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公捜処をめぐる政界の対立などを意識したかのように、公捜処法が完成するまでの歴史的過程を説明しつつ公捜処の正当性を強調する一方、「公捜処は独裁のための手段」と主張する野党の主張にも反論した。

2020-12-17 | 韓国の検察は民主化しなければならない
文大統領「公捜処、全能の検察を牽制…
怪物組織ではない」

登録:2020-12-16 03:32 修正:2020-12-16 08:54


15日の国務会議で権力機関改革法を公布 
公捜処の歴史的正当性などを強調

      

文在寅大統領が15日午前、大統領府で映像による国務会議を主宰している/聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日の国務会議で、改正高位公職者犯罪捜査処(公捜処)法、国家情報院法、警察庁法などを公布し、「民主主義の長年の宿願だった権力機関改革の制度化がいよいよ完成された」と評価した。特に文大統領は「公捜処は検察に対する民主的統制手段として大きな意味を持つ」とし、公捜処の正常な発足に対する期待を示した。

 文大統領は15日午前、大統領府と政府ソウルおよび世宗(セジョン)両庁舎を画像でつないだ国務会議で、権力機関改革法を公布するにあたって、同法が「すべての権力機関が牽制と均衡の原理によって作動し、ひたすら国民に仕える国民の機関として生まれ変わるための礎となる」と所感を述べた。また、大統領選挙での最重要公約だった権力機関改革に、制度的な裏付けが得られたことについて「まさに歴史的なこと」と自評した。

 文大統領はこの日、「公捜処は権力機関改革の核心」と表現し、公捜処発足の基礎が築かれたことの意味を特に強調した。公捜処をめぐる政界の対立などを意識したかのように、公捜処法が完成するまでの歴史的過程を説明しつつ公捜処の正当性を強調する一方、「公捜処は独裁のための手段」と主張する野党の主張にも反論した。

      

2003年に盧武鉉大統領が検事たちと対話する様子=資料写真//ハンギョレ新聞社

 文大統領は「1996年の全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)両政権の秘密資金事件」を契機として、市民団体が立法請願書を提出したことで公捜処論議が始まったものの、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権で立法化が実現しなかったことに言及した後、「私も先の大統領選においてだけでなく、2012年の大統領選でも公捜処を公約した。その時にでも公捜処が設置されていたなら、朴槿恵(パク・クネ)政権の国政壟断はなかったかもしれない」と語った。国民の力の前身であるハンナラ党も、公捜処を2004年の総選挙の公約として掲げていたことまで指摘しつつ、「公捜処は理念や党派の問題ではない」とも述べた。

        

2017年5月、朴槿恵前大統領がソウル中央地裁417号大法廷に入廷する様子=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 文大統領はまた「公捜処は独裁のための手段だという主張すら行われている」とし「政権の権力型不正に対して過ちを正す刀をもう一本作るというものなのに、これがどうして独裁と結びつけられるのか常識的に理解しがたい」と述べた。現政権が公捜処を掌握し、野党を弾圧するなど、政治的に利用するという野党の主張に真っ向から反論し、権力機関改革という国政課題の意味が損なわれることを防ごうとしたものとみられる。

 文大統領は、野党の拒否権を無力化する内容を含む公捜処法改正案を与党が強行処理したことに対する反発などを考慮したかのように、検察の牽制という公捜処の役割の重要性を重ねて強調した。チュ・ミエ法務部長官とユン・ソクヨル検察総長の対立などの懸案については、直接の言及は避けたものの、検察を「聖域」「全能の権限」と表現し、統制の必要性を強調したことも注目される。

 文大統領は「検察はこれまで全能の権限を持ちながらも、自らの過ちに対しては責任を取らず、責任を問う手段もない聖域となっていた」とし「公捜処は、検察内部の不正と過ちに対しても厳正に責任を問える制度的装置となりうる」と述べた。文大統領は「公捜処は、検察権を弱体化させる怪物のような組織ではない。検察の強大な権限は韓国社会の正義を守る力となりうる」と述べつつも「国民は検察の権限にも牽制が必要だと考えているに過ぎない。そのことを検察も受け入れてくれることを願ってやまない」と述べ、検察の省察も求めた。

 文大統領はこの日、「公捜処は何よりも政治的中立が命」と述べ、政界と検察、メディアと市民社会による監視も訴えた。
イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


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