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最新のセンサー技術を利用し、海でプロのフリーダイバーの潜水の過程を測定したところ、脳の酸素濃度は一般人であれば気を失う水準にまで低下し、心拍数はオットセイのレベルにまで減少することが明らかになった。

2021-07-06 | こんなことができるんですね!

心臓の鼓動、5.4秒に1回…

オットセイのレベルにまで進んだ「人間の潜水」

登録:2021-07-06 06:29 修正:2021-07-06 09:56
 
[アニマルピープル] 
水中での人間の生理的限界が明らかに 
フリーダイバーは4分間で107メートル潜水 
心拍数は11回、酸素濃度は25%に減少することも
 
プロのフリーダイバーは、息を止め生理的限界まで追いこめ、オットセイやイルカのような海洋哺乳類に劣らない潜水能力を示すことが明らかになった=ゲッティ・メージバンク//ハンギョレ新聞社

 空気呼吸するオットセイやクジラが長い進化の過程で水中での生活方法を体得したとすれば、酸素ボンベを使わないフリーダイビングでは、訓練により生理的限界まで追いこみ、長時間潜水をする。最新のセンサー技術を利用し、海でプロのフリーダイバーの潜水の過程を測定したところ、脳の酸素濃度は一般人であれば気を失う水準にまで低下し、心拍数はオットセイのレベルにまで減少することが明らかになった。

 英国のセント・アンドリュース大学の海洋哺乳類学者であるクリス・マクナイト博士らの国際研究チームは、最高水準のフリーダイバー5人を対象に、深い海を17回潜水した場合、心拍数、血流量、脳酸素の濃度などがどう変わるのかを測定した。

 長い呼吸をしてから冷たい水に跳び込むと、ただちに1分あたり120回だった心拍数は60回に減った。すべての脊椎動物が示す潜水反射だ。

 呼吸ができなくなると、心臓の鼓動を減らし、酸素の消費を減少させ、心臓や脳など必須の臓器を中心に血液を送るためだ。洗面器に冷たい水を入れ、顔を水面につけ鼻の穴に水が入ると、このような反射が起きる。

 フリーダイバーが1分間潜水し水深58メートルに達すると、すぐに心拍数は36回に減少した。肺中の空気が水圧で圧縮され浮力が落ち、この水深からは自然落下する。

 
額や腰などにセンサーを付着したプロのフリーダイバーが潜水をしている=セント・アンドリュース大学提供//ハンギョレ新聞社

 1分54秒後、ついに海底の水深107メートルに到達した。心拍数は30回に減った。血中酸素は最初と同様に99%の水準を維持したが、70%だった脳酸素の水準は64%に下がった。他のダイバーでの実験では、心拍数は11回まで減ったりもした。心臓が5.4秒に1回鼓動したわけだ。

 水面に向かい浮上するために水をかくと、心拍数は60回に戻ったが、血中酸素は95%、脳酸素は63%と下がりつづけた。潜水開始4分後の水深30メートルでサポートダイバーが登場した。酸素欠乏による致命的な失神を防ぐためだ。

 
フリーダイビングは水面に浮上する直前が最も危ない。酸素の欠乏により失神するリスクが高い。今回の研究はこれに備えるための非常通報装置の開発にも使えると期待される=セント・アンドリュース大学提供//ハンギョレ新聞社

 ついに潜水4分36秒で水面に到達した。血中酸素は53%にとどまり、脳酸素も26%の水準に過ぎなかった。論文の筆頭著者であるマクナイト博士は「測定の結果、心拍数は1分あたり11回まで、血中酸素の水準は通常の98%の水準から25%にまで減少した。一般人が気を失う50%よりはるかに低く、エベレスト山の頂上で測定した値に似ている」と、同大学の報道資料で説明した。

 研究者らは、このような測定が可能なのは、額や腰などに付着したセンサーを利用した近赤外線スペクトル観測のおかげだと明らかにした。スマートウォッチに使われるものに類似のこの技術は、皮膚に接触させた発光LEDを利用し、心拍数、血流量、脳酸素の水準を測定する。

 
プールで行うフリーダイビング競技の様子=ジャン=マーク・クーファー/ウィキメディア・コモンズ提供//ハンギョレ新聞社

 研究に参加したスウェーデンのミッドスウェーデン大学のエリカ・シャガテイ教授は「これまでは、このような深い潜水が、プロのフリーダイバーの脳や心血管系にどのような影響を及ぼし、どのように人間の生理的限界にまで追いこむのかは、単に推察するだけだった」と述べた。

 研究者らは、この研究が海洋哺乳類に対する理解だけではなく、心臓病患者の治療やフリーダイバーの安全のための警報システムにも役立つと期待した。この研究は、科学ジャーナル『フィロソフィカル・トランザクションズB』の最新号に掲載された。

引用論文: Philosophical Transactions B, DOI: 10.1098/rstb.2020.0349

チョ・ホンソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


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