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中央日報日本語版///「徳は孤ならず、必ず隣有り(徳不孤必有隣)」

2012-06-08 | 投稿
【コラム】中国が韓国から学ぼうとする12種類(1)


2012年06月07日



中国は韓国から何を学ぼうとしているのか。

当代中国の最高の経済学者は誰か。 中国時事誌「中国企業家」が改革・開放30周年を迎えた08年に調査を実施した。 その結果、中国国務院発展研究中

心の呉敬研究員が1位に選ばれた。 今年82歳の呉敬氏は中国経済の今日を築いた主人公に挙げられる。 社会主義の中国に‘市場’を取り込んで中国発

展の軸を築いたからだ。 呉敬氏の言行から「中国経済の良心」とも呼ばれる。


その呉敬氏が4月、セミナー出席のために韓国を訪問した。 印象的だったのは呉敬氏の最初の言葉だ。 「韓国に本当に感謝している」というものだっ

た。 呉敬氏は金満堤(キム・マンジェ)元副総理の名前を取り上げながら、韓国から多くのことを学んだと吐露した。 呉敬氏によると、中国は1980

年代の改革・開放初期、韓国の発展経験を学ぶことを望んだ。 しかし両国に国交がなかったため難しかった。 このため知恵を出した。 国際機構に頼んで東

南アジアで国際セミナーを開催し、その場に韓国経済界の人たちを招待して学んだということだ。こうして始まった中国の韓国学習は92年の国交正常化後に

加速した。 94-95年の1年間、江沢民国家主席など中国の権力序列1-3位が韓国を訪問し、韓国学習はピークを迎えた。 2000年代初めには韓国金

融を学んだ。 当時、金融機関の不良債権処理問題で頭を悩ませていた戴相龍・中国人民銀行長は、韓国資産管理公社を通じて解決法を見いだした。

06年にはセマウル運動が中国のベンチマーキング対象になった。 中国は「よい暮らしをしよう」という韓国農民の精神を学ぼうとした。


しかし最近、中国の経済規模が非常に大きくなったため、韓国から学ぶことはもうないのではと考えられた。 しかしそうではないようだ。 また韓国が中国

の参考書の役割をする見込みだ。 先月下旬、北京では韓国ニア財団と中国社会科学院世界経済政治研究所の間で、「韓国の転換期管理講座」調印式が開かれ

た。 骨子は8月から年末までの特講を通じて、韓国が政府主導から民間主導の経済体制に変化する過程での転換期管理経験を中国に伝授するということだ。


これを両国の民間交流として済ませることはできない。あまりにも大きな意味を帯びているからだ。まず中国の受講生の相当数が公務員だ。 また講師は政

策を立案した韓国の元高官が中心となる見込みだ。 まさに韓国の危機管理ノウハウがすべて中国に伝授される。






【コラム】中国が韓国から学ぼうとする12種類(2)


2012年06月07日

特に目を引くのは中国が要請した12種類の講義テーマだ。 中国の現在の悩みが赤裸々に表れている。 1.中進国の罠(middle income 

trap)をどう避けるか、2.金融自由化をどのような順序で進めるか、3.金融自由化は銀行にどんなリスクをもたらすか、4.韓国の産業政策をどう見

るべきか、5.高齢化対処方法は何か、6.中国が国有企業改革をすれば韓国財閥から学ぶ点は何か、7.なぜ韓国の政策立案家と学界は密接な関係を結んで

いるのか 8.セマウル運動から学ぶ点は何か、9.K-POPの飛躍的発展の原因は何か、10.宗教は韓国の現代化と社会変化でどんな役割をしたのか、

11.韓国大統領選挙は韓国外交、特に対中外交にどんな変化をもたらすか、12.韓半島と北東アジアの未来に対する韓国政府と韓国民の考えは何か。


中国が提示したテーマには、経済と社会はもちろん、宗教・文化の分野まで網羅されている。 特に「中進国の罠」に陥るかもしれないという危機意識が広

まっていることが分かる。 中進国の罠とは、開発途上国が順調に成長し、中進国レベルで長期間にわたり成長が鈍る現象をいう。 この時、高速成長の影に隠

れていた貧富の差など各種社会問題が爆発する。 年間18万件以上のデモがある中国の状況が現在の中国の危機感を傍証している。


中国が韓国から学ぼうとする理由ははっきりしている。 中進国の罠を克服し、先進国の入口の最も近いところにいる国が韓国であるからだ。 中国が今回の

峠を越えればどうなるのか。 韓国からの学習は終わるのか。 必ずしもそうとはいえないようだ。 一つ抜けているようだ。 それは経済発展とともにどう民主

化を成し遂げたかという点だ。 この分野でも韓国は世界的に数少ない成功経験を持つ。


1人当たりの国民所得が3000ドルを超えれば、民主化に対する欲求が高まる。 韓国も1人当たりの所得が約3300ドルとなった87年に民主化運動

が発生した。 中国は北京五輪を開催した08年に3000ドル、昨年は5000ドルを突破した。 そのためか、最近、中国の公権力に公然と挑戦する民衆の

声がよく聞こえる。 中国が今後いかなる方式の民主化を選択するかは分からない。 しかし民主化に向かう流れには逆らえないようだ。


95年に韓国を訪問した江沢民国家主席は「徳は孤ならず、必ず隣有り(徳不孤必有隣)」という論語の一節を引用し、両国の協力を強調した。 隣人同

士、お互い良い経験は分かち合って一緒に進む必要がある。

ユ・サンチョル中国研究所所長