岡山県備前市は“備前焼”がつとに有名ですが閑谷学校も奥が深く、是非足を運んでいただきたい史跡です。
行かれた方は“ボランティアガイド”に、史跡の案内をお願いしましょう。
見逃しがちな観光ポイントを、的確に教えてくれる筈です。
日本広しと言えども、此処閑谷学校だけにしかない石造物:繋牲石(けいせいせき)
いけにえをを繋ぐための杭です。巨大な石を鑿で加工して造り上げています。
儒教では天地の恵みに感謝して、年に1回いけにえを捧げます。
この式典は釈菜と言い、閑谷学校では毎年10月最終土曜日に開催され、希望者は何方でも参列できます。
この景色、一見して違和感がありませんか?
石垣の上に土盛りが施されていることから、この山は人工的に築かれたことが分かります。
火除山と言って、防火帯の役目を担っています。大火を防ぐ先人たちの知恵を垣間見ることが出来ます。
北側にある山の斜面で反射した光が、床板と炉を鈍く照らし出しています。
北の窓から明かりを取り入れ、屋内の明るさを確保します。
炉に刻まれた文字は、「この炉ではたき火はいけない、炭火のみ可」と彫られています。
『斯炉中炭火之外不許薪火』
岡山藩主池田家の家紋:揚羽の蝶、平氏の家紋と伝えられています。
この複雑な文様を軒丸瓦に施し、備前焼で仕上げているのです。
閑谷神社に寄進された燈篭には、歴代藩主の名前が刻まれています。
源朝臣池田茂政や源朝臣池田慶政など、いずれも源氏を名乗っています。
先の家紋では平氏を名乗り、此処では源氏、これは矛盾しないのでしょうか?
閑谷学校の校庭でのスナップ、“あぶさん”でしょうか?
此処には未だ、長閑な自然も残されています。