昭和天皇武蔵野陵を参拝を思い立ってから、にわかに天皇陵に興味がわいてきました。
立春も過ぎたと言うのに、冷たい雨が傘をたたく寒い一日、京都にある泉涌寺を訪ねました。
天皇家の菩提寺である泉涌寺、総門には「御寺泉涌寺」とあります。
想像通りの広大な境内、案内板がありました。
いずこの施設にも、このような案内板があると本当に助かります。
広い参道は緩い上り坂、まさに御寺に相応しい風情です。
徒歩数分で、伽藍の一番高い位置にある大門に着きました。
一目見た感想は質素な造りだな?でした。
肌寒い氷雨の降りしきる日ですが、参詣客は結構おられました。
大門からは緩やかに下る参道となり、正面に本瓦葺きの仏殿が配置されています。
入母屋造り本瓦葺きで、扇垂木・花頭窓・桟唐戸を持つ禅宗様式の建物で国重文です。
二重建築に見えますが、下部の屋根状の部分は裳階です。
須弥壇には運慶作と伝わる、阿弥陀・釈迦・弥勒の三尊佛が安置されています。
過去(阿弥陀)・釈迦(現在)・弥勒(未来)で、救いの手を差し出す三世佛とも言われています。
仏殿の背後には舎利殿が控えており、この日は特別拝観期間で、テント張りの受付が設えてありました。
天井いっぱいに「雲龍図」が描かれており、東の日光に対して西の鳴龍と称されています。
続いて本坊にお参りします。
玉砂利を敷き詰めた前庭も簡素な造りでした。
更に拝観料を払って、御座所のお庭を拝見します。
上がり框に置かれたのは物は「関所石」でしょう。
「この先には入らないでくださいね」です。
お庭の解説は特にありません。
ゆっくり座って拝観すればよいのでしょうが、何せ寒くて余裕がありませんでした。
ゆったりとした築山と泉を配したお庭、季節によって様々な趣を呈するのでしょう。
本坊・御座所に隣り合う場所に霊明殿があります。
白砂の前庭を持つ、入母屋造り檜皮葺きの霊明殿です。
四条天皇・明治天皇・大正天皇・昭和天皇などの、お位牌が安置されています。
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