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中国外交:人類運命共同体の共同構築という理念を実際の行動によって実践する。

2017-04-12 | 中国を知ろう
春の外交のハイライト 習近平主席の欧米歴訪
人民網日本語版 2017年04月11日15:27

習近平国家主席はフィンランドのニーニスト大統領の招待を受けて4月4日から6日にかけて同国を公式訪問した。また、米国のトランプ大統領の招待を受けて4月6、7両日に米フロリダ州パームビーチの高級別荘「マー・ア・ラゴ」でトランプ大統領と会談した。王毅外交部長(外相)はこれを「第19回党大会招集前に国内外の大局を統合的に計画する重要な外交活動」と呼んだ。(文:阮宗沢・本紙特約論説員。中国国際問題研究院常務副院長、研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

            

現在世界は大きな変化と調整の渦中にあり、国際情勢は危機とチャンスが交錯している。

一方では、西側世界を代表する欧米が内外政策面で不確定性を抱え、揺れ動いている。米国のトランプ政権は就任後、「米国第一」と「米国を再び偉大にする」との「新ビジョン」によって内外政策を統率し、大国関係と地域情勢を処理している。第2次大戦後、声高らかに邁進し続けてきた欧州統合は大きく挫折。欧州では国内政治が四分五裂している国が少なくない。ポピュリズムと保護主義勢力が大西洋両岸で台頭しつつある。

もう一方では、中国に代表される新興エコノミーが全力で前進し、世界経済の回復と成長に対する寄与率で先進国を上回るだけでなく、グローバル・ガバナンスの整備、反保護主義において旗幟を鮮明にしている。今年1月、習主席はダボス会議とジュネーブの国連欧州本部で重要演説を行った際、グローバル・ガバナンスなど重要な問題における中国の立場を特に明確にし、国際社会の称賛を勝ち取った。

こうした中、協力に焦点を合わせた今回の習主席の欧米歴訪は、重要なタイミングで行われ、鍵となる議題を取り上げた、重大な意義を持つものであり、国際情勢推移の不確定性を減少させる助けとなり、「世界を安定させる錨」としての中国の役割を発揮し、今年の第19回党大会召集に向けて良好な外部環境を築いたと言える。具体的には大きなハイライトが2つあった。


第1に、中国とフィンランドが手を携えて先見的、戦略的な関係を構築するための力強い指針を示した。両国は共同声明で、未来志向の新型協力パートナーシップの構築を宣言した。両首脳はグローバル・ガバナンス、持続可能な開発のための2030アジェンダ、気候変動などの問題について踏み込んで意見交換した。双方はより開放的な世界経済を構築し、グローバル・ガバナンス体制のより合理的な方向への発展を後押しすることで合意した。フィンランドはアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバー国であり、「一帯一路」(the belt and road)建設を積極的に支持し、ユーラシア大陸のコネクティビティを中国と共に促進することを望んでいる。これらはいずれも、中国・フィンランド関係を豊かなものにした。

第2に、中米関係を新たな出発点へと推し進めた。中米関係の重要性は言うまでもなく、かつ日増しに高まっている。習主席とトランプ大統領によるパームビーチの別荘「マー・ア・ラゴ」での会談は世界が注目し、首脳間の理解と友情を深めるとともに、両国が制度的対話・協力を強化し、新たな出発点における中米関係の一層の発展を推進するための方向性を指し示した。両首脳はトップレベルデザインと戦略面の意思疎通の強化について若干の重要な共通認識にいたり、新たな対話制度を確立した。また、中国側は「一帯一路」の枠組での協力への米側の参加を歓迎。トランプ大統領は招待を受けて中国を公式訪問することとなった。これらの成果は、いずれも今回の会談のハイライトだ。

複雑で変化に富む国際情勢を前に、中国は外交において突然の異変にも慌てることなく、落ち着いて本陣で戦略を練り、指揮を執っている。中国は国内で供給側構造改革を推し進めると同時に、引き続き開放を拡大し、コミュニティを拡大し、パートナーシップを深め、人類運命共同体の共同構築という理念を実際の行動によって実践する。(編集NA)

「人民網日本語版」2017年4月11日