このお寺は、隠元禅師によって広げられた“黄檗宗”のお寺。
京都は宇治の「黄檗山万福寺」が総本山である。
手の込んだ精進料理:普茶料理は絶品!一度は頂きたい料理である。
階段を登りつめた処にある山門は杮葺きの堂々たる構え、白壁も綺麗に維持されている。
山号は“初山(しょさん)”、右から左に書かれているのはめずらしい。
整然とした参道の正面に、杮葺きの仏殿が端然と控えている。
禅宗寺院の定法、山門から仏殿、弘法まで、一直線上に伽藍が配置されている。
国重文の仏殿は、杮葺き屋根の傷みが目立つものの、見事な佇まい。
境内も綺麗に掃き清められている。
黄檗宗の宗祖:隠元禅師の御姿、隠元豆を日本の持ち込まれたこともつとに有名。
説明をしていただいた御住職によると、黄檗宗のお経はすべて中国語で唱えるのだと…
仏殿内には釈迦三尊像を初め、二十四天善神像など数多くの仏像が祀られている。
さすが遠州地方随一の、黄檗文化を伝えるお寺だけの事はある。
仏殿の奥、一段高い位置にある弘法は茅葺きの荘厳な建物。こちらも国重文である。
昨年、京都は美山の屋根葺き職人が、一年がかりで、葺き替えたもの。
弘法の裏手には、大きな枯山水庭園が広がる。
荒れていたものを、近年手を入れて整備中とのこと。完成した暁には是非拝見したいものである。