もっちゃんの探歩三昧

歴史探訪や仏像鑑賞、友人との交友をタイムリーに投稿します

四国遍路再開しましたⅥ

2013年03月31日 | 遍路

 四国遍路中、最高峰に位置するのが、66番札所:雲辺寺です。
その名が示す通り、雲海をはるかに見下ろす高所にあるため、歩いて参詣したへんろにとって、その満足感は計り知れないものがあります。

 

 標高の高い順に順位づけをしていますが、私が歩いた体験からキツイ順を挙げてみると…
 ①焼山寺 ②横峰寺 ③雲辺寺 ④鶴林寺 ⑤太龍寺 となりましょうか?
 でも遍路道には、これらに匹敵する厳しい峠越えが数多く待ちかまえています。

 

 雲辺寺にも100名乗りのロープウェイが架設されており、何方も気軽に参詣することが出来ます。
 歩いての登り口は、ロープウェイの反対側にあり、迷うことはありませんが、下り口は並行しており、誘惑を断ち切らなければなりませ
 ん。
 当然右の歩き遍路道を選びますが、満一のエスケープがあるのは心強いですね。

 

 

 66番雲辺寺は、香川県を歩く“涅槃の道場”に数えられていますが、現在の地図上では県境に位置しているようです。

 

 標高900メートルを越えるお寺なので、特別?にお大師様が入り口で迎えてくれます。
 でもこのお大師様は、ロープウェイのお客様に向って立っています。
 「これで良いのでしょうか」

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四国遍路再開しましたⅤ

2013年03月30日 | 遍路

 今回の遍路も歩みが進んで、菩提の道場(愛媛県)も間もなく終わる所まできた。

 

 伊予の売り物は坊っちゃんで有名な“道後の湯”と、西日本随一の標高を誇る“霊峰石鎚山”であろう。
 石鎚神社の別当寺である?ことから、山号は石鉄山:いしづちさんと読むようだ。
 この山門、本殿に向う位置には無く、ちょっと場違いな感じ…

 

 四国64番札所:前神寺の本殿、千鳥破風の前に唐破風の向拝がつくめずらしい形。
 一見したところ神社の拝殿風である。
 四国霊場の札所とは言え、夕刻の門前は閑散としている。

 

 前神寺の大師堂、ここも宝形造りに唐破風向拝付、ユニークさは本堂同様である。

 

 霊峰石鎚の前神なのだからと石鎚山を遙拝して見たが、春霞みに遮られてお姿は見えず。
 やっぱり秋から冬に掛けても、訪れてみないとね。

 

 札所の参詣用具は寄付が多いと思い前回水汲みを紹介したが、この納札入も寄贈品。
 広島のこの講中からの寄贈が、圧倒的に多い。
 此処にも奇特な広島人がかいま見えました。

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四国遍路再開しましたⅣ

2013年03月29日 | 遍路

 紹介している山道は、“遍路ころがし”と云われる12番札所:焼山寺に匹敵する難所に差し掛かりました。
 60番札所:横峰寺です。

 

 四国各県は現在も林業が盛ん、至る所に林道が通じ、材木が切り出されています。
 左手がへんろみち、右が林道です。
 案内標識が無いので、一呼吸しながら進むべき方向を確認します。

 

 四国の山谷は何処までも深く、旅人の行く手を遮ります。
 横峯寺参詣の道すがら…

 

 登って下って歩くこと6時間、さしもの難所横峰寺の参詣旅も終りに近づいてきました。
 岩を噛んでいた急流も、大分穏やかな流れに変わってきています.

 

 この近代的な建物が札所の本堂です。
 四国八十八か所の内、唯一鉄筋コンクリート造りの本堂を持つ、61番札所:香園寺。
 なんともありがたくない佇まいですが…

 

 木造ながら、一風変わった感じの大師堂、宝形造りに長屋風の建て屋が繋がっています。

 

 われら遍路の大先輩、いや大先達か、二百回も結願しているらしい?

 

 仏教と最も関わりが深い動物と云えば、やっぱり像でしょう。
 台座の上には「普賢菩薩」が乗っていることが多いですね。

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四国遍路再開しましたⅢ

2013年03月27日 | 遍路

 歩き遍路の楽しさ、苦しさは、所所にありますが、一人歩きの気楽さと心細さは、山中のへんろ道に一杯!

 

 丸太を束ねた渓流にかかる橋、雨でも降ろうものなら途端に滑りやすい、危険な場所になってしまう。
 7本も重ねてくれているので安心ですが、2本だったらサーカスの気分でしょう。

 

 山道の分岐を誤ると時間ロスもあるが、精神的・肉体的にダメージが大きい。
 ここでも真っ直ぐな広い道ではなく、左に鋭角に曲がる道が正しいと案内してくれている。

 

 へんろ道は登山道でもある。山登り愛好家との出会いも多い。
 前方の空が明るく見えてくるとキツイ登りは一段落、快適な尾根筋に出ると予告している。
 でもこの時期、花粉症の方には、地獄の責め苦が待っている?

 

 このような看板には初めて遭遇した。「しばし草刈りをしながらの遍路をお願いします」と書いてある。
 「ごめんなさい、病み上がりの上古希を過ぎた老遍路故、ゆるしてたもれ」と通り過ぎた。

 

 次の札所まで1里16丁と書いてある。「やれやれまだ6キロも山道が続くんだね」

 

 車が入れない道に、かくも立派な歩道橋が掛けられている。
 大変なご苦労に「感謝!感謝!感謝! 南無大師遍照金剛」と唱えて渡る。

 

 風倒木もそこかしこ、自然の猛威は到る所に見られる。

歩きながら自然や標識、お姿は見えないけれどもへんろ道を手入れして下さった方々と、会話しながら先へ進みます。

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四国遍路を再開しましたⅡ

2013年03月26日 | 遍路

 遍路の季語は春、3月から5月いっぱい位が最高の遍路日和。
 遍路用品と最小限の着替えに非常食を担いでいると、結構汗ばむほどの体力を使います。

 

 風通しの良さそうなへんろ休憩所を見掛けました。見通しもよく安全第一ですな?

 

 屋並が切れたと思ったらすぐに、長閑な田中(四国の皆さんはでんなかと云います)に差し掛かりました。
 平坦な道にほっとしながら、呼吸を整えつつ更に進みます。

 

 行く手を遮るように大堰堤が現れました。折角息を整えたのに又苦行の始まり
 階段状に付けられた踏み跡を、ゆっくりと登っていきます。

 

 堰堤の上には大きなため池がありました。
 それにしても四国の瀬戸内側は、至る所にため池が作られています。水は本当に大切なんですよ。

 

 今日3番目の札所は、58番作禮山仙遊寺。こちらの御住職は“四国を世界遺産に”の活動を続けておられます。
 でもこのお寺ちょっと変ですねぇ~ 仁王門には補陀落山と掲額されています。
 山号が二つもあるお寺はめずらしいでしょう。

 

 仁王門からさらに登り坂を喘ぐこと20分、やっと手水鉢にたどり着きました。
 置かれている“水汲み”もほとんど信者の皆さんの寄贈品です。

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四国遍路を再開しました。

2013年03月25日 | 遍路

 一昨年:平成23年は、愛媛県今治市にある55番札所:南光坊迄で、体調不良に陥り中断していましたが、手術後の体力が徐々に回復してきましたので、思い切って残りの札所めぐりに踏み切りました。

 

 再会の第1歩、今治市の上空はご覧の通り、「ぽっかり浮かんだ 白い雲~」と、まるで美空ひばりモードであります。
 鼻歌交じりに快調のスタートであります。

 

 「こんな歩き遍路用の標識、これまであったかなぁ~」
 しばらく?来ない間にへんろ道も、どんどん変化して行ってしまいます。

 

 以前に歩いた記憶を呼び覚ましながら、先へ進みます。
 このお宅、自宅の敷地の一角をへんろ標識に提供してくれてます。 「ありがたや、ありがたや」

 

 このお宅も塀を斜めに築いて、へんろ標識を残してくれました。

 

 さらに歩みを進めていくと、こんな処に出て来ました。
 碑には「四国遍路無縁墓地」と記されていました。

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節分草の変わり花

2013年03月14日 | 山野草

 辺り一面に咲き乱れる節分草、でも良く観察すると、変わり花を見付けることがあります。
 僅かな変身ですが、目を凝らすと「なるほど?」と思われるでしょう・

 

 白の額が5枚の標準的な節分草の花

 

 八重になり損ねたか? 真ん中のヤツですがね。

 

 額が四枚しかありません! 何方かが一枚ちぎった訳ではないでしょう。

 

 明らかに八重と思われます。やはり風格が感じられます。

 

 八重と四枚額の競演、よくぞ並んで咲いてくれたものです。

 

 色違いも見つけました。右側のヤツは明らかにサンフレッチェカラーでしょう。

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山野草

2013年03月12日 | 山野草

 「やはり野に置け山野草」可憐なヤツに会いに行って来ました。

 

 こいつです!名前は節分草、今が旬でしょう。旧暦で当てはめてね…

 

 この絵で白く花びらのように見える部分は額で、黄色の小さなヤツが花だそうだ。
 近くで見ると本当に可憐な花。

 

 彩りを添えるように、福寿草の群生地も間近にあります。
 鮮やかな黄色も春を感じさせますね。

 

 こんな花も存在を誇示しています。
 花の名前は“セリバオウレン”と云うのだそうです。

 

 地域の皆さんの愛情を一杯に受けて、大群落を形成しています。
 よく見ていると変わり型も結構潜んでいます。?

 

 私が一番美しいわ!と云っているようです。

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今話題の広島電鉄

2013年03月09日 | ボランティア

 新年早々内部クーデターが報じられて話題を提供した広島電鉄、その本社を訪ねました。
 最近街歩きなどへも活動を広げつつある、広島観光ボランティアガイドの勉強会でもある。

 

 広島電鉄本社前の某スーパー前に止められた、ドイツはドルトムントから移籍の電車。
 ついこの間レストランに改造されたと思ったら、3月一杯で廃業ですと…

 

 車庫内に新旧様々な車両が勢揃い、整備中やら出番待ちやら…
 それにしてもバラエティーに飛んでいます。

 

 手動転轍機が、堂々と我が物顔に働いています。現役ですぞ!

 

 運転席もレトロですよ! 
 このような車両が広島駅に高架で入り込んだら、撮り鉄で満員になること請け合いですよ。

 

 建屋もこの調子です。役員同士でお家騒動なんぞしている場合か!

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若狭小浜のお水送り神事

2013年03月08日 | 歴史探歩

 東大寺二月堂の“お水取り”に送られる水は、若狭小浜から送られます。
これが毎年3月2日に行われる“お水送り”神事

 

 小浜の神宮寺境内の井戸から香水が汲み上げられ、悔過法要(けかほうよう)の後、大護摩を焚き、遠敷川(おにゅうがわ)までたいまつ行列と共に運ばれます。

 

 神宮寺本堂内で大たいまつに採火された火が、境内に用意された大護摩に移されます。
 凍える様な寒さの中、固唾をのんでいた参列者から歓声が上がります。

 

 修験者達による、なが~~い行の後、やっと参列者のたいまつにも火が分けられます。
 今年からこの“おたいまつ”は1500円に値上げされました。
 アベノミクスのせいか?500円アップされました。

 

 2キロにわたる大行列の後、遠敷川の鵜の瀬まで運ばれた香水は、神事の後川に投入されます。
 

 この香水は10日間掛かって、奈良は東大寺二月堂の“阿伽井”に到着し、3月12日お水とりとなるのです。
 なんとロマンのあるお話ではないでしょうか?

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若狭小浜Ⅱ

2013年03月07日 | 歴史探歩

 日本海の荒波にもまれた、新鮮な魚介類もこの地の売り物。
 格安で提供してくれる、良心的なお店があります。

 

 分厚い切身が大皿に盛られて目の前に…もちろんこれが一人前ですよ。

 

 カレイの生干しも絶品です。
骨が簡単に外れるよう、中央に包丁が入れられていますので、本当に食べやすい。
 頭、鰭、尻尾まで、背骨を除けば丸ごと食べられます。

この他、鯖のへしこ、海鮮鍋、てんぷら、鯖ずしなど美味しさてんこ盛りです。

 

 

 若狭地方の寺院の多くが、入母屋造り桧皮葺きで、桁・梁行とも5間の堂々たる本堂を構えています。
 仏像も数多く安置されており、本尊は馬頭観音、十一面観音、薬師如来、大日如来など…

 

 馬頭観音が多いのが若狭の特徴、大陸からの騎馬民族の影響からだろう?とのことでした。
 関東地方に多い、農耕馬信仰とは一線を画しているようだ。

 

 ベンガラを施した建物も散見される。多雪地帯であり、塗りの若狭の特徴であろうか?

 

 第二次世界大戦時の供出を免れた江戸鐘も残されている。

建築、仏像、梵鐘、食べ物など、すべてのマニア満喫させる若狭小浜。
「海のある奈良:小浜」を一度探索してみませんか?

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若狭小浜

2013年03月06日 | 歴史探歩

 海のある奈良と呼称される若狭小浜、先進の大陸文化が根付いて、町には多くの寺院が立ち並び、どのお寺にも国重文級の仏像が安置されています。新鮮な海産物も盛りだくさん!一度は訪ねてみたい街です。

 

 古都奈良を彷彿とさせる小浜の佇まい、どんなドラマが待っているのでしょう。

 

 小浜街中で見掛けた「鏝絵」どう見ても「因幡の白ウサギ」です。紋は「丸に剣方喰」我が家もこの家紋です。
 出雲伝来の大国主命信仰があるのでしょうか?

 

 若狭一宮は鰹木を九本いただく本格的な神殿で、「海山幸彦」を祀っています。
 遠敷大明神も祀られているのかな? 「遠敷=おにゅう」と読みます。

 

 3月12日奈良東大寺で行われる「お水取り」は有名ですよね。ではそのお水は何処から送られるのでしょうか?
 「お水送り」の神事は、此処若狭小浜の神宮寺で行われます。夜の神事に備えて境内は立ち入り禁止です。

 

 3月2日小浜の神宮寺で汲み上げた水を、奈良東大寺へ毎年送っているのです。
 大護摩と一緒にお水は、遠敷川の鵜の瀬と云う場所まで運ばれます。参拝者は大護摩から移された「たいまつ」をかかげて、この神事に参加します。

 

 遠敷川鵜の瀬、此処から奈良東大寺へお水が送られます。3月2日に神宮寺から送った水は10日後の3月12日東大寺二月堂に届きます。そして始まるのが有名な「お水取り」なのです。

 お水送り ⇒ お水取は 一体の神事となっているのです。 奈良だけでなく小浜にも是非足を運んでほしいものです。

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やぶにらみ尾道

2013年03月05日 | 落合郷土史

 尾道散策で見つけた光景をご案内します。

 

 軒先を掠める様に巡る細い小路や階段道を散策すれば、相応にお腹も減ってきます。
 私達はこの内装のみ改装された元雑貨商?の建物にある、牡蠣料理屋でちょっと一杯。
 いや昼食です。

 

 ふと向かいに目を転ずれば、ウィークデーの昼下がりに外で順番待ちをする人達がいます。

 

 あるお寺に祀られた五百羅漢達、良く見ると一人後ろ向きの羅漢がいます。
 へそ曲がりのオイラは共感を持って、必死に探してみました。
 二列目、左から二人目が該当羅漢かと思いますが…

 

 板碑に五輪塔を刻みこんだ夫婦墓でしょうか?めずらしいです。

 

 列車待ちの間に向いのホームを注意して見ると、歴史が刻まれているように見えます。
 このホームは何回かさ上げされているのでしょうか?

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春の息吹を待ちわびて…

2013年03月04日 | 歴史探歩

 2/28日、落合郷土史の仲間と、久し振りの尾道探歩です。

 

 昨年の大河ドラマを賑わせた、白河上皇の力に預って再建されたと云う「西国寺」
 

 

 仁王門の蛙股(これは蛙股と云えるのでしょうか?)に注目して見ると、彫られた動物の目に貝殻と思しきものが嵌めこまれています。
 玉眼ではないので、何眼と云うのでしょう?

 

 更に木鼻にも異様なデザインが施されているようですが…
 奇妙に感ずる私がおかしいのでしょうね。
 

 

 落ち着いた雰囲気の十王堂、当然昔はこの中に十王様がいらっしゃったのですが、現在は別の場所に移されており、十三王として並んでおられます。
「やはり野に置けレンゲソウ」ではないですが、十王様にはこの建物がふさわしいと思います。

 

 本堂から三重塔を望む、ちょっぴり隆盛を誇った、往時の伽藍構成が偲ばれます。

 

 もう一つ変わった建物を紹介します。これは毘沙門堂ですが、屋根に注目。
 寄棟造りですが、入り口が妻側にあります。
 寄棟造り妻入りと称すのでしょうか?めずらしいと思いますが…

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