もっちゃんの探歩三昧

歴史探訪や仏像鑑賞、友人との交友をタイムリーに投稿します

桂離宮Ⅹ

2018年12月31日 | 歴史探歩

桂離宮と言えば書院全景が売りだが…

 

へぼカメラマンの悲しさ、書院全景を捉えた一枚がない。
右端から古書院、中書院、楽器の間、新御殿と雁木型に並ぶが、肝心の古書院が切れてしまった。

 

古書院前の水場にも野生のカモがお越しになる。
豊かな自然が守られている証だ。

 

古書院前に突き出た形で、竹簀の子の月見台が設えてある。
水面はずっと低い位置にあり、湖面に移る名月を愛でる仕組み。

 

古書院に近く、月見に最適な場所にある茶亭:月波楼。
竹の垂木を使って、船底をイメージした化粧屋根裏になっている。

 

書院の玄関に当たる御輿寄、石造りの径に関守石がポツンと置かれている。

帰り際、お庭方向を振り返ると丁寧に刈り込まれた松が眼に入る。

 

美しい松が視界を遮る。すでに次のお客様が離宮内に来られていた。

2018年の掉尾は桂離宮でした。
今年の11月から拝観料が千円必要です。
今回は邦人枠だったのか、皆さん日本の方ばかりでした。

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桂離宮Ⅸ

2018年12月30日 | 歴史探歩

何処まで行っても興味は尽きない桂離宮の散策も終わりに近づいてきた。

 

直線的な汀が特徴的な「笑意軒」が対岸に見えている。
寄棟瓦葺に杮葺の庇を持つ、田舎風をあえて取り入れた佇まい。
宿泊出来る部屋を設えたので、亭だはなく軒と命名された。

 

奇妙な形をした船着き場の照明は、三光燈籠と呼ばれる。
火袋に日月デザインするのはよく見るが、更に星を加えて三光とした。

 

此処にも木舞をそのまま残した下地窓が設けられているが、よく見ると木舞部分のデザインがすべて異なっている。

 

肘掛窓下の腰壁には、西織ではなく、あえてビロードを張ってあるのが斬新。
金箔と市松模様斜めに交差する。

 

襖の取っ手は船での来客を意識して櫂を模してある。

 

軒に配された蹲は「浮月」と言う、月が映って手元を明るく照らす。

 

腰高窓から木の間隠れに見える場所は田圃、秋には有年の稲穂が首を垂れる。

 

風雨に曝されて冬芽が浮き出た縁側、自然石を不規則に並べた軒先、どこまでも自然が生かされている。

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桂離宮Ⅷ

2018年12月29日 | 歴史探歩

離宮内の建物としては異質の雰囲気を持つ「園林堂」

 

唯一の瓦葺が特徴の上、白壁に華頭窓、更に手摺付きの回廊を巡らせてある。
八条宮家の持仏堂がこの建物。

 

入り口も桟唐戸であり、禅宗様の特徴が随所に…

 

建屋の名称は「園林堂」で後水尾天皇の宸筆と伺ったので、改めてアップで納める。

 

側面に回って初めて気が付いたが、華頭窓に加えて蔀戸を設えてある。

 

宝形造の屋根はむくりを持ち、唐破風の向背が付けられている。
屋根が大きく、どっしりと建屋を覆っており、安定感がある。

 

盛り上がった円形の島に位置しており、浮御堂と言った趣。
現在は建物だけが残されている。

 

これも珍しい三角形の燈籠、うっかりしていて説明を聞き忘れた。

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桂離宮Ⅶ

2018年12月28日 | 歴史探歩

いくら見ても見飽きませんが、お時間もあることなので…

 

青白市松模様の襖の上には、竹細工の欄間があります。

 

縁側上部には明り取りを兼ねた障子張り、軒の天井部分にもお気に入りの皮付き梁を使用しています。

 

離れがたい思いを抱きながら、離宮内一番の高みを目指して飛び石の坂を上ります。

 

見えてきた建物が避暑地でもある賞芲亭(しょうかてい)です。

 

真ん中の「芲=花=か」と読むそうです。

賞芲亭=消夏亭=すなはち避暑をする建物となっています。

 

風通しを良くするために壁の中央に隙間を作っています。
壁土を受ける木舞をそのまま露出させているのです。

 

違い棚背後の窓部分も荒い格子のままです。

避暑地を真冬に尋ねるなんて、あまりに風流が過ぎます。

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桂離宮Ⅵ

2018年12月27日 | 歴史探歩

松琴亭は桂離宮で一番格式の高い建物と解説された。

 

茶室を併設された数寄屋造りというのか? 命名の謂れは徽子女王(きしじょうおう=斎宮女御)の歌から…

『琴の音に 峰の松風 通ふらし いずれのおより 調べそむけむ』
琴の音と峰の松風が重なって、とても美しい音色になっている。どちらが先に奏でだしたのだろうか

 

突き出た島(半島)は鶴亀を現わす?

 

斬新な衣装を施した応接間、装飾に様々な工夫が取り入れられている。
特に青色は1615年創建時の絵具を使って今年お色直しをした。

 

前庭の奥、水際いっぱいに設えられた手水、なぜか此処には燈籠が併設されていない。

 

接待用の台所、中央に竈(かまど=くどと説明された)があり、配膳棚も斬新。

 

續の間も開放的で明るい。

 

襖絵については狩野派の手になると伝わるが…と少し歯切れが悪かった。

 

右端下の掘り下げたところは暖炉で、上部の棚は食事を一時保管する場所。
暖炉のぬくもりで、食事の保温を兼ねている。

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桂離宮Ⅴ

2018年12月26日 | 歴史探歩

今回の案内人はかなり饒舌、飾らなくてとても感じが良い。

 

手前の景観は、日本三景の一つ「天橋立」だと言う。
俯瞰で見ないと感じが出ないのかな?

 

こちらは岬の突端に立つ「灯台」だ。

 

修学院離宮、仙洞御所と比較しても意味はないが、庭としての見どころに格段の差。

 

入母屋造、茅葺の建屋はどれも質素だが、しっとり風景に溶け込んでいる。

 

此処にも野生の鷺が舞い込んでくる。

 

何人もの人が池に落ちたと笑いながら案内人が注意する。楽しい人だ。
この橋は景観を形作る橋で、本来人は渡らないのではないかな。

 

遊歩道に設えられた飛び石、高さも歩幅も大きさもバラバラ、踏み外さないよう気を付けて…
今年の夏は天候不順で、苔が相当痛んでいる。

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桂離宮Ⅳ

2018年12月25日 | 歴史探歩

続いて案内の方は、桂離宮の特色として石細工の面白さを語った。

 

敷き石は三態あり「真・行・草」であると…書で例えれば「楷書・行書・草書」に当たると…
さしづめこの橋は切り出した石をストレートに利用してるので「真」

 

続いて半分がストレートで、半分が加工石を敷き詰めているのでこちらは「行」
風水学から見るとこの部分は、陰と陽のバランスを取ったとなるのだが?

 

全面加工石を配したのこの場所は「草」となる。
あちらこちら日本庭園は見ているが、この話は初めて聞いた。

 

続いては燈籠に移るが、桂離宮の燈籠は大半が手水と一対になっている。
すなはち、手水を使うための明かりである。

 

燈籠はそれぞれに色、形が異なり、見るものを飽きさせない。
出雲地方にある来待石に似ているが…

 

こちらが石造りの手水、蚊の湧くのを防ぐため水は張っていない。

 

日本庭園でこの姿を見たら、州浜と覚えておく。
丸みを帯びた川石を敷き詰めている。

 

奥の「松琴亭」から鐘が聞こえる。食事の用意ができたとの知らせである。
重い腰を上げて天井を仰ぐ姿とこの姿、自然木を巧みに配している。

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桂離宮Ⅲ

2018年12月24日 | 歴史探歩

離宮内に入っても、生垣に替わって築山が視界を遮る。

 

特に解説はなかったが、紅葉山と言うのがこれだろう?

 

遥か彼方まで続く回遊路、道幅に工夫がしてあるとかで、大胆な遠近法が取り入れられている。

 

遠く突き当りに見えるのが表門、板戸と竹細工で作られた質素なもの。
当然我々はこの門を通ることは許されず、別口から入場して内側から遠望している。

 

表門から入られたお客様は、次いでこの御幸門から園内に…
門柱は、皮付きの棈(あべまき)という木で作られています。

 

初めに園内の説明があったのは、なんと!巻き藁が施された蘇鉄だった。
「日本庭園に蘇鉄はそぐわない」の声があるが、ここにも存在します。

 

最初の建物は外腰掛、文字通り一時応接の場です。
この柱も、皮付きの木が使われています。

 

梁は皮付きの丸太、棟木はは丸竹、垂木も細い竹製です。

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桂離宮Ⅱ

2018年12月23日 | 歴史探歩

薄曇りの一日だったがやはり、京の都は底冷えがする。

 

入門を待つ間、さりげなく手入れされた前庭を「ボヤッと見ている」
「チコちゃんに叱られそう!」

 

①前の人に付いて、間隔を開けずに歩くこと
②写真撮影はOKだが、飛び石の上を歩くこと
③橋から落ちる人がいるので注意すること

三つの注意事項を守るよう言われて、やっと潜り戸から入門が許された。

 

アレッ びっしり平らな小石が敷き詰められた、通路の先には生垣が張り巡らされここでも視界を遮る。

 

進行方向には太鼓橋が…
両側にはこんもりとした芝生の仕切りが、欄干代わりに…
階段は極めて低く歩幅が狭い。着物を召した人が歩きやすいように作られているのだそうだ。

 

土塀の上部は葦を使って、丁寧に屋根を施している。


 

回遊路の前方も、生垣と飾り松で視界を塞いでいる。

 

ゆっくりと天でも仰いで「周囲の景色に溶け込んでいるのを確認しなさい」とでも言っているよう。

昭和の時代の〇〇〇ップショウのように、見たいものをなかなか見せてくれない。
宮内庁の管理する施設でこの表現はまずいか?

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桂離宮

2018年12月22日 | 歴史探歩

平成30年師走、年も押し詰まったこの時期に思い立って訪ねた。

 

桂川に架かるのが桂橋、その畔に建てられた八条宮家の別荘が「桂離宮」です。

 

外塀沿いに入り口へ向かう。
桂川沿いに面していっぱいに建てられているため、歩道はなく歩き客は肩身が狭い。
本当は車が横暴なんだけどなぁ?

 

「それにしても粗削りな塀だ」と気が付いて観察して見ると…
伸びた生き竹を真ん中から折り曲げて塀を形作っている。ずいぶん乱暴な工作方法だ!

 

そして入り口方向に回り込むと一変、こちらは竹を丁寧に加工して繊細な感じに。
憎いばかりに、お客様を迎える心がにじみ出ています。

 

前庭の樹木は自然感を残しているが、門冠リの松とおぼしき姿が出迎えてくれる。

 

早朝にもかかわらず、脇の流れには白鷺も…
高田浩吉の『白鷺三味線』が口をつきそうになるが、ここは宮様の別荘です。

 

そうして入り口が近づいてきました。
「おこしやす」と小腰をかがめた古木が丁重に…期待が高まります。

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松阪城Ⅱ

2018年12月16日 | 歴史探歩

蒲生氏郷と聞けば会津若松とくるが、松阪城も彼の手になる城だ。

 

お城番屋敷のある搦手から登城したらこの石垣に出会う。
築城時の物か不明だが丁寧に加工されている。手前下側がわずかに孕み気味だが…

 

すぐに行く手を遮るように虎口が現れる。

 

ゆるい傾斜を登りながら石段も織り込んで、攻撃側の勢いを削ぐ造り。

 

登り、虎口、石段、曲がりの連続。何時になったら曲輪に到着するのか。

 

松阪城の大手は北面にあり、今回はは南面の搦手から攻める。
日本のお城で大手が北にあるのは珍しいだろう。

 

登り、曲がりを繰り返すこと六度?ついに搦手門らしき場所に着いた。
大きめの石も配されている。

 

此処が蒲生氏郷の築いた松阪城本丸跡だ。

 

横矢掛の仕掛けも造りこまれているが、本丸近くの石垣は高低差が低く威圧感は少くない。

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松阪城

2018年12月14日 | 歴史探歩

日本百名城巡りにハマっていたのは10年前? 改めて松阪城を訪ねてみました。

 

お城近くになると、何やら由緒ありげな屋敷が残されています。
表札も看板も見当たらないので皆目分からないが、歴史を感じさせる門構えです。

 

そして松阪神社の鳥居前に来ましたが、石畳と大鳥居とお城跡の森が見事なバランスです。
電線がなければ最高なんだがね。
それにしても松阪市の高校生は本当に礼儀正しい。行きかう生徒全員が大きな声で挨拶してくれます。
この女学生も、とぼとぼ歩きの年寄りを追い越しながら振り返り、元気に労をねぎらってくれました。

 

松阪出身の学者を祭る神社。

 

寸足らずの鳥居が気になります。

 

お城が近づいてくると、このような長屋形式の建物がたくさん残っています。
「お城番屋敷」と説明されています。
百名城巡りの時は先を急ぐあまり、この地区には来ずじまいでした…

 

このお城番屋敷は屋敷跡ではなく、現在も住民が暮らしています。
昔お城勤めの、お侍さんの家系を継ぐ方が住んでいるのでしょう。

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赤目四十八滝Ⅱ

2018年12月13日 | Weblog

滝めぐりのコースは何処まで行っても、滑りやすい濡れた岩盤の径。

 

露出した川底もすべて岩盤、なめら状の滝も風情があります。

 

そして遡上しようとする魚に立ちはだかる巨岩。

 

赤目五瀑の一つ「千手滝」そう思って見てください。

 

こちらも五瀑に数えられる「布引滝」
同じ水なのに姿が変って見えるから不思議。

赤目渓谷と称する割には紅葉は今一、どうしたのだろう?

 

濡れた岩肌に纏い付くように滑り落ちる石清水、オイラはこの滝が赤目で一番だと思う。

 

赤目四十八滝最大の「荷担滝(にないたき)」
四段に流れ下り、最下段では天秤棒を担いだように、二手に分かれている。

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赤目四十八滝

2018年12月12日 | Weblog

ある作家の直木賞受賞作で更に有名になった、赤目四十八滝行ってきました。

 

バスを降りてハイキングコースの取り掛かり、土石流で流されたわけではなく自然の成り行きでこうなった?

 

滝つぼの辺りは打って変わって、水はすっかり澱んでいる。
振り仰げばハイキングコースの手摺が頭上にあり、この先の行程は如何ばかりかとちょっと足が止まる。

 

あがる息を鎮めんと立ち止まれば、眼下に滝を望むことになっている。
一生懸命登ったってことですよ!

 

次々と巨岩の岩肌を滑り落ちる滝が現れる。
小規模の滝だが、それぞれ形に変化があって面白い。

 

今登った山道が真下に見える。
一山超えた!この充実感で、次の難関にアタックする元気をもらえる。

 

どの滝も何故か水音が聞こえない。轟音は山峡に吸い込まれてしまうのか?

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伊勢神宮

2018年12月10日 | Weblog

今年もまたお参りに来ました。街道を歩いてお礼をします。

 

白木造りの簡素な鳥居、原点と言える姿でしょうか❔

 

今回も五十鈴川で身を清めます。

 

そしてお礼参りをいっぱい!
法人組織に替わった所属団体の分も一緒に…

 

新たな願い事はこちらのお宮で…

 

30年ぶりに「二見の浦」にも行ってきました。

 

子宝にも恵まれたのかな?

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