ませた。


普段、威張っていると人から嫌われる。

こういう火急の時、誰の世話になるかわからないので

日頃から人には親切にしておかなければならない。


『ドレスコード事件』

冒頭で述べた、略式礼装の紋付袴か

第一礼装の烏帽子大紋かの問題。

吉良から紋付袴でいいと言われていたのに

会場へ行くと列席者は皆、烏帽子大紋姿だった。


仰天して控え室に戻った浅野内匠頭に、家臣は言う。

「このようなこともあろうかと、烏帽子大紋を持参しております。

ささ、お着替えください」

相手は意地悪な吉良だ。

これくらいの準備ができなければ、社会人として一人前とは言えまい。


『偽物発覚事件』

討ち入りのリーダー、大石内蔵助は京都の花街で

チャラチャラと遊びほうけ

吉良を討つ意志は毛頭無いと見せかけていたが

いよいよ仇討ちが近づいて、江戸に下る時がやってきた。

ドラマによって名前は異なるが、ここではその中の一つ

垣見五郎兵衛という名前を使ってご説明しよう。


江戸へ向かう大石内蔵助には、荷物がたくさんある。

途中で調達した、討ち入りで使う武器や装束だ。

垣見五郎兵衛は幕府のご用をする人物で

朝廷や幕府の大事な荷物を運ぶのも仕事だった。

大石内蔵助は、この垣見五郎兵衛の名をかたり

荷物と共に旅をしていた。


ところがある宿で、本物の垣見五郎兵衛とブッキング。

先に宿へ着いた偽物が、垣見五郎兵衛ということになっていたので

後から到着した本物は当然、怒る。

抗議に行った本物の垣見五郎兵衛を待っていたのは、大石内蔵助。

垣見五郎兵衛は家紋を見て仇討ちを悟り

自分が偽物だと言って宿を立ち去る。


私は、このエピソードが一番好きだ。

お芝居で演じるために後から作られた創作だろうが、やっぱり好きだ。

大石内蔵助の心を察し、自分が偽物だとまで言える

垣見五郎兵衛のスマートさに惚れ惚れしてしまう。

忠臣蔵で一番かっこいいのは、この人だと思っている。

ドラマによってはこのシーンが無いものがあり

その時は残念な気持ちになる。


ひと目で全てを察し、引くことができる…

これはなかなかできるものではない。

押すことや投げ出すことはできても

さらりと引くのは難しいものだ。

これができれば、一流の人間といえるのではなかろうか。

私はまだまだ…などと、はるか元禄の昔に想いを馳せるのである。
コメント (6)
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