県外へのお出掛がなんとなく憚られるご時世。
地元広島県産にも細やかにエールを送る。
普段愛飲しているものからすると、清水の舞台から飛び降りたつもりで求めた。
「棚田に恋」なる括りで、今全国の棚田が注目されていると聞いて、広島の代表的な棚田を尋ねる。
どうってことのない看板だが、日曜市という市名かと思い違いしない？
看板の位置から俯瞰した風景。
収穫間近を感じさせるが…
棚田の下方から見上げるアングル、田畑を写すのは初体験で戸惑いがある。
この酷暑でも作業されている方が居られた。
畦の除草をしているようだ。
この辺りは結構1枚の面積が広く、いわゆる棚田のイメージとは若干異なる。
急傾斜地にあるため畦はかなりの高さがあるが、農業機械による作業は可能な様子。
住居がある上部に休耕田が多いのはなぜだろう？
聴くところによると今年は、民家に近く作業しやすい場所が田植え出来なかったという。
毎年都会の希望者を募ってこの付近で稲作体験を行っていたが、今年はコロナで中止になってしまったらしい。
来年以降は棚田全体で、実りの秋が迎えられるかな？
折り返し便の発車は1時間半後なので、まずは清龍錦川畔に降りてみる。
水辺の涼しさは期待ほどではなかったが、ナント流れには巨大な魚影が…
直ぐに白血病で夭逝した女優：夏目雅子主演の映画「魚影の群れ」を思い出した。
古い話で恐縮です。
路線の会社名となっている錦川、川沿いの遊歩道をブラリ
豊かな自然は、水中だけではなく陸にも…今では珍しい揚羽蝶が水飲み中。
お腹が空いたので何か食べたいと思って商店街を歩くが、やはり期待できないかな？
看板を見ていてここでも気が付いた。国鉄時代の路線名は「岩日線」だった。
食堂は見当たらず錦町駅の売店でこれを見つけた。
265円／350ｍｌ缶で〇〇〇腹も一時、束の間の「しのぎ」にはなるだろう。
駅裏の小高い山には、２本突出した杉の木があった。
今度は小学唱歌『お山の杉の子』が口をついてでる。
『
むかしむかしのそのむかし 椎の木ばやしのすぐそばに…ちびっこながらも考えた なんの負けるか今に見ろ 大きくなって国のため…』
ふくよかなアマゴに囲まれ気分で、帰りの列車に乗り込む。
往路では見落としたが、錦川にも沈下橋が存在するではないか。
この形の橋は四国だけではないのだな？
そして鉄路以外、何処からも辿り着くことのできない秘境駅があった。
駅名は「清流 みはらし駅」
本日は写真撮影のため徐行してくれたが、日・祭日ではないため通過してしまう。
こうして錦川鉄道から「鉄印帳」の旅が始まる。時は２０２０年夏！
未知との遭遇、錦川清流鉄道の終着駅が近づいてきた。
トンネルをくぐるとそこは何が待っている？
運転席後ろの運賃表示に目をやると、岩国⇒錦町は片道1,170円で往復は2,340円。
ところが、オイラが購入したのは前売りで往復1,200円の昼特きっぷでした。
特にどうってことはないけど、とても得した良い気分！
とりもなおさずお目当ての「鉄印帳」をゲット！
神社巡りをされている方なら、先刻ご承知の「朱印帳」そのもの。
錦川鉄道の「鉄印」がこれ！ 手書きの日付に朱のスタンプでした。
これから先は残りの39路線の鉄印を求める旅が始まります。
完走できるかな？
始発でもあり、終点でもある錦町駅の雄姿。
駅前には結構な観光案内版があるが、徒歩で行けそうなところは皆無。
どうする？
岩国駅9時53分発と中途半端な時刻の列車なので、乗客はいかほど？と興味津々。
「鉄印帳」の追加発行日なので、ひょっとしてファンがいっぱいかと心配したが…
乗客は11名で岩国を出発した。
2駅目が「川西駅」だが、この駅名表示はＪＲ西日本の物ではないか？
なぞは直ぐに解けた。川西が錦川清流線の起点なのだ。
やがて見えてきたのは山陽新幹線の高架、新幹線新岩国駅との乗換駅。
錦川鉄道の駅名は「清流新岩国駅」である。
高架の手前にニョキニョキと聳えているのは、ご多聞に漏れず携帯電話塔。
列車が山間に入る手前、ほんの一画に田園風景が拡がる。
ほどなく車窓から錦川の清流が見え隠れするようになる。
中間地点の「北河内駅」では、上下線の離合が見られた。
下り線の車両は爽やかなライトブルーのペイント、「せせらぎ号」と読める。
ところどころに瀬を早める地点があるが、全体的に流れは緩やか。
アユ漁が解禁されているらしく、マニアが竿を操る姿が見られる。
終点の2駅手前は「河山駅」なんと転轍機が数本残されている。
往時は鉱物でも運ぶ、貨物列車で賑わったのかな？
通勤・通学時間でもないので、往路の客は「鉄印帳」を求める人ばかりかと思ったが外れ、オイラを含めて3人が鉄印帳目当ての人、他は地域の生活者だった。
予想外に途中乗降客もおられ、かなりの生活密着路線であることが分かった。
「もっちゃんの探歩三昧」のタイトルが有名無実になりそうなコロナ危機。
三昧どころか、何処へも出かけることが出来ないぞ！
いくら何でも、ノー天気な政府が進める「Ｇｏ Ｔｏ…」何とかに、乗るわけにはいかないしね。
思いあぐねた結果、直近のお隣山口県にある「錦川清流線」に乗ることにする。
岩国駅は久し振りだったが、駅舎は新装されていて清潔感が漂う。
標準ダイヤは1日10往復と三セクとしては標準的な編成。
車両の華やかなペインティングも三セクの定石？通り。
この車両は、春の装いと見えるが「ひだまり号」と命名されている。
木目調に統一された内装は落ち着いた雰囲気。
綺麗に整備された車内は心地よい。
前列で進行方向に席を確保。
シートカバーに全線路線図が記されている。
特に目立つ「珍名・奇名」はなさそうです。
今回オイラの目的は、この社内吊りポスターにある「鉄印帳」のゲットだ。
鷺草を引き立てる脇役も多士済々。
女郎花（おみなえし）と書くそうだけど、何方がこの文字を当てたのだろう？
桔梗の一種だとは、花の色から想像がつくが、正式名称は忘れた。
吾亦紅（われもこう）かと思ったが、説明版には「サワヒヨドリ」と書かれていた。
これも桔梗の一種かと思ったが、「谷地沙参（やちしゃじん）」と説明版があった。
トンボも今では絶滅危惧種？ この日カメラマンたちの一番人気はコイツ！
もう少しで殻がはじけますよ！
真夏の青空に生えるのは？
そして駐車場でも可憐な奴がお見送りでした。
山野草を愛でるだけなら、何方にもご迷惑は掛けないでしょう？
誰だ名付けたのかサギソウ？ 本当に鷺が舞い立つ姿そのものです。
サギの発音はかわいそうに、とてもマイナスな響き…
透き通るような純白の花弁を持つ、この花には疾しさはどこにも見当たりません。
湿地帯の中で、その造形美が輝いています。
人間業ではとても、この様にはいかないでしょう。
自然界の生き物は本当に素晴らしい。
特に羽根部分の切り込みは芸術的。
群れ飛ぶ様もどうでしょう。
酷暑にも負けずに…いやっ負けそうで、ついついミストの霧に身を置いて
駐車場近くの広場に、管理者の心にくいサービスでした。
コロナ禍は依然衰えを知らず、いつかな終息は見えない。
必然的に「家飲み」ばかりの生活は単純で、刺激がなく、出るのは溜息ばかりである。
球磨川の洪水エールで球磨焼酎の味を知ったばかりに、一気にのめり込んでしまった。
今回はグレードを一気に2ランクアップして「金しろ」に、手を出してしまった。
この先どこで矛を収めるのかな？
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